黒蜥蜴 江戸川乱歩文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784394301516
ISBN 10 : 4394301513
フォーマット
出版社
発行年月
2015年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
249p;15

内容詳細

あらすじ  妖しき大夜会に君臨する黒衣の美女がいた。女の左腕には、怪奇な黒い蜥蜴の入墨があった。  大阪の宝石商・岩瀬庄兵衛の娘・早苗の誘拐を予告する怪文書が届く。身辺を警護する名探偵・明智小五郎に、早苗と懇意にする緑川夫人が接近する。彼女こそ、暗黒街の女王にして稀代の女賊「黒蜥蜴」だった。恐るべき女賊「黒蜥蜴」と名探偵・明智小五郎の壮絶な対決が始まる。  三島由紀夫の脚色で舞台上演され、数々の話題を呼んだ傑作!

旧江戸川乱歩文庫30巻のうち、ベスト13巻を選び、リニュアルしました。「春陽堂書店版江戸川乱歩全集」を底本にテキストに全面校訂を加え、文字を大きく。巻末に監修者による解説と各種資料を収録。印象的な銅版画による装丁はそのままです。リニュアルする13巻のラインナップは「陰獣」「孤島の鬼」「人間椅子」「地獄の道化師」「屋根裏の散歩者」「黒蜥蜴」「パノラマ島奇談」「蜘蛛男」「D坂の殺人事件」「黄金仮面」「月と手袋」「化人幻戯」「心理試験」。

【著者紹介】
江戸川乱歩 : 明治27年10月21日三重県に生まれる。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和4年の「蜘蛛男」より娯楽雑誌に長編を連載、昭和11年から「怪人二十面相」を少年倶楽部に連載、少年探偵シリーズは晩年まで続く。同時期から評論も多く手がけ、昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任。昭和40年7月28日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 夜間飛行 さん

    女賊・黒蜥蜴が宝石商の娘・早苗の誘拐を目論み、明智と虚々実々の戦いを繰り広げる。トリックは至って単純で、昔読んだ子供向けの乱歩シリーズと大差ないのだけれど、黒蜥蜴のキャラクターがとても魅力的で、どんどんページを捲ってしまう。最初に秘密クラブでいきなり全裸で踊ったかと思うと、宝石商や明智の前では緑川夫人なるエレガントなマダムを演じ、正体がばれると「で、どうしようっていうの? ぼくを捕縛しようとでも思っているの? ホホホホホ」…と半分女、半分生意気な悪ガキの口調になる。明智は運が良くて蜥蜴に勝てたのだと思う。

  • NAO さん

    【2021年色に繋がる本読書会】【月イチテーマ⠀こわい本】『黒蜥蜴』のみ読了。江戸川乱歩の文章は、暗い、グロい、妖しい、退廃的というのが特徴だと私は思っているのだが、この「黒蜥蜴」は、その代表的作品。冒頭の乱痴気騒ぎをはじめとした黒蜥蜴の露出狂ぶりといい、彼女が美男美女を集める目的といい、なんともいえない不健全で退廃的な世界が描かれている。この黒蜥蜴と対決する明智小五郎はまだ若く、ハンサム。二人とも、自信家で鼻持ちならない、合わせ鏡のような存在だ。惹かれ合い、騙し合う二人の駆け引きから目が離せなくなる。

  • たーぼー さん

    左腕に黒蜥蜴の刺青がある女には御用心。悪趣味、いや耽美と死の香り極まる黒蜥蜴コレクションは是非観賞したいもの。所詮ピカレスクはどんなに絢爛を装っても、か弱き人間に回帰するのが常というものか。一方、明智君が好青年の仮面を被った魔人の如きサディストに思えてならない。名探偵たる変装術、心理戦もさることながら、黒蜥蜴の精神に私的に介入し、もがき苦しむ様を愉しんでる節が感じられる。憎たらしい男。あと、やはりこの作品は映像、舞台向きですよねえ。美輪さんが有名だけど小川真由美、京マチ子版も見てみたい。推理小説の女王様。

  • ころこ さん

    入れ替わりが本作の特徴です。潤一から山川への入れ替わりは、人と人とが固有性を無視して入れ替え可能だということを冒頭に示して、読者のアイデンティティの基盤を揺るがせます。他方、犯行動機に、宝石と早苗の身体がモノとして同列に扱われます。剥製人形のコレクションの物理的な身体への欲望と黒蜥蜴という触覚的命名も、共に倒錯的フェティシズムを表しています。各人のフェティシズムが島宇宙化して、社会から分断されたアイデンティティを形成する。現在でも問題になりそうな、それでいて誰でもが持っていそうな世界観を示しています。

  • Kaz さん

    江戸川乱歩と聞いて思い出すのは、小中学生の頃にオンエアされていた朝日放送系の「土曜ワイド劇場」の美女シリーズ。当時は2時間ドラマ勃興期で、日テレ系の「火曜サスペンス劇場」も始まったと記憶する。西村京太郎の十津川警部とならび、2時間ドラマに欠かせないのが、名探偵 明智小五郎。天知茂氏のまさに芝居掛かった演技が、今も印象に残る。乱歩の作品を読むのは本作が初めてだが、これを皮切りに読破してみても良いな。本作についていえば、トリックはまずまずだが動機の点が少し物足りなかった。

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