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失われたと考えられていたブルーノ・マデルナのレクィエムがCDで登場!

2015年9月13日 (日)

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ブルーノ・マデルナ:レクィエム
ベールマン&ロベルト・シューマン・フィル、ライプツィヒ放送合唱団
失われたと考えられていた作品がCDで登場!


ブルーノ・マデルナ[1920-1973]は、作曲家・指揮者・教育者として精力的に活躍、49歳からはドイツに移住し、最後はドイツ人としてその53年の生涯を終えています。
 マデルナは若き日に捕虜収容所で3カ月ほど過ごしており、戦後に完成したレクィエムにはそうした経験が反映されているとも言われてきましたが、諸般の事情から初演がおこなわれたのは作曲後60年を経た2006年のことでした。
 今回登場するCDは、その7年後、マデルナ没後40年を記念してドイツのケムニッツで演奏された際のライヴ録音を収めたものでます。
 指揮はマニアックな仕事ぶりで知られるドイツのフランク・ベールマン。1965年にドイツのヴェストファーレンに生まれたベールマンは、イタリア・オペラやフランス・オペラから現代作品まで指揮するレパートリーの広い指揮者。レコーディングにも積極的で、レズニチェクやヘルツォーゲンベルク、フェスカといった数々の知られざる交響曲アルバムなどによりすでにおなじみの存在。
 ここでは首席指揮者を務めるロベルト・シューマン・フィルハーモニーを指揮しています。ドイツのザクセン州、ドレスデンとライプツィヒのあいだに位置する小都市ケムニッツを本拠地とし、シューマンの名を冠するこのオーケストラは、1833年創設という長い歴史を持っています。ケムニッツのオペラのオーケストラとしての活動とコンサート活動の両方をこなし、かつてはケンペやテンシュテットなどが指揮台に上ったこともあります。


【マデルナと第二次世界大戦】
マデルナは第二次世界大戦中の1943年、政府から徴兵されてイタリア陸軍の兵士として出征。しかし、同年7月にイタリアは連合国に降伏、ドイツは、イタリアを敵国とする立場となり、イタリア北部地域を占領して支配、南部地域と内戦状態に移行します。また多くの抵抗運動が引き起こされることにもなり、場合によっては、兵士・民間人を問わず殺戮可能な対象としたため、映画『やがて来たる者』や『コレリ大尉のマンドリン』、『セントアンナの奇跡』でも知られる凄惨な事件などが発生することもあったようです。
 イタリア降伏後、武装解除に応じなかったイタリア兵はパルチザン扱いとなったため、ドイツ軍に捕えられますが、マデルナの場合もパルチザンと見なされ、1945年2月、親衛隊によって逮捕、5月のドイツ降伏まで捕虜収容所で過ごすこととなります。

【レクィエムの着想と作曲】
今回登場するレクィエムが作曲されたのは、イタリア降伏後の1944年から戦後の1946年にかけてのことですが、家族に対して作品の構想を説明した手紙の日付が1942年12月なので、翌年からの兵士としての実体験が作曲動機になったわけではなく、構想時点ですでに3年も続いていた戦争そのものが動機になっていると考えられます。
 完成後、恩師マリピエロ[1882-1973]の尽力で、ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙の評論家でもあったアメリカの作曲家、ヴァージル・トムソン[1896-1989]に作品が紹介されることとなり、このレクィエムを高く評価したトムソンはアメリカでの初演を約束、マデルナも作品に仕上げを施して1947年には楽譜の青焼きコピーを送っています。しかし高名な合唱指揮者のロバート・ショウに断られるなどトムソンによる交渉は難航、結局、初演はおこなわれず、うやむやのうちに話は立ち消えとなってしまいました。
 その後、青焼きコピー・スコアの持ち主となっていた合唱指揮者のポール・ベップルが亡くなり、その遺産の一部を購入したニューヨーク大学の図書館に眠っていたスコアが発見されたのが2006年のことで、2009年にはマデルナの故郷であるヴェネツィアのフェニーチェ座で初演される運びとなります。

【レクィエムの概要】
このレクィエムは、混成合唱と独唱に、木管楽器を含まない大編成オーケストラと3台のピアノによって演奏されるもので、金管と打楽器の迫力のある部分などはプッチーニの『トゥーランドット』や、ヴェルディ、ベルリオーズのレクィエムへのオマージュのようにも聴こえる一方、美しいアカペラの合唱から十二音技法的なサウンドまで聴かれるスタイルの幅広さは、R.シュトラウスやヒンデミット、ストラヴィンスキーの影響も感じさせてなかなか魅力的です。(HMV)

【収録情報】
● マデルナ:レクィエム〜独唱、合唱、オーケストラのための (1946)[59:50]

第1部
 レクィエム [03:41]
 キリエ・エレイソン [05:43]
 ディエス・イレ [23:35]
第2部
 ドミネ・イエス [02:24]
 サンクトゥス [02:12]
 ベネディクトゥス [05:32]
 アニュス・デイ [04:20]
 ルクス・エテルナ [03:00]
 リベラ・メ [09:23]

 ディアナ・トムシェ(ソプラノ)
 カトリン・ゲーリング(アルト)
 ベルンハルト・ベルヒトルト(テノール)
 レナトゥス・メーサール(バス)
 ライプツィヒMDR放送合唱団(合唱指揮:バルト・ファン・レイン)
 ロベルト・シューマン・フィルハーモニー管弦楽団
 フランク・ベールマン(指揮)

 録音時期:2013年9月19日
 録音場所:ケムニッツ、シュタットハレ
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
 世界初録音
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ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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レクィエム ベールマン&ロベルト・シューマン・フィル、ライプツィヒ放送合唱団

CD 輸入盤

レクィエム ベールマン&ロベルト・シューマン・フィル、ライプツィヒ放送合唱団

マデルナ、ブルーノ(1920-1973)

価格(税込) : ¥3,410
会員価格(税込) : ¥1,590
まとめ買い価格(税込) : ¥1,590

発売日:2015年10月27日
在庫あり

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