ピアノ協奏曲全集 アシュケナージ(pf)、プレヴィン&ロンドン響(2CD)
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meji | 神奈川県 | 不明 | 2014年07月14日
筆者は残念ながらブルーレイディスクに収められた96-24データを満足に再生できる環境を持たず、本評価はCD試聴によるものであることをお断りする。 今回の最新リマスターは元デッカのフィリップ・シニーの監修により、アビーロードスタジオのアンドリュー・ウォルターが担当している。 ということで「今回も先だって発売されたパヴァロッティの96-24シリーズ同様、J・ダンカーリーがスーパーバイザーとして名を連ねているのでは」と期待を込め目を凝らして活字を追ったが、残念ながら今回は彼の名前を確認することはできなかった。 とは言っても、パヴァロッティに続けてのシニー&アビーロードによるリマスタリングであることから、前回同等の仕上がりを期待しない方がどうかしているし、ブックレットに掲載されたオリジナルマスターテープやスチューダーA80による再生状況写真はマニア心を煽りに煽る。 しかしながら今回はやや不満を残す出来となってしまったようだ。 ステレオの左右をスピーカーの外側にまで大きく広げ、70年代のアナログサウンドをシルキーでスウィートな微粒子トーンに生まれ変わらせるという点では、ダンカーリー監修のパヴァロッティリマスターと方向は一致しているし、エミールベルリナースタジオがリマスターした現行のデッカトリオ盤と比較しても、ラフマニノフ特有の分厚いオーケストレーションの中で、ともすれば定位が曖昧になりがちな低弦やトゥッティで埋もれがちな木管も、ステージの前のヴェールが1枚剥がれたように見晴らしが良くなっている。 しかしその一方でウィルキンソン録音を特徴づけるオーケストラのソリッド感とパワーは大きく後退してしまったし、キングスウェイホールの後壁まで見通せるかのような魔術的なトランスペアレンシーや、個々の奏者を指差せるような3D的な定位も希薄になってしまった。その結果J・ロックが収録したパガニーニ狂詩曲の方が、元録音のサウンドステージの狭さと、個々の楽器のパワー過剰が程よく薄められ、却ってウィキンソン録音っぽく感じられてしまうという、ウィルキンソンファンにとってはなんとも後味の悪い結果となってしまった。ウィルキンソン録音からウィルキンソンらしさを薄めてしまったリマスターを、果たしてウィルキンソン録音と呼べるのであろうか?当然答えは否ではあるが、本ディスクが世間に無数に存在している凡庸な録音と比較すれば圧倒的な高みに位置していることには変わりなく、こういった面ではなんともやっかいなリマスターと言えよう。 ところでブルーレイディスクに収められた96-24データであるが、真にこれを必要とする人は余程のオーディオファイルに限定されるわけだし、そんな人が望むのは「他人が手を加えていないオリジナルマスターテープそのものの音」であるに決まっている。そこで提案だが「96-24データはマスタリング前の何も手を加えないサウンド」としてはどうだろうか?これをリスナー一人ひとりが好みに応じて、パソコン上で左右の広がりを調整したり、ヒスノイズを低減したり、イコライジングしたり、エコーを加えたりと、自身のサウンドに仕上げていけば、オーディオの楽しみも倍増すると思うし、若い世代をオーディオ趣味に引き込む起爆剤にもなるのではなかろうか?皆様はいかがお考えになるでしょう?!7人の方が、このレビューに「共感」しています。
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おっさん | 京都府 | 不明 | 2010年08月07日
ハイティンクとの再録も素晴らしいですが、熱さではこちらの方が一歩上手かな。この録音を聞くと、ハイティンクとの再録盤には無い、熱さを感じます。確かに、ハイティンクとの再録は、完璧なんですが、この録音を聞くと何か物足りなさを感じます。それが、熱さなのかなあと思っています。6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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bobprn | 不明 | 不明 | 2015年01月27日
ブルーレイ・オーディオ盤を聴いてこの演奏の印象が全く変わった.かつてこの演奏のLP(国内盤)を期待して購入し,靄のかかったような録音に大きく落胆した.音楽雑誌では評価が高く,それにつられてか売り上げも良かったようであるが,これなら最初のコンドラシンとの演奏の方がずっと良いし,この後のハイティンクとの録音は,シンフォニックな優秀録音ですばらしく決定盤とさえ思った. しかし実は優秀録音で演奏も素晴らしかったということを今回初めて実感した.他の方も書いているが,オケは優秀に録音されているし,アシュケナージのピアノも素晴らしい.そもそもこの当時のアシュケナージは,技巧はトップレベルで若手NO.1と目されており,本人もその自覚のもと思う存分弾いていたと思う.後にポリーニが台頭し,技巧ではなく内容で勝負だというような安全運転の演奏に変わっていくが,今回聴いてみてこの当時が彼のもっとも良い演奏時代だったんだろうと思う.アシュケナージの魅力は,優れた技巧と並んで妖精のような音の美しさにある.今回の録音ではそうした彼の良さが十分発揮されており,特にパガニーニ狂詩曲でのピアノタッチは素晴らしい.彼の優れた技巧と独特の美音が思う存分繰り広げられている. 今回の盤であれば,文句なしにこの録音がベストと思う.彼の全盛期を記録した代表的な録音と言っていいように思う.5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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Pianist | Tokyo | 不明 | 2006年08月03日
