選曲が政治的（反米、反グローバリズム）。Lost Boys Callingはデモでないバージョンがよかった。

あのライブから早、7ヶ月。25年待って、やっと会うことのできた教祖様の手の感触はまだ残っている。DVDを見るたびに、また甦る感動。

私はロジャーのソロ作品では+/-oHHが最も好きである。戦争トラウマソングや人類滅亡ソングはあまり好きではない。 しかし、コンセプトアルバムとしての完成度ではATDが一番である。SEが細かい、詩も細部までよく練られている。ネットワークアンカーマンではなくアンカーパーソンというPolitiaclly Correctな表現を使用するところなど（米国への）イヤミたっぷりで心憎い限りである。 もちろん音的にも素晴らしい。 １４曲とも聞き飽きないが、WGW IIIとtoo much ropeが特にイイ!

このアルバムを「対」や「鬱」と聴き比べると、フロイドにとってロジャーいかに重要な存在かがわかる。よく言われているようにクラプトンのギターも素晴らしい。早くリマスターしてほしい。

ロジャーがフロイドのメンバーに提案したコンセプトアルバムがThe Wallとこれ。 こちらはあまりに私小説的ということで他のメンバーに拒否され、ソロ作品として発表された。 Watersの作品は映像がないと、あるいは、映像をイメージできないと理解しづらい。特にこの作品はそうだ。 音的にはクラプトンのギターがアルバム全体を支配しているので、クラプトンにもおすすめ!

なんといってもベックのギターが素晴らしい。 私的には、スリーウィッシズが一番好きだ。

実に聞いていて気持ちがいい!!　　精神安定剤のようなﾛｼﾞｬｰｳｫｰﾀｰｽﾞに乾杯!!

Roger Waters ファンならずとも、または、Jeff Beck ファンならずとも、このＣＤは心にしみいります。 これは、聞き込むほどに味が出てくるＣＤの代表例ですね。 Waters が Pink Floyd の知性と頭脳であったことがあらためて認識されます。 ミニレーザーディスクでの映像では、Waters の歯並びの悪さと、Beck の無表情で淡々とした guitar play が印象的でした。

こっちのメンバーの方が全然イイッ！ピンクフロイドのままでは絶対に聞けなかったかっこよさ!ロジャーが正解。Blues!

昔は「馬」だった人が（大変失礼）、今じゃリチャード・ギアかハリソン・フォードか小泉純一郎かってくらいでいい年の取り方してます。現在市場で手に入る音楽DVDヴィデオ中最高の出来。ぜひマルチチャンネル（サラウンド）で鑑賞しましょう。