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みたけ さんのレビュー一覧 

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     2021/09/25

    悲壮の1楽章を終わったあとのアバドのものすごく満足そうな顔
    二言ほどつぶやいている。
    何と言っているのだろう。

    老いて最後に若さに回帰した演奏
    すごいものを見せられました。

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     2016/07/01

    ショルティさんって、意外なくらい評価が低いっていうか、人気が無いっていうか・・・(苦笑)

    もう、立派な立派な演奏です。1971年にこういう情念にまみれない高品位、かついい意味でのスペクタキュラーな展開をなされていたことに畏敬の念を覚えるばかりです。

    1970年代のショルティ・マーラー、5,6,7番などは、これでもかってくらいにガッシャン・ドッシャン・バッシャンとやった個性派揃いですが、この8番は堂々たる表現。ゾフィエンザールの音響も演奏に良い方向に影響しているように思えます。

    ただ、ヘッドホンで聞いてしまいますと、わずかにある編集の痕もチラホラと聞き取れてしまいます。突然、音場がどちらかのチャンネルに寄って萎縮してしまったりするところはご愛嬌^^

    マーラーの中で8番だけは馴染みにくいという方もいらっしゃることでしょう。まずは第一推薦盤として強く推薦します。

    あとはベルティーニ・ケルン(サントリーホール!)、シノーポリ・フィルハーニア、テンシュテット・ロンドンなどがお気に入りです。

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     2015/07/26

    2009年にレビューを書かせていただきました。また書きたくなりまして・・・
      
    やはり1楽章がとてつもない演奏ですね。音の多層構造、音の幾何学などと言いましたが、もっと変態チック(笑)な見かたなんですけど・・・
     
    中学時代に数学で最小公倍数って習いましたよね。実は”幾何学”ではなく、最初に思いついたがまさにそれだったのです。パートごとにいろんな拍子(数字)があるのが、とある小節が進むタイミングごとにバッチリと揃う。これがまさに最小公倍数的と思ったわけです。
     
    僕は音楽専門教育を一切受けていませんから、しばらくの間はインバルのこの演奏を聴いていても、よくわからないリズム感をただそういうものだとばかりに聞き流していました。しかし、とあるときに、なんていうかビビビビって来たんですよ。ああ、これは音楽で数学を実践しているのだって。
     
    これに気づいたときは鳥肌が立ちましたね。どこに立ち位置があるか全くわからないくせに整合している。ならばその整合している塊で見てみよう。そうするとインバルさん、実に手を変え品を変え、各フレーズごとにさまざまな工夫をちりばめさせている。どこにも怠惰に流している部分が無いのです。(理を張り巡らせようとした感覚はブルックナー9番の2楽章でも感じましたが、まだそのころはフランクフルト放響にキレが足りなかった。)
     
    こういうのヘミオラっていうんですってね。では逆にヘミオラが使われている曲ってことでいろいろ調べて聞いてはみましたけど(もちろん他の指揮者の4番も)、このインバルチャイ4のように「脳みそがグルグル引っ掻き回されるけどストンときっちり収まるところに収まる」感覚が味わえる演奏はなかったです。だから僕にとってこの上ない麻薬(笑)
     
    当時のインバルってこういうところに命を懸けているというかなんというか・・・。すごい記録だと思います。僕の中では、インバル・フランクフルトのベスト。聞けば聞くほどに、徐々にではありますが見えてくるものが広がってくる感覚。クラシック音楽を聴き続けてきて良かった^^

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     2015/07/26

    2009年に書き込ませていただきました。点数、アップしたいと思います。
     
    細かい指示がはっきりと浮彫になり、デリカシー、チャーミングさが際立った演奏と書かせていただいたわけですが、それは終楽章に特に顕著に表れます。8分あたりからの高弦、低弦、木管の掛け合いなど、なんて愚直なのでしょう。拍子の取り方に一切色気を出さずに延々と11分40秒あたりまで刻み続けていきます。金管群が出てきても一切足取りを変えません。その結果、各フレーズの細やかな違い。ボウイングの様子が目で浮かぶとでもいうのでしょうか。どういう角度で弦に当たるとこんな風に音が出るんだという様子。それを皆が楽しんでいるかのように思えてくるのです。こちらもついつい、頭の中でいろんな多角形を描きつつ聞いてしまっています。おもしろい!
     