アシュケナージにはいくつかの再録音がそれぞれありますが、全4曲を通じてこのプレヴィンとの共演のセットが最も「熱く」優れた演奏になっていると思います。3番などは後年のハイティンク盤も素晴らしいですが、ここではプレヴィンとオケの情熱溢れるバックの音色が、いかにもハリウッド的な鳴らし方で快く、聴かせ所を思い切り情熱的に歌い上げた弦の音が見事です。アシュケナージも若々しさを残し、大家としての貫禄を見せる前の時期だけに、再録音盤よりもっと張りがあります。基本的セットとして間違いなく勧められるディスクです。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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エカテリ−ナ | さいたま | 不明 | 2005年11月12日
数あるラフマニノフのピアノ協奏曲の中では、王道を行くベスト版だと思う。オーケストラとのバランス、ピアノの表現力、曲のイメージ、録音など全てバランス良く素晴らしい。二番最高!あまり聴けない一番が入っているし、三番のカデンツァはフルボディバージョンで興味深い。ジャケットは地味ですが、中身はGOOD!このCDを基準にしていろんなアーティストのものを聴くと楽しいかも☆4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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司那夫金 | 所在地 | 不明 | 2013年10月22日
アシュケナージには、ハイティンクと組んだ新全集盤もある。新全集は、オーケストラの響きが濃厚で分厚い割りに、ロシア臭が希薄な薄味演奏だった。それに比べ、この旧全集は、ロシア的メランコリーに溢れているのみならず、アシュケナージの個性もまたより濃厚な名演揃いだと思う。プレヴィンという指揮者、これまであまり意識したことがなかったが、これほどセンスのある指揮をするとは思っていなかった。惜しむらくは、肝心の第2番に今一歩、暗さ…というか、踏み込みが欲しいところ。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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盤鬼hmv12 | 福岡県 | 不明 | 2012年09月16日
1番から4番まで破綻無く安定した展開を見せ、ゆったり安心して聴き通せる好演である。映画音楽的・ハリウッド的とのコメントも見受けられるが云わんとする意味合い(真意)が良く解らない。恐らく3番だけがJ・Lock氏の担当した収録と思われるが、他に比べ音場が少々狭まりピアノの響きもやや硬質でボディー感も減退し全体に精彩を欠くような気がしてならない。せっかくの好演であり期待していた3番だけに全てをK・Wilkinson氏で通して欲しかった。2・3番ほど取り上げられることの無い1・4番でさえも、最後までワクワク感を持続させてくれる演奏はそう多くはないと思う。スタンスから言えば中庸的かもしれないが決して安全運転といった安っぽいものとは一線を画す。それにしても40年も前の収録とは信じ難い高品質な収録である。もしも劣悪な音源しか残されていなかったならば(勿論マスタリングの問題も避けては通れないが…)、これらの演奏は今以て不当な評価に晒され続けていただろう。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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れいくー | 奈良県 | 不明 | 2011年10月22日
アシュケナージというピアニストは、最もスタンダードなピアニスト、見本となる演奏をするピアニストと私は思っています。どんな作品でも彼のCDを買っておけば、まず間違いはないでしょうし、それはその作品のBESTと言われても反論出来ないと思っています。このラフマニノフも大変素晴らしい演奏で、こんなにラフマニノフをエレガントに演奏出来る事は稀ではないかと思います。プレヴィンの指揮との相性も良く、永遠の名盤といえるでしょう。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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真如堂 | 京都市 | 不明 | 2006年08月12日
