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2012年2月10日 (金)
小瀬村 晶 / AKIRA KOSEMURA 1985年生まれ。東京在住の音楽家、音楽プロデューサー。 これまでに国内外の音楽レーベルから作品を発表しているほか、TVやWEBのCM音楽、ファッションブランドのサウンドデザインなど、様々な分野で活動を展開。 2007年より自身が手掛けるレーベルSCHOLE RECORDSを主宰し、これまでに数多くの若手音楽家を発掘、作品のプロデュースも行っている。 2011年4月に自身5枚目となるソロアルバム「how my heart sings」を発表。 |
こんにちは。寒いですねぇ。
こうも寒いと、ついつい開口一番に出てくる言葉がこの「寒いですねぇ」になってしまいます。 外があんまり寒いので、外出するときは、ユニクロのヒートテックを着て、マフラーを巻いて、イタリアで買ったヴェネチア製の大きいセーターを着て(ヴェネチアの冬は寒いからか、これがとんでもなく保温性が高い)、革のブーツに帽子を被って…と完全防備で凍るような外気に備えます。割と身体は弱いほうなので、風邪を引かないように必死。冬場の主食はもちろん鍋。最近、白いご飯食べてないなぁ(一気に痩せてきた)。 この前、学生時代からの友人と何気ない会話をしていたとき、学生時代はどんなに寒い日でも喉が乾いたら冷たい飲み物を飲んでいたのに、最近はめっきり温かい飲み物を飲むようになったという話になった。 これは僕も同じで、お腹が弱いくせに、冷たい飲み物ばかりをがぶがぶ飲んでいるので(僕は普段、一日/1ℓくらい水分を取る)昔はお腹を壊すたびに母に温かい飲み物を飲みなさいと言われていたのだけれど、最近は僕もすっかり温かい飲み物を飲むようになった。いや、なってしまった。 女性は特に(僕の勝手なイメージだけれど)温かい飲み物をよく飲むイメージがある。だけれど、男達はやっぱり冷たい飲み物を飲むイメージで、それは冬場でもビールを好むのが男達だからという固定概念のせいもあるのだけれど、例えばそれがいつしか熱燗に変わっていくとき… あれだけ大好きだったビールよりも、温かい熱燗を身体が求め始めたとき。最初はそれを気付かぬふりで済ませながらも、いずれはその熱燗への欲求に心も身体も負けてしまうとき。それはいよいよ男達も年を取ったということなんじゃないか、というような偏見が僕には少しばかりあって、カフェに入って開口一番に「寒いですねぇ」「ホット珈琲ひとつ」なんて言い始めているいまの自分を客観的にみると、これも一つの老いなのではないか、と思えてしまうのです。 といいつつも、僕はまだ飲み屋では焼酎を飲んでいるので大丈夫だと思う。(自負) 男達といえば、最近、僕はクリント・イーストウッド、マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、レオナルド・ディカプリオ辺りの“THE 男達”映画にはまっている。 元々は、ずっと観ていなかった「ゴッドファーザー」を去年、三巻揃えて一気に観たのがきっかけで、あれはコッポラだけれど、マーロン・ブランドのドン・コルレオーネの圧倒的な存在感はもちろんのこと、若き日のアル・パチーノ(20余年後の姿も含めて)やロバート・デ・ニーロの演技をみて、率直に、世代的にパチーノもデ・ニーロもずっしり貫禄のある姿になってからのイメージしかなかったので、若き日の二人の姿というのがそれ自体、なんだかとても新鮮に映り、だからちょっと追いかけてみたくなってしまったのです。 元々、あまりマフィア映画やギャング映画が食わず嫌いというか、興味が持てなかったので観ていない作品というのがまだ割と膨大にあり、「ゴッドファーザー」の、マフィア映画完成形と言っても良いくらいの完璧な映画によって、あっけなく僕のその食わず嫌いはどこかへ飛ばされ、とりあえずスコセッシ&デ・ニーロのコンビ時代の作品を、「タクシードライバー」を手始めにして少しずつ観始め、その流れで現在進行形のスコセッシ&ディカプリオの新コンビ時代の作品も再度観比べたりして、夜な夜な楽しみ始めてしまったのです。 僕は割と真面目というか、観た映画のメモはしないけれど、観終わった後でかならずその作品のことをネットで調べて、キャストから背景からすべて復習するので(趣味)、その流れで今度はこれを観てみようという具合に、次から次へと繋がっていってしまう。 一通り観終えると、今度はスコセッシを離れて、アンタッチャブル、フレンチ・コネクション、ロード・トゥ・パーディション…という具合に。 こうしてマフィア・ギャング映画(汚職刑事やカジノ、金融関係まで)を概ねフォローした頃に、J・エドガーを劇場で観て、そういえばイーストウッドの西部劇も観たことがなかったことに気付いて、僕の“THE 男達”映画、次なる白羽の矢がイーストウッドへ。 僕のなかでは、やはり世代的に、イーストウッドといえば、西部劇の頃よりも、映画監督もしくは監督・主演として手掛けている作品(ex, ミスティック・リバー、マディソン郡の橋、硫黄島からの手紙、インビクタス)のほうに馴染みがあって、その辺りは元々観てはいたのだけれど、92年の「許されざる者」を観て、これはやっぱり西部のガンマン=イーストウッドもフォローしなくては、と…. 気がつけば、男達というキーワードが意外な方向に向いてしまって、まただいぶ駄文を書き散らかしてしまった感がするので、今日はこの辺にして。 