    その後のテンポが上がる部分でチャーミングな木管が出てきては、夢幻の世界が広がります。作曲時、どういう想いでいたのでしょう。ただ、戦争だ、暴力だ、などといういわゆるわかりやすいショスタコ像だけではこの曲を表現しきれないのでしょう。ハイティンク級のガンとした信念があってこそ、この演奏は成立したのだと思います。
     
    22分からのティンパニの連打で始まるコーダでも、ハイティンクは暴力を振るいません。オケをキレさせません。あくまでこれは”Symphony”なのです。当時29歳の若きショスタコーヴィチが、自己を表現しようとした音の集合体をハイティンクは解きほぐしていきます。一音一音を慈しむかのようにです。愛にも通じます。シカゴ、すごいオケです。
     
    聞けば聞くほどその深遠さ、そして構えの大きさというのでしょうか。巨大さに畏敬の念を覚えます。はぁ〜素晴らしい・・・

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     2015/07/26

    いつの間にか復刻されていたんですね。喜ばしい限り。
     
    この方の指揮、あまりに怜悧、透徹、極限的に冷たい印象を受ける。しかしその果てに出来上がったものは、人間とは何たるかの本質的な温かさ、慈しみをなぜか感じてしまう。
     
    ムラヴィンスキーのような怖れを伴った統率とも違う。カラヤンのような美意識全面展開(笑)で自己のフィールドに取り込もうとする感覚とも当然違う。この人の目指すものは何だったのだろう。これほどまでに曲自身の美がなんの煩わしさもなく遊離してくる感覚は、グレの歌に限らず、他でもほぼ思い当たるものが無い。それくらいに僕はこの演奏を最上位に置きたい。
     
    HMVレビューに書かれている「切っ先鋭くギクシャクとした演奏」って、本当にこの演奏を聴いての評だろうか・・・。いやいやいや、全く反対!よっぽど他の人(誰とは言わない。っていうか、他のほとんどの演奏。)のグレほうがギックッシャックしてる。
     
    ケーゲルはなぜこんなにも流麗に演奏できるのだろう。最初の一音から、他の指揮者と全く異なった時間軸の中いきなり引きこまれる感覚。鳥肌です。それが一気に120分。全く弛緩することなどありません。是非、音源ファイル化して途中でCDの入れかえなどすることなく、続けてお聞きになることをお勧めします。
     
    この演奏を最後まで付き合えたオケの方々、ソリスト、合唱団の皆々様の精神力ってどんなものなのだろう。セッション録音でしょう・・・。大変だっただろうなぁ・・・。
     
    これだけ巨大な編成なのに、どこにもほころびを感じない。もう、ため息しか出ません。今もこの文章を書いている間に聞いていますが、曲想が膨らんではふっと力が抜けるタイミングごとにため息をついている始末。こんな評っていいのかしら。(苦笑)
     
    録音も最良の部類に入ります。許される環境をお持ちなら、是非とも相応の音量で音に浸っていただきたい。グレの歌の舞台背景だとかストーリーがどうだとかは、もうこの際どうでもイイです。大編成クラシックがお好きならきっとハマれることでしょう。スピーカー環境を構築できなくてもヘッドホンがあります。昨今、ヘッドホンもいろいろあって面白いです。
     
    と、ここまで書いてきましたが、当方、ベルリンクラシック盤を所有しております。ブリリアント盤、時に音質劣化したとの報告もあります。そこが気がかりではあります。が、大推薦の一枚として、レビューさせていただく次第です。

