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オリジナル版による『グラゴル・ミサ』世界初録音

2014年7月15日 (火)


ネトピルの最新アルバムは得意のヤナーチェク
1927年9月オリジナル版による『グラゴル・ミサ』世界初録音


チェコの若い世代を代表する指揮者のひとりであるネトピルは、若くして「ヤナーチェクのエキスパート」との呼び声の高い人物。前作『シンフォニエッタ&タラス・ブーリバ』(SU4131)がグラモフォン誌で高評価を得たことは記憶にあたらしいところですが、最新アルバムで取り上げた『グラゴル・ミサ』は、ネトピルにとって、ヴァイオリンを学びたての時期に触れ、心を奪われた最初のヤナーチェク体験であったとのことで期待がかかります。
 古代教会スラヴ語の典礼文に曲付けすることで、熱烈な民族主義者であったヤナーチェクがその熱い思いを込めた「グラゴル・ミサ」は、高度な声楽の扱い、モラヴィア民謡の旋法から発した独自の特異な語法が色濃くあらわれた傑作で、1927年12月にブルノで初演されています。
 ネトピルによる『グラゴル・ミサ』は、そのブルノ初演時の姿を再現したというもので、音楽学者イジー・ザフラードカが校訂した「1927年9月オリジナル版」に基づく世界初録音。

 ブックレットでネトピルは次のように述べています。
「このオリジナル版を、よく知られている一般的な現行版と比較すると、楽器の編成、構造およびモチーフにおいて、いくつかのまったく根本的な相違に直面します。」

ちなみに、同じくヤナーチェク演奏の大家で、『グラゴル・ミサ』に惚れ込んでいたチャールズ・マッケラスも「作曲者の自筆譜にもとづく原典版」による録音を残していますが、そこでは最初と最後にイントラーダを置く9楽章構成であったのに対して、現行版同様に8楽章形式のネトピル盤は、この点でもマッケラス盤とも異なる内容ということで、おおいに気になるところです。
 カップリングは『永遠の福音』。ヤナーチェクがオペラ『ブロウチェク氏の月への旅』と同時に着手した作品で、第1次大戦勃発の数カ月前、1914年の春に完成したこともあり、戦争の影響や、ヤナーチェクの音楽様式にスピリチュアルな志向が反映された内容となっています。こちらは『グラゴル・ミサ』とは対照的にほとんど知られておらず、録音も数えるほどで、ネトピルによる最新録音の登場は、おおいに歓迎されるものとおもわれます。
 1975年チェコ共和国東部のクロメルジーシュに生まれたトマーシュ・ネトピルは、これまでにザルツブルク音楽祭やベルリン・フィル、ドレスデン・シュターツカペレの公演に出演、2013/14年のシーズンよりあらたにエッセン市の音楽総監督に就任すると同時に、ドレスデン国立歌劇場、パリ国立オペラ座、ウィーン国立歌劇場、またパリ管、ロンドン・フィルといった、欧州各地のオーケストラや劇場への出演が決まっており、オペラ、コンサートの両面で活躍を続けています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
・ヤナーチェク:グラゴル・ミサ(1927年9月版/校訂:イジー・ザフラードカ)
 アンドレア・ダンコヴァー(ソプラノ)
 ヤナ・シーコロヴァー(アルト)
 トマーシュ・ユハース(テノール)
 ヨゼフ・ベンチ(バス)
 録音時期:2013年8月31日〜9月3日

・ヤナーチェク:永遠の福音 (1914)
 アルジビェタ・ポラーチコヴァー(ソプラノ)
 パヴェル・チェルノフ(テノール)
 録音時期:2014年3月27,28日

 プラハ・フィルハーモニー合唱団
 ルカーシュ・ヴァシレク(合唱指揮)
 プラハ放送交響楽団
 トマーシュ・ネトピル(指揮)

 録音場所:プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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グラゴル・ミサ(1927年9月オリジナル版)、永遠の福音 ネトピル&プラハ放送響、プラハ・フィル合唱団

CD 輸入盤

グラゴル・ミサ(1927年9月オリジナル版)、永遠の福音 ネトピル&プラハ放送響、プラハ・フィル合唱団

ヤナーチェク(1854-1928)

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発売日:2014年08月28日
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