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ROYCE さんのレビュー一覧 

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     2018/03/06

    ピリオド系の演奏団体だが、妙な癖のない素直でおおらかな音楽を聞かせている。ヘンデルの場合はそれで正解。アーノンクールみたいなケレン味たっぷりの演奏はもうたくさんと思う人に喜ばれる録音である。録音状態も良好で、このセットは掘り出し物だった。

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     2018/02/28

    ステレオ収録されたカラヤン「ミサ・ソレムニス」について。2008年にリリースされたカラヤンのEMI録音ボックス第2集(71CD)に入っていた音源と、2014年に発売されたこちらの合唱作品集1947−1958(5CD)を比べると、2008年EMI盤では録音会場となったウィーンのムジークフェラインザールの長い残響の影響で細部がすっきりせず、全般にもやもやする傾向がありました。一方、96 KHz/24 bitによるリマスタリングを施したワーナー盤ではその辺を改善してあり、だいぶ風通しがよくなっています。1958年のステレオ録音としては、まずまずの出来で悪くない印象です。演奏は作りこみ過ぎない素直さというのか、ストレートで若々しい雰囲気を感じます。

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     2018/02/27

    SACD盤と通常CD盤の両方を買ってみたのだが、期待したほどの違いはなかった。ピリオド系の演奏はもともと中音域が痩せて聞こえるため、SACDのメリットが十分に活かされない傾向がある。そういう楽器を使って録音しているため仕方ないともいえるが、この音源に関してはCDで十分だと思われる。

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     2018/02/23

    著作隣接権切れの音源をいろいろなレーベルから拾い集めてボックス化してくれるので、使い勝手はすこぶるよろしい。問題は音質だが、アナログ風の耳触りのよい柔らかい音作りを志向していて、昔のLPレコードの音を思い出させる点が好評のようだ。情報量を多少間引きし、ダイナミックレンジもこじんまりとおとなしくまとめているらしいが、このセットのみを聞いている分には聞き疲れせず満足感を味わえる。しかし、正規レーベルから出ている同じ音源のCDと聞き比べると、化けの皮が剥がれるというのか、お化粧ぶりがわかるので、おやおやという気分になってくる。コストパフォーマンスで選ぶならVENIASが断然優れているけれど、音の純度を気にする場合は純正盤を選ぶことになるだろう。両者の音質の差をわずかな違いと考えるか、大きな違いと考えるかは、人それぞれ。著作権が50年から70年に延長されると、このシリーズもうまみが減って発売が難しくなるだろうから、今のうちに・・・

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     2018/02/22

    Tudorによるバンベルク交響楽団の録音はいまいちパッとしないものが多い。フルシャのこの録音も例外ではなかった。こもった感じの抜けの悪さは録音会場のヨーゼフ・カイルベルト・ザールの音響特性によるのだろうか(東京文化会館で聞いているような印象といえばお察しいただけようか)。演奏自体はなかなかクレバーで好感を持てるだけに、すっきりしない地味な録音が惜しまれる。

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     2018/02/16

    ハイブリッド盤に続いてこちらも購入してしまった。全体にクリアさが増している。高音域の透明度の向上は相対的に中低音域の存在感を控えめに思わせる効果がある。その結果、全体的に肉付きがハイブリッドよりも若干細く、引き締まったスリムな音というイメージになっている。これをふくよかさが減少した固いと思う人もいるだろうし、明晰さが向上したと喜ぶ人もいるだろう。この違いは結構はっきりわかるので、ハイブリッド盤があれば十分ともいえない。フルトヴェングラーの録音に関しては様々なリマスター盤が登場しているわけで、マニアは結局それらを順番に買わされてしまうのだ。そういう人がシングルレイヤー盤を買って後悔することはないと思う。

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     2018/01/27

    快速テンポの第九は、よく言えば熱気をはらんだ演奏、悪く言えばせっかちで前のめり気味で、余裕が足りない演奏と形容できるだろうか。演奏会場で聞いたらノリの良さに共感できるのかもしれないが、録音で聞くとなると終始セカセカしていて、落ち着きの足りないところが気になってしまう。ドライでカラッと晴れた音楽ではあるが、似たようなタイプの第九にシューリヒトのスタジオ録音の名盤があって、この録音と比べるとさすがにシューリヒトは偉大である。役者の格が違うと思えてしまう。

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     2018/01/17

    2017年の最新リマスター盤の音は2001年のOIBP盤に比べると全般にキメが細かくなり、高音域の鋭さも抑えられマイルドになっている。それでいて解像度が落ちているわけでもなく上々の出来といえよう。テープのふらつきがあったりしてマスターにコンディションの良くないコピーテープを使っていると思わせるProfilレーベルのリマスター盤とは雲泥の差である。Profilは大型スピーカー向け、アルヒーフは小型スピーカ向けというレビューもあるので、聞き比べにはゼンハイザーとスタックスの上位機種のヘッドフォンを使用したが、本家アルヒーフ盤の優秀さは当然のごとくProfilを圧倒している。このセットにはDVDの他、ブルーレイ・オーディオ盤も付いている。通常のCDでもかなり満足度が高いのだが、ブルーレイの音はCDと比べると格段に情報量が多く、肉太で豊かに鳴り響く低音、混濁の少ないクリアな高音、広い音場感など過去に出たCDのいずれをも凌駕している。このセットの欠点は紙製パッケージからCDを取り出すのが非常に不便で、盤面に傷がつきやすいところ(新品を購入したがすでにCDの信号面に多数の擦り傷がついていた)。見開きで4枚のディスクを封入しているパッケージデザインなどは最悪である。今の時代にCDというメディアを購入する客層はモノを大切にする価値観を持っていると思われるのだが、メーカーはその辺を考慮して、少なくともCDの信号面に傷がつかないように袋に入れるなどの配慮をしてもらいたいと思う。

