歌舞伎座の怪紳士
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ねも | 兵庫県 | 不明 | 25/February/2021
無職。家事手伝いの久澄に奇妙なバイトの依頼がくる。依頼主は、祖母で、祖母の代わりに芝居を観に行き、その感想を伝えるというもの。1回に月5千円。二つ返事で引き受けた久済は、少しずつ芝居の魅力に目覚めていくが…。 いわゆる“日常の謎”系のミステリで、連作ものである。書名にもあるように、久済は、歌舞伎、オペラ、演劇とジャンルが違う劇場に足を運ぶのだが、そこで“怪紳士”と必ず出会う。この紳士は何者なのか、というのが全体を通した謎である。 著者は、歌舞伎役者を主人公にしたシリーズがあるほどの芝居好き。本作も登場する演目それぞれに趣向がある。また、劇場の特性も巧みに使われている。 著者の作品のほとんどに言えるのだが、微妙に神経を針でつつくような痛みを感じさせる。本作は、主人公の設定にもそういった部分が感じられるが、そこだけではないのもポイントの一つだ。ただ、それでいながら読後にある種のカタルシスがあるのも著者ならではと言えよう。0 people agree with this review
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