司法試験予備試験論文式試験の民事法律実務基礎科目の平成２３年〜令和２年の過去問（サンプル問題含む）の解説、解答例が掲載されています。同著者の完全講義民事裁判実務の基礎入門編と併用することで学習が容易になると思います。解答例の出来はかなりいいと思います。またコスパも高いと思います。

要件事実の上級者向けテキストです。本来予備試験対策とされていた入門編の内容を超えるものが予備試験で出題され始めたのですが、本テキストによりこのような範囲について対策可能になると思います。またこれにより同著者の類書のシリーズの関係が複雑化していたのがほぼ解消されました。予備試験対策としては同シリーズの入門編とこの本を、それ以外の要件事実の学習については上巻とこの本を購入されるとよろしいかと思います。

通称大島本。予備試験の民事実務基礎対策として有用。大島本はそれぞれの違いが分かりにくいことで有名だが、本書と位置づけが似たものに「〜　入門編」がある。この２冊の違いは、前者（本書）が要件事実に特化しているのに対して後者が要件事実だけでなく予備試験に必要な保全執行や法曹倫理まで書かれていることだ。予備試験受験生は本書はもちろん、「入門編」も読む必要があるだろう。