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     2017/12/28

    初期盤と比べた場合、音像がやや遠のき、スケール感が小ぶりになっている。初期盤はかぶりつきで聞くような生々しい近接感、左右にたっぷり広がる音場感があったのだが、こちらはちんまりとおとなしい。24ビットリマスターとのことだが、ダイレクト感が失われたので印象は少々よろしくない。この音源に関しては初期盤の方がよかったと思う。

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     2017/12/28

    ベームの録音はこれまでにも何度もリマスターを繰り返している。手元にある何種類かのベートーヴェン7番で聞き比べたところ、91年に出た国内盤は全体的に緩いというか大雑把な音。ラフな音作りのため、きめ細やかさは不足している。2004年のエミール・ベルリナー・スタジオのリマスター盤(輸入盤)はちょっと艶消しのマットな音調ながら細部の再現が緻密でアナログ風の柔らかさを感じる。2017年発売のこちらのセットは、リマスターに関する情報がどこにも記載されていないが、明らかに別物で、2004年盤よりも高音域が強調されて華やかになり、スケール感が大きくなったように思う。三者三様だが、私としては2004年盤がかつてLPで聞いていたDG録音のイメージに最も近いように思われる。毀誉褒貶があるvenias盤は、周波数レンジもダイナミックレンジも刈り込んで、こじんまりと箱庭的に小ぎれいにまとめた印象。DGから出ている一連のCDと比べると、迫力というか荒々しい要素が減少した分、耳触りがよくなり聞きやすいともいえる。情報量が減らされているのは、ラジカセ的な小型装置で再生するのに向いた音作りなのだろうか。本家DGの製品と比べたら劣るのはしょうがない。

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     2017/12/24

    Christopher Parker がバランスエンジニアを務めたブルックナーの交響曲第9番は例外的に音質が良いが、エンジニアがCarson Taylorになっている他の録音は総じて録音状態が悪い。ピーク時に音が飽和して混濁する場合が多いのだ。70年代初頭のEMIによるシカゴ録音によくあるパターンである。ブラームスの4番などはドロップアウトはあるし、やたらに歪っぽくて聞いていられない。より古いフィルハーモニアとの録音の方が安心して聞いていられる。このセット、音質に関してはゴミのような不出来な録音が多いのは残念。元が悪いからリマスターでもどうにもならなかったようだ。

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     2017/12/23

    ナヌートさん80歳の時のスタジオ録音だそうだ。同時発売のシューマンに比べると録音状態、オーケストラの安定感、ともに上々。チャイコフスキーはあわてず騒がず、ゆったりとしたおおらかな音楽の運びが魅力。重厚感にも不足はないが、演奏の見通しがいいので過度に重苦しくなったり、深刻ぶったりはしない。表面的にはさらっと流した演奏のようでいて、ベテランならではの円熟味がそこかしこに聞こえるような録音といえようか。ムソルグスキーはライブ録音だそうだ。

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     2017/12/23

    ほとんど会場ノイズが聞こえないため、演奏が終わって拍手が聞こえるまでライブ録音とは気づかなかった。ナヌートさんは鷹揚でゆったりとした構えで音楽を運んでいる。ライブらしい高揚感はほとんど感じられないのだが、おおらかで細かいことは気にしない流れの良さは悪くない。ヨーロッパの地方都市で日常的に行われている普段着の演奏会の感触が楽しめる録音といえようか。作りすぎていない自然体の音楽がいい感じ。

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     2017/12/03

    安いので購入してみたが、小編成のオケで演奏してみましたという程度の内容だった。きびきびしたテンポを選んでいるのは予想通りで、今時、この手の演奏は珍しくない。ピリオドスタイルを追求しているわけでもなく、中途半端としかいいようがない。2017年の時点で、わざわざこの全集を選ぶ理由は見つけられない。

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     2017/11/27

    SACD化された音質は、国内盤初期CDで感じられたアナログ風の柔らかいふくよかなタッチではなく、OIBP盤のような煌びやかやさを強調した硬派なキャラだった。ペンタトーンから出始めたクーベリックのベートーヴェン交響曲SACD盤は他も同様の傾向があるので、ちょっとがっかり。これなら従来のCDで十分だ。リマスタリングを担当したエンジニアの好みに疑問を感じる。とはいえ、今後出るであろう他の録音も買いそろえるだろう。国内盤、輸入盤、タワーレコードから出たリマスター盤と、同じ音源を何種類も買ってきたが、クーベリックの貴重な遺産なので懲りずに買いましょう。

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