十字軍物語 3

塩野七生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103096351
ISBN 10 : 4103096357
フォーマット
出版社
発行年月
2011年12月
日本
追加情報
:
21

内容詳細

「ジハード」を唱えてイスラムを統一した英雄、サラディンによって聖地イェルサレムを追われた危機から、ヨーロッパからは十字軍が陸続と起こることとなった。「獅子心王」の異名をとったリチャード一世。十字軍を契機に飛躍するヴェネツィア共和国。巧みな外交戦術で聖地を一時的に回復したフリードリッヒ二世。二度の十字軍を率い、「聖人」と崇められたルイ九世……。
しかし、各国の王の参戦もむなしく、最後の牙城アッコンが陥落、二百年に及ぶ十字軍遠征に終止符が打たれることに――。中世最大の事件がその後の時代にもたらしたものとは何か、そして真の勝者は誰か。歴史に敢然と問いを突きつける、圧巻のシリーズ完結編。


【著者紹介】
塩野七生 : 1937年7月、東京に生れる。学習院大学文学部哲学科卒業後、63年から68年にかけて、イタリアに遊びつつ学んだ。68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。83年、菊池寛賞。93年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ハイク さん

    十字軍遠征の第3次から最後となる第8次までの物語だ。印象に残るのは英国王リチャード率いる第3次と第6次を率いる神聖ローマ帝国皇帝フリードリッヒである。リチャードは戦いが上手で先頭に立ち講和でパレスチナの海港都市を手に入れた。一方フリードリッヒは戦闘をせず講和でエルサレムを奪還した。それに引き換えフランス王ルイ9世は第7次と8次を率いて戦闘は全敗でエルサレムの十字軍国家は消滅した。十字軍は西欧のキリスト教の頂点に立つ法王の権威と西欧諸国元首の権力とのパワーゲームの結果であった。現代でも争いは絶えないのだ。

  • ヴェネツィア さん

    いきなり分厚くなった第3巻。いやあ、読み応えがありました。獅子心王リチャードと花の第3次は、さすがに面白い。全巻の中でも白眉か。また、戦闘こそしなかったものの、神聖ローマ帝国皇帝フリードリッヒ率いる第6次も面白い。この2人では、より中世的なのがリチャード、一方のフリードリッヒはぐっと近代的でさえある。いずれも名君の両極にあるといっていいだろう。それに引き換え、なんとも惨めな(当人は気づいていないようだが)フランス王のルイ。聖堂騎士団の最後は、アッコンでは壮絶、帰り着いたフランスではなんとも哀れだ。

  • キムチ27 さん

    12C末~13C末の100年を描く。装丁はひざまずくテンプル騎士の衣装・・誰にうなだれて忠誠を誓うか。 かなりのボリュームで種々の王、皇帝、法王が入れ替わり立ち替わり、権謀と策略と、疑心と暗躍と・・語る塩野氏の筆が相変わらず、縦横無尽。こちらが付いて行けず、世俗ものを入れつつゆっくりページをめくる。リチャードは文字通り獅子奮迅、行動も思考も、そして女性関係も。第3~最後の第8次十字軍が次なるルネサンス期へどう繋がって行ったかが見えてくる。

  • 優希 さん

    十字軍の物語もいよいよ完結です。第三次十字軍から崩壊までの歴史をたどっているせいか、やや早足感がありますね。サラディンの関係もあってか、3回目にかなり力を入れてますね。様々な皇帝、法王、策略が入り乱れる世界はとにかく読み応えと面白さがあります。特にリチャード三世の武力と理知性には唸らされました。イスラムとの関係やイェルサレム奪回に成功しても、結果的に崩壊してしまうのは皮肉ですけどね。ただ、この後宗教が文化として花開くルネサンス期に入ることを考えるとルイ9世の聖人化と十字軍は必要な歴史だったのでしょう。

  • シュラフ さん

    この十字軍物語シリーズの第2巻の感想で"おもしろくない"と書いてしまったが、この第3巻はおもしろかった。主役は(十字軍側が)英国の獅子心王ことリチャード国王と(イスラム側が)サラディン。ふたりは戦いにあけくれることになるのだが、その和解交渉においてはどこか心が通じあっているような男同士の関係。人物が前面に出てくることで物語性が出てくる。結局のところ、歴史というのは人間の物語なのだとあらためて認識する。そしてこの獅子心王のリチャードは塩野七生の好きなタイプの男なのだろう。惚れた女心が行間から読み取れる。

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塩野七生

1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。’82年、『海の都の

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