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     2013/12/07

    全集として見た場合いわゆる”ショスタコ”を期待すると肩すかしをくらいます。なんじゃこりゃ?!とまで思う人がいてもおかしくないでしょう。さて、個別に見ていきます。
    ●1番:これが初めての交響曲なんだから、中期・後期交響曲のイメージに影響を受けたショスタコ像に演奏を染まらせてしまう方がまずいのかも?これは卒業制作の作品で数々の”保守的”教官を出し抜いてやろうという思惑があるのでは・・・。つまり、ショスタコ”様”の第一番!みたいな晴れがましさよりも、前衛学生が変なもの書いてきやがった・・・という感じが似合っていそうです(笑)。この演奏は、奏者が「奇異なもの」に対する初期の戸惑いを克服した(慣れた)後に、ニュートラルな位置に戻ったような演奏です。ある意味、卒業作品のお披露目演奏としては最高のできではないでしょうか。聞き終わった後に「すごい曲だったんだけど、なんだったんだろう・・・ムニャムニャムニャ」ってなるあの感じです。(笑)
    ●2,3番:これらをまとめてしまうのはちょっと乱暴かもしれません。まぁ、くっそまじめにやるとこうなるよっていう演奏です。かじればかじるほど味が出てきます。
    ●4番:じっくりと4番を描こうとするとこうなるのでしょうね。この延長線上にハイティンク、シカゴSOの演奏がくるように思えます。ただ、かの演奏に感じられるショスタコの”愛・夢”に関しては、当演奏の場合オケが雑で濁る感じがして浮き上がってこず、残念に思えてしまいます。
    ●5番:単売のほうで書いているので細かいことは割愛。ただ全集ならではで4番と照らし合わせて聞くとおもしろいです。曲を作る上では4番のほうがずっと自由でいられたんだろうなと改めて感じます。この演奏は特にイヤな汗がにじんできますから。
    ●6番:5番との対比で「運命」-「田園」論が言われたり、6つながりで「悲愴」との関連を言われたりとありますが、もっとシンプルで良いのじゃないかなぁ〜。インバルの演奏は意味性を排除したところにこそ価値を見いだします。聞いていてホッとします。それと12番とともに音が良いですね。
    ●7番:全集中、初期のもので演奏も音も荒いのが残念。今、取り直したとしても当時のインバルじゃないですしね・・・。戦争を表出しようとする意図は、時代が進むとともにメディアでのバーチャル性が色濃くなってしまいます。当演奏はバーチャル性の表出という意味で独特な7番に思えます。(単売の欄で書いた「ウルトラマンA」の話はこれを言いたくて書いたのですけどね・・・(苦笑))また、そういえばショスタコは映画音楽の先駆者でもありました。
    ●8番:7番との戦争交響曲の片割れでありますが、アイロニーへのアプローチという意味で、むしろ13番への先駆という位置づけを感じずにはいられません。当全集の頂点は個人的に13番だと思っておりますが、8番を前座的に聞いたのち13番へとつなぐという、実演ではあり得ない遊びを行いますとこれが妙にはまるのです。他の演奏ですとこれがうまくつながらず、例えばヤンソンスだと8番の後は11番だったりです。どう表現して良いかわかりませんがこれがインバルの「8番」です(苦笑)。音も低音金管群の炸裂感がよく録れています。
    ●9番:じっくり丁寧な演奏に仕上がってますけど、この曲、もっと軽妙にしゃれっ気、皮肉っ気たっぷりにやって欲しい部分もあります。優等生的で道を踏み外していない当演奏からして、インバルってこういう曲は苦手なのかも(笑)。
    ●10番:当コンビ最初のショスタコ録音となった盤です。まだDENONの録音チームがホールの特性を把握していないのか、他の演奏と比べても大いに音が薄い。演奏もどことなくよそよそしく思えてしまいます。
    ●11番:全集の中でも特に優れた演奏に思えます。決して吠えるわけでも激するわけでもなく、冷静にショスタコ世界を描いています。録音もすばらしい。低音の弦、金管群のゴワゴワと地をうごめくような音がバッチリ録れています。この音のおかげで7番で感じた”メディア越しのバーチャル感”は感じられず、ホールで真っ当・良質なオケの演奏を聴いているのだ!という感覚に浸れます。
    ●12番:こちらも当全集の中でオススメの一曲。音響世界に浸るには雑味が無いほうがリラックスして浸れます(情念がこもっちゃうと疲れちゃいますからね^^)が、高度な理性でもってそれがかなえられています。11番に比べて音場は狭いものの、低音打楽器の高速アタックが録れています。
    ●13番:当全集の中で屈指のできだと思います。くそまじめさがこの全集全体に言えることですが、そのくそまじめさが余計に諧謔感につながっているというなんともひねくれた状態になっています。
    ●14番:13番の後にこの世界が開ける。編成を一気に減らしているにもかかわらず、世界は一向に狭くなっていない。むしろ奥に奥にと深遠さが増していってます。この曲がお好きな方はバルシャイ編曲の弦楽交響曲群などもはまるのでは。インバルの演奏は規範的ではありますが静謐感はちょっと希薄。フランクフルト(特に大地の歌のセッティング)で録って欲しかったなぁ・・・。
    ●15番:この曲って不思議な曲です。どこか別世界をのぞき込むかのようで、”生”に執着しているのか放棄しているのかもわからない。マーラーが10番で最後の最後に彼岸から現世を振り返るかのごとくやっとこさ幸福感に気付くのとは全く対照的。14番と同様に当演奏にはもっと静謐感が欲しくなります。真正直なオーケストラによる”一交響曲”といった趣からは、踏み出せていないように思えうのです。
    ●総じて:都響の演奏が話題となる昨今、私は敢えてこちらの演奏を好ましく思います。『真摯』だというのがその理由です。そもそも都響で全集着手しますかね・・・。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/11/30

