外国人労働者をどう受け入れるか -安い労働力から戦力へ NHK出版新書

NHK取材班

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140885253
ISBN 10 : 4140885254
フォーマット
出版社
発行年月
2017年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
224p;18

内容詳細

日本で働く外国人の数が、二〇一六年に初めて一〇〇万人を超えた。飲食業や建設業をはじめ、低賃金・重労働の業種ほど日本人が集まらず、外国人の労働力なくしては、もはや日本の産業は成り立たない。一方で、日本人の雇用が奪われるのではないかと懸念する声もある。外国人たちの悲惨な「奴隷労働」の実態や、識者や企業への取材をふまえて、これからの「共存」のあり方について多角的な視点でまとめる。

目次 : 第1章 最下層労働者たちの実態―シェルターで見た奴隷労働(「使い捨て」の実態/ 人権を無視した「奴隷制度」/ 国際社会からの糾弾)/ 第2章 外国人受け入れの建前と矛盾―それでも日本で働きたい?(技能実習制度の矛盾/ 変貌する「外国人労働」の現場/ アジア人材争奪戦における日本/ 人手不足を補う実習生)/ 第3章 「共生」社会を目指して―二〇二〇年の労働力どうなる?(見直される外国人受け入れの指針/ 新しい“格差”―多重格差社会/ 外国人と「共に暮らす」社会へ)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • (haro-n) さん

    日本の外国人労働者の実態と今後を考える内容で、大変読みやすい。前半は、外国人労働者が日本で人権を侵され過酷な労働環境に置かれている状況を様々な事例により紹介し、後半は、前半の過酷な状況が生じた社会的背景と、これからの日本が目指すべき共生社会について探る構成になっている。具体的な事例が豊富で、外国人の実態がリアルな感情を伴って伝わる。「徐涛日記」は、労働環境が整わなかった18,19cの資本主義社会で酷使され肉体と精神がやられていく労働者を彷彿とさせる。国連で取り上げられ日本は世界的な非難を浴びた。又、後半↓

  • おさむ さん

    2016年は外国人労働者が初めて100万人を超えたそうだ。もはやコンビニや外食産業は彼らなしでは成り立たない。地方の縫製工場や農林水産業もまた然り。アジア全体で労働者の奪い合いが始まる(近いうちに中国は逆に労働者を受け入れる側になるという)中、日本も彼らをきちんと大切に扱わなければなるまい。そんなメッセージを具体的な事例とともに教えてくれます。子供の貧困の裏側にはハーフの子供たちが多くいるのだとか。今年から国も方針を転換したそうで、本当の「共生社会」をつくれるかが問われますね。

  • リキヨシオ さん

    労働人口不足が予想される日本で働く外国人労働者は大きく「留学生」と「外国人技能実習生」がある。その中で外国人技能実習生への奴隷同然の扱いが問題になった。実習生は日本人がやりたがらない低賃金で重労働な仕事を戦力としてではなく安い労働力として使い捨てにされている。ほぼ奴隷労働の状態で常に強制帰国される恐怖を抱えながら働かなければならない技能実習制度の負の側面は、偽装難民、不法就労、偽装結婚などの要因にもなっている。もはや時代遅れの制度を変えるのか?維持するのか?日本人全体で考えないといけない問題だと思う。

  • skunk_c さん

    第1章の「駆け込み寺」とでもいうような、不当な労働条件での労働の他、パワハラ、セクハラまで受けた外国人「研修生」たちのシェルターを運営して、彼女らを支援する中国人夫妻の話から、移民の受け入れを拒み続けているにもかかわらず、安価な労働力として搾取する日本の姿勢が浮き彫りにされる。一方最後の章ではバングラデシュから自らも労働者としてやってきた男性が日本人と結婚して立ち上げた建設請負会社での、「日本のルールに従いながら、外国人労働者を大切にする」やり方で成功する例が紹介される。このギャップが本書の本質だと思う。

  • Nobu A さん

    「コンビニ外国人」に続いて読了。外国人労働者の実態がより鮮明に。2017年出版「ルポ・・・絶望工場」の二番煎じ的部分もあるが、2011年に国際労働機関らが動き出すきっかけとなった中国人実習生の日記や外国人労働者の子供達の貧困に喘ぐ話は胸が締め付けられる。一方で、お互いに学ぶ姿勢で共生している成功事例には希望の光。技能実習制度の改正やチェック機関の強化で状況改善が見込め、草の根的活動が引き続き必要だろう。しかし、AI活用やコンビニ無人化等の動きもあり、将来を見据えた労働政策ビジョンがないのがあまりにも深刻。

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