チャイコフスキー(1840-1893)

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CD 輸入盤

交響曲第5番、第6番《悲愴》 カラヤン&BPO

チャイコフスキー(1840-1893)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HR70826
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD

商品説明

チャイコフスキー:交響曲第5番&第6番《悲愴》
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー

絶頂期にあった1970年代のカラヤンとベルリン・フィルによる傑作レコーディングが、新たなリマスタリングを施されて久々に復活し、ベストセラーとなっているのがこのアルバム。

 1971年9月16〜21日、ベルリンのイエス・キリスト教会においてにレコーディングされたこの演奏は、同時に収録された第4番とともに「後期3大交響曲集」としてリリースされ、同年度のレコード・アカデミー賞を得るなど高い評価を獲得したものでした。

 “アンチ・カラヤン”で鳴らした某評論家(故人)までも「この曲は、そしてその作曲家の音楽は、このようなものだと、レコードから出てくる現実の音像で思ってもらって、ほぼ完全に間違いない」という持って回った言いかたで絶賛を惜しまなかった名演として知られるものですが、数年後にカラヤンが、同じくベルリン・フィルと3曲すべてを再録音(DG)したこともあり、《悲愴》はバジェット企画のBOXセットに無造作に放り込まれたり、5番は音源を間違ってリリースされたまま放置されたりと、海外ではなにかと粗略に扱われ続けたあげく、数年前、ついに両方とも廃盤とされてしまい、国内盤に満足できない熱心なカラヤン・ファンを大いに嘆かせたものでした。

 そこでHMVジャパンでは、新たなリマスタリングによる「後期3大交響曲集」を企画して業者に依頼、残念ながら4番はオリジナル・テープの損傷のためCD化を見送らざるを得ませんでしたが、5、6番については適正に保存されていたオリジナル・テープを発見、EMIのアビー・ロード・スタジオにおいて「ARTリマスタリング」と同一の機材とエンジニアによるリマスタリングを実施する運びとなりました。

 ところが、実際に仕上がった音をこちらでチェックしてみると、昨今のリマスターによく見られる高域偏重型のなんとも薄手なサウンドで、これではまずいと、早速エンジニアにART陣営随一のバランス感覚の持ち主、イアン・ジョーンズを指名して業者に再度リマスターを依頼、結果として、この名演をかつて発売されていたEMI輸入LPにも勝る高いクオリティで蘇生させることに成功した、というのが今回のおおよその経緯です。

 演奏は、当時のカラヤンとベルリン・フィルの親密な協調ぶりを伝える素晴らしいもの。爆発的なエネルギーを放射しながらもあくまで流麗なサウンド、細部のニュアンスの豊富さ、管楽器のソロの表情の豊かさ等々、カラヤンが亡くなったことで失われてしまったブリリアントな「ベルリン・フィル・サウンド」が、教会の豊かな残響をともなって盛り上がり、さか巻くありさまは、とても筆舌の及ぶところではありません。

 また、一気に進められたセッションに由来するものなのか、演奏全体を貫く凄まじい緊張と生々しい熱気、うねるような流動感は、まるでライヴ録音を思わせるほどに強烈。このことが、カラヤンのおびただしい同曲録音の中でも一種特別な魅力をこの演奏に与えている要因と言えますが、そうした感興の発露を局所的な爆発に終らせないところがカラヤンのカラヤンたる所以であり、晴れやかな凱歌が燦然と鳴り響く5番にせよ、絶望的な慟哭に終る《悲愴》にせよ、終楽章に設定されたクライマックスに向けてあらゆる要素を収斂させてゆく見事な手際には、やはり感嘆を禁じえません。

 作品との相性もあるとはいえ、交響曲を一編のドラマとして捉える「シンフォニック・ドラマティシズム」とでも言うべきその手法がここまで完璧に達成された演奏は、いかにカラヤンといえども希少というほかはなく、この演奏が信奉者はもちろん、“カラヤン嫌い”にさえ有無を言わせなかったこともよく分かります。

 アナログ期の録音ゆえのテープ編集の跡なども散見されるとはいえ、この強烈にドラマティックな名演2つが望み得る最良の音質で蘇ったことは大いに歓迎すべきところ。かつて世界の楽壇に君臨した「カラヤンとベルリン・フィル」がいかなるものであったのか、その実像を100パーセント伝えるこの演奏を、多くの方々に味わっていただきたく思います。

収録曲   

ディスク   1

  • 01. チャイコフスキー:交響曲第5番第1楽章
  • 02. チャイコフスキー:交響曲第5番第2楽章
  • 03. チャイコフスキー:交響曲第5番第3楽章
  • 04. チャイコフスキー:交響曲第5番第4楽章

ディスク   2

  • 01. チャイコフスキー:交響曲第6番第1楽章
  • 02. チャイコフスキー:交響曲第6番第2楽章
  • 03. チャイコフスキー:交響曲第6番第3楽章
  • 04. チャイコフスキー:交響曲第6番第4楽章

総合評価

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私も1911A1SHADO本部さんと同じ意見です。...

投稿日:2004/04/10 (土)

私も1911A1SHADO本部さんと同じ意見です。この録音は元々低音が強力で、トーン・マイスターのW.ギューリッヒ氏独特の録音で、70年代前半EMIのカラヤン録音と同時期のユニテルに共通した音だと思いますよ。>近来最悪のリマスター…と書いておられますが、このCDはEMIマスターからのリマスター、盤鬼 北九州殿は当然オリジナルASDやSLSとの比較をされましたよね?人各々違った意見があっても当然だと思いますが、私はそこそこ良いリマスターだと思いました。演奏が良いのでとりあえず10点です。

江戸前寿司 さん | 江戸前 | 不明

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リマスターがどうのこうのって、所詮CDはコ...

投稿日:2004/03/24 (水)

リマスターがどうのこうのって、所詮CDはコピーではないの。オーディォの調整でどうにでもなるんでしょ?全盛期のカラヤン・ベルリンフィル生で聞いた人が、こんな音にしたかったんだから、多分それでいいんじゃないの?私は、全盛期には聴けなかった(最後の来日は最悪)。でも、92年にベルリンでショルティ指揮で聴いて、頭の中が真っ白になりました。生で一度聴くとこういう音にリマスターしたくなるのわかります。

Waldvogel さん | Neu Schwanstein | 不明

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最強・最高のチャイコフスキー。発売以来30...

投稿日:2004/02/17 (火)

最強・最高のチャイコフスキー。発売以来30余年、LP時代からずっと聴き続けてきた演奏。無人島に行くのなら、間違えなく私はコレを持って行きます。(第4がないのが悲しい)日本盤LP&CDには失望させられたが、今回のリマスタリングは成功している。オリジナルLPには及ばないものの、かなりいい雰囲気。 この演奏を聴かずしてカラヤンとチャイコフスキーは語れないと思えるほど、流麗・壮麗・繊細・壮絶な演奏。一生聴き続けます。

1911A1 さん | SHADO本部 | 不明

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チャイコフスキー(1840-1893)

1840年:ロシアのウラル地方ヴォトキンスクで鉱山技師の次男として誕生。 1859年:法務省に勤務。 1861年:アントン・ルービンシュタインが設立した音楽教室(1962年にペテルブルク音楽院となる)に入学。 1863年:法務省を退職。 1866年:交響曲第1番『冬の日の幻想』初演。初のオペラ「地方長官」を完成。 1875年:ピア

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