    最近、いわゆる旧盤ばかり聞くようになってしまいました・・・ そりゃクラシックですから古い盤が蓄積されているのは自明ではありますし、特にメンデルスゾーンなどは今の指揮者・オーケストラで新譜の全集など発売されても商業面で果たして成り立つものかどうか甚だ疑わしいものでもあります。前置きはこの辺にいたしまして、さて当盤。2008年になんともシンプルな感想をこちらに書かせていただきましたが、改めて聞いておりますと、やはり全てが素晴らしい名演奏から成り立った全集であると言わざるを得ません。どの曲も当オケならでは重厚な低音群をベースに、そこにビビッドかつ雄弁な中音部、みずみずしくすがすがしいまでの高音部といったオーケストラサウンドの醍醐味が味わえます。二番などはそこに声楽まで加わるのですから1500円以下でこんなものがそろえられてしまう現代は全く素晴らしい時代になったものです。(だからこそ新盤が商業面で不利になってしまうという自己矛盾も抱えているわけですが。)【第一番】この演奏、大好きなんですよ。ウィーンフィルを擁したアバド、ドホナーニの演奏ではかなりチャーミングな交響曲として描かれていますが、カラヤンは重厚かつ堅固な交響曲として見事な構築感を前面に打ち出してきています。またティンパニのキレにしびれますね。ものすごく”カッコイイ”です。【第二番】他にBPOではサヴァリッシュ単発物もありまして、清潔感あふれる凜とした演奏でありました。当カラヤン盤はグイグイとオケをドライブし聞いてる側を圧倒し続けてくれます。(笑)【第三番】既に多くの方が指摘されてもいますように、ある意味問題作なのかもしれません。(某氏の2楽章への寸評が問題とも言えますが・・・。”評”たるもの行うプロの方には、未来の聴者の視野を狭めさせるがごとき誘導ではなく、新たな世界・可能性、そして個々人に託されている感受性こそを広げるような”精神性”を・・・。おっと、これくらいにしておきましょう。)この演奏の際立つ点はまさにその2楽章なのでしょう。この”芽吹き感”こそが当演奏の醍醐味。”疾走する生命”なのだろうと思います。そして終楽章が切ないまでの”疾走”で始まり7’10”過ぎからの大団円へとつながるドラマ。全くもって打ちのめされますね。(笑)【第四番】メンデルスゾーンで最も有名な交響曲ではありますが、実は私はあまり好みではなく・・・。素直にカラヤン BPO サウンドを満喫することにいたします。(苦笑)【第五番】上記ウィーンフィルの二つの全集による当曲は流麗な演奏でした。当カラヤン盤ではもっとゴツゴツした響きが生まれています。ある意味訥々としていて3楽章などは枯れつつも虚ろうというなんとも言えない味わいです。終楽章ではそれらが表に開花し高みに昇っていくかのような感を覚えます。【総じて】この値段です。聞かないと損しますよ!(笑)

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/11/10

    海外では既発売。この演奏、良いですよ!ラトルほどキレていません。ハイティンクみたいな横綱相撲でもありません。ミョンフンほどドライブさせていません。ましてやコンドラシンみたいにはなりようもありません。でも、みずみずしく、かつ細部にまで丁寧に目配せを仕切った素晴らしい演奏です。これほど純音楽的かつ健全に奏でられようとも、そこは4番なのです。曲が突き抜けさせてくれます。問題視されるであろうとして初演がかなり遅れた曲ではありますが、だからこそショスタコ=戦争といった影をまとわずに居られた曲なのかもしれません。ペトレンコのこれまでのショスタコの中でも特にお奨めの一枚だと考えます。良い指揮者が出てきたものです。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/11/04