3番はピアノの技巧、スコアの読み、叙情的なロマンの表出、鬼気迫る即興感、指揮とオケも素晴らしく最高の名演と呼ばれるべきだと思う。2番はちょっとピアノの腰が軽いので、ハイティンクとの新録音を取りたい。しかし本当はこのセットよりも独奏ピアノ曲集とひとつになった6枚組セットをお奨めしたい。さらに交響曲全集もアシュケナージ指揮で。この人こそリトル・ラフマニノフとも言うべき人です。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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彦左衛門 | 福岡 | 不明 | 2002年02月12日
80年代ハイティンクと再録音しているがプレヴィンとの競演の価値は減じない。特にラフマニノフのエクリチュールを完璧に読み切り再現した3番は両者の呼吸も完璧に一致して唖然。大名演。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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KANA07 | 石川県 | 不明 | 2014年10月18日
Blue-ray Audio盤で聴きました。 デジタル録音のハイティンクの録音が大変有名でありますが、このプレヴィンとの録音は基本的に同じ路線で アシュケナージの名演奏が大変楽しめる演奏です。音質は、冒頭からいい音と感じさせる鳴りっぷりで 奥行き感もあります。名演奏がこれだけ高音質で楽しめるということはこの上ないことと思います。 ただ欠点もあります。全体的に音色が薄い感じがするのとケースが悪評高かったEMI Signature Series (SACD)と同じケースです。取り出しに失敗すると傷がつきます。安価なのでしょうがないと思いますけど。 更にこのようなハイレゾは、大音量で大型のスピーカーで鳴らさないとメリット出ない感じがしました。 今後このような1枚のBlue-ray AudioにCD何枚分も入っているものを多く発売を望みます。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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独居人 | 東京都 | 不明 | 2014年09月15日
デッカの最新リマスターを聴いてみた。 美しく漂う様な耽美的なピアノソロを後ろで支えるマッシブなオーケストラ、両者の息はピッタリ揃っている。 プレヴィンは時にはアグレッシブに、時には静かに、寄せては返す波の如くアシュケナージをサポートしている。 柔と剛、静と動、この対比が見事だ。 フォーマットの違いはBlu-ray audioのPCMの方は脚色のないどちらかと言えば暗めの音、対するdolby trueHD は多少の煌びやかさとスケール感を伴った明るい音と言えるだろう。(両者とも2.0 24bit/96Khz) 左右の定位感がもの凄く明瞭である反面、デッドなせいか奥行き感は余りない。 CDは残念ながら音の透明度、明瞭度、定位等いずれも劣っている様だ。 特にまずいのはベールが掛かったようにこもった音になっている。 それはさておき、内容・音質ともに充実したセットとなっている。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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NOBU | 大阪府 | 不明 | 2008年07月13日
現代最高のラフマニノフ弾きだけあって、アシュケナージの演奏は文句なしです。ただ、プレヴィンの指揮には若干難があるような気がします。オーケストラとのコンビネーションの点ではハイティンクとの録音の方が一歩勝っています。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ヒューブーン | 静岡県 | 不明 | 2008年03月23日
「全集」としてとりあえず無難と言えそうだから「すばらしい」にしてみたが、実際肝心の「第2番」は聴くに堪えない一歩手前(=曲の内面に食い込むパワーが皆無)。第1番のさりげなさと、第3番の一般受けする聴きやすさ、それと曲自身が面白みのない第4番をアシュケナージの個性でカバーしている点など、ファーストチョイスとしての推薦は可です。新盤(ハイティンクとの)のように無理矢理シンフォニックに構えておらず、BGM的耳障りを念頭において演奏されているような爽やかさも魅力の一つ。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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cosmos | 東京都 | 不明 | 2006年08月07日
アシュケナージはロシア人としてはめずらしくピアノの演奏についてだけ言えば、テクニックと適度なスケールの大きさとデリカシーを兼ね備えたピアニストで、ラフマニノフの曲などはぴったり、このCDも昔からの名盤ですが、特に第2番のコンチェルトは現在リリースされている中では他の追随を許さない永遠の名演だと思います。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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