XTC

XTC (エックスティーシー) プロフィール

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パンクブーム絶頂期にあったイギリスのミュージック・シーンに突如現れたXTC。どの文献をみても、彼らは「ひねくれ者」と書かれている。風刺的で毒づいたユーモアのある歌詞然り、メロディーライン然り、「ひねくれ者」と言われるのにも納得できるが、そういった概念に捕らわれずだだ聴いていると、英語が判らない私としては全く気にならないのだ。そしてひねりの利いたメロディラインもアンディ・パートリッジのあの声!と絡まれば、物凄く素敵なポップスとして聴けてしまう...。聴いたあとに、音楽誌などを読んでみれば「確かにヒネくれている...」と思うのだが、そういった部分は頭で理解させているだけであって、実際に感じているのは、アンディ・パートリッジのあの声!とメロディの共演だけなような気が...と、これは大胆な発言だが。

「難解な音楽をポップスとして聴かせる」という、その超人技的な部分がXTCの凄いところなのではなかろうか?例を挙げてみると、1982年に発表した イングリッシュ・セツルメント にいたっては、全英5位という記録を残しているのだ。難解な音楽にしてポピュラリティがあるバンドなど、そうはいないはずだ。さらに、8年のブランクをあけて発表された アップル・ヴィーナス(1999年)、WASPスター (2000年)については、その衰えを全く感じさせない...というより、それだけのブランクがありながらも進化し続けているのだ。全く感動の一言に尽きる。

ちょっと変わった切り口ではじめてみたが、ファンの皆様、お手やわらかにお願いしたく、そろそろ経歴を。1977年アンディ・パートリッジ(vo.g)、テリー・チェンバーズ(ds)、コリン・ムールディング(b)でヘリウム・ヘッズというバンド名で活動していたが、バリー・アンドリュース(key)が参加し名前をXTCと改名する(Ecstacyを文字ってXTCとしたそうだ)。バンド結成の同年にヴァージン・レコードと契約、シングル‘3D・EP’でデビューを果たす。その翌年の1978年にはホワイト・ミュージック(気楽にいこうぜ) (全英38位)、Go2(全英21位)を発表。1989年にはソロ活動に専念するためキーボードのバリー・アンドリュースが脱退、代わってデイヴ・グレゴリーが加わり、スティーヴ・リリィホワイトをプロデューサーに迎えて3rdアルバム ドラムス・アンド・ワイアーズ (全英34位)を発表。この年に初来日も果たしている。

この翌年に発表された4作目 ブラック・シー(全英16位)は、XTCの初期を代表する作品というだけでなく、このアルバムをベストとして挙げるファンも多い名盤である。そして5作目イングリッシュ・セツルメント は全英5位という記録も打ち出すまでのヒットを記録。中期を代表する名盤だったが、アメリカでは受け入れらなかった。1983年ドラムのテリー・チェンバースが脱退、代役にピーター・フィリップスを立ててアルバム ママー(全英51位)を発表、そしてスリー・ワイズ・メンという変名でクリスマス・シングルも発表しているのもこの年。1984年、7作目の ビッグ・エクスプレス を発表。この年にXTCの別名バンドとして最も高い評価を得ているデュークス・オヴ・ストレイトスフィアを結成し、ミニ・アルバムも発表している。

アメリカでの成功をまだ収めてなかったXTCはプロデューサーにトッド・ラングレンを迎え1986年8作目 スカイラーキング を発表。アンディ・パートリッジは、トッド・ラングレンの色が濃すぎてポップ過ぎたアルバムだ。と言い放っていたが、これが皮肉なことに全米カレッジ・チャートで1位を獲得。日本でもこのアルバムをきっかけにXTCを知ったファンも多いだろう。

1987年には再びデュークス・オヴ・ストレイトスフィアでアルバム クリップス・フロム・チョコレート・ファイヤーボール を発表。その素晴らしさは永遠に語り継がれるであろう、という名盤だ。そして、1989年、久々の9作目 オレンジズ・アンド・レモンズ (全英28位)を発表。これが、アンディも“XTC史上最もポップなアルバム”と自他ともに認める佳作中の佳作である。さらにその後に発表したノンサッチ (全英28位)も、これまた素晴らしいもので、プロデューサーのガス・ダッジョンと多少の衝突があったものの、質の高い仕上がりとなっており、2作はいずれにしても後期を代表する名盤だ。このノンサッチ を発表後、ヴァージン・レコード側ともめてしまいアルバム制作を休止してしまう。さらにアンディの離婚問題も同時期だった。

そして1999年、アンディ・パートリッジ、デイヴ・グレゴリー、コリン・ムールディングという3人体制で待望の11作目アップル・ヴィーナスを発表。あのヴォーカル、あのメロディー...。発売された時の感動、そして聴いた時の感動はどんな言葉も足りない程であった。さらに翌年の2000年、アップル・ヴィーナスの続編とも言えるWASP・スターを発表。このアルバムで聴ける’スチューピッドリィ・ハッピー’(バカみたいに幸せだ)という曲は、制作中に大恋愛をしていたアンディ・パートリッジの気持ちを表している、という裏話もあるようだが、全曲に渡って永く聴けば聴くほど、その楽曲陣の完成度の高さに気付く…といった感じだろう。「やっぱりXTCはスゴイ」と口づさんだ人、結構多そうだ。

WASPスター制作中に、参加以来アンディと共に中心人物であったデイヴ・グレゴリーが脱退してしまい、2人体制となったXTCだが、今後も新作を何も安ずることなく楽しく期待して待っていよう。きっとまた感動させてくれるはずだから。

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