    若い頃のラトルはやっぱり才気走ってる。というか”才鬼”走ってる。本当にこの演奏はすごい。バーミンガムも自分たちが発展途上であることを自覚しているのだろう。ものすごく本気だし、なによりラトルからの攻めるべくして出された指示を圧倒的に忠実に再現していることがわかる。金管なんかあり得ないような”つんざき音”をそのままストレートに出し切っちゃっている。たぶん手慣れたオケ(どこかは内緒^^)だと、この音は”才鬼”な音にはならず余裕を持って鳴らされる。また、これは録音のせいもあるだろう。近接音場で録られていて、ふくよかな音は出ない。ボロンのツィーターが出す今にも表面がパリンと割れてしまいそうなギリギリせめぎ合った音で録られている。本当の音ではないかもしれないけど、この4番にはものすごく合っている。しっかし、どこもかしこも・・・ 一切の予定調和、慣れを排除した結果、ショスタコ4番ってこうなってしまうのですね。とんでもない曲だわ、ホントに。★★★コンドラシンからは残虐性を、ミョンフン・フィラデルフィアからは暴力性を、シカゴ・ハイティンクからはこの曲に託されたショスタコの夢を見せつけられたわけですが、でもそれらは曲が仕上がった後に再現者があくまで外側の立ち位置からどうこの曲をとらえたかによる差なのかもしれません。ラトルは純粋に曲の構造、書かれている音符そのものに立ち入り、あるがままの音を表出することを目的としているのでしょう。その結果、ショスタコの才能である圧倒的前衛性を掛け値無しにまざまざと見せつけられた思いです。この後にかの5番を書くのってどんな気持ちだったんだろうなぁ・・・。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/09/02

    当方、当曲の大ファンです。入手可能は演奏はできる限り手に入れて聞いてきました。一般的にはヴァイグレ、セーゲルスタム盤の二種があれば、他の盤は様々な意味でマイナーなこともあり、まぁ十分だろうなとも高をくくっていました。が、この盤には大いに驚かされました。至るところで全く新しい曲を聴くかのような驚きです。曲の至らない部分、ベタな部分、意気込んでいる部分、そして何より未来を明るい物として期待に充ち満ちた部分、それらがなんの遠慮もなくそのまま赤裸々に発現されています。すごい・・・、やっぱりロットは天才だ・・・。その言葉しか浮かびません。足らないのは確かです。でも足らないところをいくら取り繕ったって、決してこのような世界を提示することはできないのではないでしょうか。また、付録曲ですがこちらも素敵な曲です。若いブルックナーが自信に満ちて小品を書くとこんな感じになるのじゃないかなぁ?(笑) *** P.ヤルヴィは全てのフレーズを確信を持って描いていきます。オケに周知徹底させるのはさぞかし大変だったのではないでしょうか。まぁ、フランクフルト放響は過去にも変わり種を大いに成功させてきた楽団ですから、慣れているのかもしれません。残念ながら父ヤルビィの演奏を耳にしたことが無い当方にとっては、当盤を父ヤルビィの演奏をさらに発展させたものとして思い込むしかございません(笑)。また、今思うとセーゲルスタムは大いに曲を聞きやすく補完していたのだと思わされました。良いおじいちゃんですね^^。ヴァイグレは確かに少々強さに欠ける。しかし日本語解説は未だロット解説の最善のものです。この三枚、どれも素晴らしい物です。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/19