最後に、今年の春は、マフィア映画ではないけれど面白そうな映画が盛りだくさん。 デ・ニーロ同様に、いつも同じ人間が演じているとは思えない、作品毎の役作りに感動すら覚えるメリル・ストリープ主演「マーガレット・サッチャー」、僕のなかで2000年代最高のロードムービーだった「エリザベスタウン」のキルスティン・ダンスト本領発揮?主演「メランコリア」、言わずと知れたヴィム・ヴェンダースの新作「pina」、これまた最高のロードムービーだった「サイドウェイ」のアレクサンダー・ペイン新作「ファミリー・ツリー」、そして一昨年の「パブリック・エネミーズ」が素晴らしかったマイケル・マン95年監督作でアル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロが主演した「HEAT」を参考にして作られ(とクリストファー・ノーラン監督自身公言しているらしい)最高のバットマン映画だった「ダークナイト」の完結編「ダークナイト・ライジング」、そして僕がその音楽を愛してやまないジェームズ・ホーナー大傑作のサウンドトラックを15年振りに劇場の音響で体感「タイタニック 3D」など。 さらに今年は、ついてない男=ジョン・マクレーンがまた帰ってくるとの噂「ダイ・ハード5」も控えているらしい。 M.Iシリーズのトム・クルーズもそうだけれど、内容云々というよりも、やっぱり大スターの出世作、本人達がいまでも大きな思い入れを持ってものすごいアクションに挑戦している姿勢を観られるだけで、なんだかちょっと元気が出るから、頑張っておじいちゃんになるまでシリーズを継続して欲しいなぁ、なんてずうずうしくも楽しみにしてしまうのだけれど、ジョン・マクレーンはダイ・ハード4でも相当ハードワークに見えたからちょっと心配かも。 【小瀬村晶が劇伴を担当した舞台】 「MANON」(キミホ・ハルバート演出・振付) 3月10日、11日 渋谷さくらホールにて上演。チケット好評発売中。 「MANON」オフィシャルHP http://www.akirakosemura.com/ http://www.scholecultures.net/ ※現在scholeでは東日本大震災支援プロジェクト『SCHOLE HOPE PROJECT』が発足。 詳しくはレーベルサイト http://www.scholecultures.net/にて。 |
【Akira Kosemura最新作】 Akira Kosemura 『how my heart sings』 [ SCH018 / 2011年04月11日 発売 / 通常価格 ¥2,310(tax in) ] 小瀬村晶、ピアノアルバム。 これまでに発表してきた4枚のソロアルバムを始め、様々な音楽家とのコラボレーション、TVやWEBなどへの楽曲提供、ファッションブランドへのサウンドデザインなど、小瀬村晶はデビュー以降、様々な手法で自身の音楽と向き合い、それを発信し続けてきた。 今作「how my heart sings」は、そんな彼が最も愛する楽器である「ピアノ」と向き合い、昨年の春から秋に掛けて、歌うようにして紡いできた音楽の記録である。 秋の夕刻、鈴虫が歌う初秋に、大倉山記念館にて録音された本作品には、昨年春のピアノコンサートツアーのために書き下ろされた楽曲やコンサートアレンジに加え、荒木真 (saxophone) と白澤美佳 (violin)を演奏家に迎えた楽曲、そしてツアー後に自宅スタジオで作曲された楽曲が収録されている。 この作品はなによりも、小瀬村晶という一人の人間が、自分の心に映っては消えていく旋律をピアノという楽器を用いて歌うようにして紡いできた、とてもプライベートな音楽である。そして時折、心を寄り添うようにして演奏される二人の音楽家によるハーモニー。 芽吹の春から、静謐な秋へ。音楽は歌うように。 『how my heart sings』SPECIAL SITE |
【schole records最新作】 yoshinori takezawa 『Dream Line』 [ SCH021 / 2012年01月17日 発売 / 通常価格 ¥2,100 (tax in) ] 幅広い才能を予感させるyoshinori takezawaによるデビューアルバム 2012年1月にscholeより発表となる本作は、yoshinori takezawaによるデビュー作品。 画家として、映像作家として、そして音楽家として様々な顔を持つ彼独自の固有な個性は、今作にも如実に息づき素晴らしい作品を生み出した。 長年の友人である高坂宗輝(paniyolo)を筆頭に、荒木真、Janis Crunch、斉藤功、鈴木萌子がゲスト参加した今作。メロディーを溶け込ませるギターに、ヴォーカル、フルート、サックス、ドラムなどの音色が繊細なエレクトロニクスに心地よく重なっていく。ときに淡く、ときに鮮やかに、個性のある楽曲がバランス良く配置されたこのアルバム。 形やジャンルにとらわれず、自由で開放的な制作スタイルから、幅広い才能を感じることのできる、まさに1st アルバムという作品に仕上がった。 多彩な感情が一粒、一粒、音に合わせ、夢の中へと流れ込んでゆく。 |
次回へ続く…(3/12更新予定)。
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