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Sagittarius さんのレビュー一覧 

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     2009/09/26

    ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の演奏では、若きリヒテルとザンデルリング指揮レニングラード・フィルの録音が断然優れている。50年代のソ連の録音技術は欧米と比べ相当遜色はあるが、そこから聞こえてくる音楽は正に驚異的だ。この曲は映画音楽としても使われたため、多くの録音が存在するが、ブロードウェーの映画音楽のようにただ甘ったるく低俗な演奏も少なくない。この演奏はその対極にある。当時のリヒテルは、この曲に打ち込んでいたようで、曲想から求められるテンポに拠り、妥協なく果敢に演奏している為、多くの演奏家が技術上の理由から安全運転してしまう箇所でも弛緩がなく、全曲を通した太い流れを実現するのに成功している。ザンデルリング指揮レニングラード・フィルの演奏も負けず劣らず充実したもので、大河の流れを思わせる力強い始まりから、甘美ではあるが低俗に陥らない表現力の幅を持っている。更に愁いを帯びた木管やホルンの響き、金管の音など、この時代のレニングラード・フィルの美質が十分に現れていて、他の演奏の追随を許さない。3楽章の終わり、第2主題が高らかに謳われる箇所で、リヒテルは楽譜と異なる音で弾いている(e/e/esではなく、f/e/f)が、この箇所はオボーリンも別の仕方で異なる音で演奏しており、米国に亡命したラフマニノフの作品の正当な楽譜が当時のソ連では容易に入手できなかったらしい事が伺われる。

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     2009/09/26

    ラフマニノフの交響曲2番は最初に聞いた演奏(LP)が低俗な内容だったため、暫く聞く事は無かった。しかし、70年代にNHKのFM放送で聞いたヤン・クレンツ指揮ケルン放送交響楽団の演奏が白熱の演奏で、曲自体を見直す機会になった。残念ながらこの録音は未だCD等市販メディアになっていない。その後、時を経てロジェストヴェンスキーとロンドン交響楽団の共演によるこのCDと遭遇する事になったのだが、その熱く燃えるロシアの歌には久々に感動を覚える。これはスタジオ録音なのだが、実演を髣髴させる緊張感があり、成功した実演の雰囲気を捉えている。ロジェストヴェンスキーと言うと若き日のレニングラード・フィルとの天才的な演奏から、モスクワ時代の概して優等生的で乾いた演奏まであり、評価が分かれるが、ここでは彼の前者の側面を成熟した形で聞くことが出来る。ロンドン交響楽団もこうしたロジェストヴェンスキーの指揮の下、スラブ魂が篭った力強く深い音を出している。

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     2009/09/26

    アシュケナージは若いときからラフマニノフの協奏曲の録音に熱心だった。その最も優れた成果はアナトール・フィストラーリとの共演による第3番だ。この録音では無理をせず短い方のカデンツァを使っている。フィストラーリの丁寧な指揮とアシュケナージの集中力の高い演奏で、作品の詩的な美しさと力強さ・大きさを見事に描き出している。後の録音では共演者のために安易なムード音楽に陥ってしまっていたり、更に後の録音では、既に指揮活動の影響が出てか、集中力を失った演奏をしたりしているので、この録音の価値は高い。第2番の方は同様に丁寧な演奏ではあるが、安全運転が過ぎ、テンポの弛緩から全曲を通した流れが悪くなっている感は否めない。またコンドラシン指揮のモスクワ・フィルの演奏は当時のソ連を代表する楽団とは言え、レニングラード・フィルとは比ぶべくもなく荒く、味気ない。

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     2009/09/22

    ザンデルリングが東独時代に行ったスタジオ録音を概観できる選集として意味がある。
    シュターツカペレ・ドレスデンとのボロディンの交響曲第2番やベルリン交響楽団とのシベリウスの交響曲第3番と第5番は、今でもこれらの曲の最も重要な録音だ。ゲヴァントハウスとのブルックナーの交響曲第3番は、コンヴィチュニー亡き後、ノイマンに引き継がれるまでのゲヴァントハウスの活動を伝える貴重な記録と言える。
    シベリウス、ショスタコーヴィチを担当するベルリン交響楽団はザンデルリングが手塩に掛けたオーケストラとは言え、戦後のドイツで俄かに作られた他のオーケストラ同様(例えばバイエルン放送交響楽団等)、生硬さが残り、色彩感に不足するところが難点。
    なお、ボロディン〜チャイコフスキー、フランク、及び「さすらう若人の歌」のオーケストラがゲヴァントハウスとなっているが間違い。これらの曲での共演オーケストラはマーラー以外ではシュターツカペレ・ドレスデン、マーラーではベルリン放送交響楽団だ。また「さすらう若人の歌」のソリストはヘルマン・プライで、優れた演奏であるだけに、第3曲が録音されなかったのが残念。

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     2009/09/19

    マズーアのレジェンダリーと題されたこの選集、選曲が地味で、必ずしもマズーアの特徴的なレパートリーを集めたものではないように思う。この中でアンネローゼ・シュミットとのモーツァルトのピアノ協奏曲第12番は室内楽的な打ち解けた雰囲気を持ち芳演。ミサ・ソレムニスでは絶頂期のライプツィヒ放送合唱団が素晴らしく、特にグローリアの演奏は瞠目に値する。一方、全曲で見るとマズーアの弱点である造型性の弱さで印象が薄い。またベネディクトゥスでのボッセのソロは美感不足。シューマンではチェロ協奏曲が良い。ディムの確りした技術に裏打ちされ、奇を衒ったところのない演奏は音色の上でもオケと調和しており、この曲の良さをじっくりと聞かせてくれる稀有な演奏だ。その他、意外と面白いのはマーラーの7番。マズーアの指揮としては弱いのだが、逆にオケを強引に引っ張りがちだった側面が後退し、ゲヴァントハウスが気張らずに出した音が聞える。終楽章のトランペットのファンファーレのこだまの部分で何回かこけているのがそのまま入っているのもご愛嬌か?

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     2009/09/13

    隠れた名録音。両大戦間の欧州の先進都市ではジャズが一世を風靡しました。当時のライプツィヒはパリ、ベルリン等と並びそうした都市のひとつでした。モダニズム的傾向の音楽を得意としたマズーアを得て、最もドイツ的なオーケストラであるゲヴァントハウス管弦楽団が当時の雰囲気を自然体で今に伝えています。特に「ポーギーとベス」では、ガーシュウィンの根源的な音楽性が虚飾なく歌い出されており、トランペットの胸のすくような演奏等、聞き所にも事欠きません。キューバ序曲、「パリのアメリカ人」も楽しませてくれます。シュテッキヒト(ピアノ)とのラプソティー・イン・ブルーで固さが出てしまったのは残念。

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