    最初に聞いたときはそりゃもう笑い転げましたよ、最後の「合唱」パートで。なんじゃこれわぁぁぁぁぁっ!ゲラゲラゲラって。で、ことあるごとに知人に聞かせたりしてますと、なんだか擁護派に変わってきました。我々は歓喜というエネルギーの発露を一つの枠にはめてしまってこの曲を聴いてしまってきたのではないか?まるでメッセージのように響き、かつ乱高下・出し入れ自在なこの機動力は全くただ者じゃないですよ。ライブだということで歌い終わった後はさぞかししてやったりな気分だったんじゃないでしょうか。客の方があっけにとられていそう。ベートーヴェンが聞けたならどう思ったかな?革命児だからなぁ、でも気むずかしそうでもあるしなぁ・・・。などなどいろいろ想像すると楽しいデス。 ★★ 少々話が飛んで恐縮ですが、マーラーの3番でバーンスタイン・ニューヨークフィル盤で5楽章の少年合唱団が”ビ!ムバ!ム”とbの音を乱暴に発声していたのを最初に聞いたとき、なんだふざけてるのか!と即叩き売ったことを思い出した。当時の私はアバド・ウィーンフィル盤のウィーン少年合唱団の”ビィムバァム”とまろやかに歌うものを良しとしていたのです。でも、天使だからって大人の価値観に沿った美しさを表現してくなくちゃいけないわけでもなく、むしろ無垢で無邪気な天使たちががんばっているバーンスタイン盤が次第に好きになっていきました。★★ ラトルもヤンチャなところがあったわけですし、ウィーン(マーラー3番に立ち返るとアバドはアバドを全うしたわけでございます。笑)でやってしまえたことはやはりすごいと言わざるを得ません。音楽って創造物なわけですが、ことクラシックに関しては規範性が強いとでも言いましょうか、なにやら窮屈になってしまうことがままあります。ヤンチャなラトル。楽しむことにいたします。(笑)

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/19

    ショパンの1番はあまりに手垢にまみれてしまったのではないでしょうか。どうして鍵盤を”叩きつける”必要があるのでしょう。情熱を込めていますとアピールしなくたって曲自体が雄弁に語り出すことをこの演奏は証明してくれています。目から鱗が落ちるかのごとき瞬間の連続です。とにかくもう”素敵な時間”に浸りきってしまえます。鍵盤の上に音を一つずつ”置いていく”かのような優しさ・丁寧さでもって、この曲の持つはかなさ、気丈さ、清らかさ、孤独、そして幸福感が織りなされていきます。Jordanとの旧盤も同じ方向性ではありましたが、どうしても余裕が無く固くなる部分が多々感じられました。円熟というと言葉がふさわしいかどうかわかりませんが、きっと美しく歳を重ねてこられたのでしょう。クリヴィヌの指揮とオケも全く同じ色でピリスの世界にチャーミングに寄り添っています。決して猛り立たたず、だからこそ聞く者の心に強い芯をともらせてくれるような演奏です。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/08

    ファウスト交響曲をいくつか聞いてはみたのですが、どうもこの演奏に戻ってきます。他の演奏が駆け抜け叩き付けるようなフレーズも、じっくりと描き込むようなアプローチで音の饗宴が繰り広げられています。だれることもなく、ただただ曲に没頭し(アグレッシブ)、全てのフレーズを描いてしまったがために、この演奏時間になってしまったという感じです。聞き終わった後、心地良い疲労感・充足感が味わえます。ほとんど話題にのぼらない当盤ですが、インバル・DENONの初期の仕事として特にお奨めなものの一枚です。

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     2012/07/08

    チェリビダッケのブルックナーは確かに遅い。はまればもうこれしか無い!と思わせられるだけのものはあります。ただ、受け付けられない人も確かにいることでしょう。しかし当盤はちょっと違う視点で見てみたいと思います。それは終楽章なんですけど、出だしはまぁチェリビダッケです。遅く丁寧にやっていまして、4番の美感にばっちりはまっています。非常にこのアプローチはこの曲に合いますね。他の指揮者の演奏が妙にセカセカした物に聞こえてきます。他のチェリのブルックナーと比べても成功しているものの一つに挙げられると思います。で、その美感にど〜っぷり浸かって、「ああ〜チェリのブルックナーって美しいなぁ〜〜〜」と心穏やかに聞き続けておりますと・・・。16分あたりから少々趣が変わってきます。不穏な空気を漂わせたかと思うと、17分8秒あたりからのフレーズが「ちょっと何これ???」な感じになりまして、17分50秒あたりでしゃくり上げるような表現になります。背中をつつつつつっとなぞっては・・・・、な感じです。あの〜〜〜、スクリャービンの4番じゃないんだから、こんなことして良いの????です(笑)。ブルックナーでこんな赤面の仕方をさせられたのは初めてでした。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/08

    さすがはベルリンフィル!うまさはもう舌を巻くばかり。けどなんだろう、完成された物には何かが欠落する。そんな感じがしてなりません。特にその欠落したものこそが、ラトル&バーミンガムの復活には充満していたように思えます。一概に”若さ”だとは結論付けられない何かなのです。

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