ダ・パーチェム（平和を与えたまえ）～改革のエコー

2017年1月25日 (水)

『ダ・パーチェム～改革のエコー』
フローリアン・ヘルガート&カペラ・デ・ラ・トーレ、RIAS室内合唱団

中世～ルネサンス音楽を専門とするドイツのピリオド楽器管楽アンサンブル「カペラ・デ・ラ・トーレ」。2005年にミュンヘン生まれのオーボエ奏者カタリーナ・ボイムルによって創設され、16世紀スペインの作曲家フランシスコ・デ・ラ・トーレの名前と、中世の吟遊詩人が塔から音楽を奏でた故事にちなむスペイン語の「デ・ラ・トーレ(=塔の上から)」をかけて命名されました。実際に当時のニュルンベルクで活躍した音楽隊とほぼ同じ編成で、歴史的な演奏を実践する専門集団として高い評価を得ています。
　彼らの新録音『ダ・パーチェム～改革のエコー』は、エコー手法を用いた作品を紹介しています。聖マルコ大寺院のジョヴァンニ・ガブリエーリに前後する作曲家たちは、大寺院の広大で響きのある空間を利用し、左右両陣で互いに向き合う場所に演奏者を配置することで、エコーやディレイなど現代における一種のステレオ効果を生み出したのです。今回は、「カペラ・デ・ラ・トーレ」の管楽サンサンブルだけでなく、RIAS室内合唱団が加わり、壮大なる神への祈りの音楽を演奏していきます。(輸入元情報)

【収録情報】
● モーリッツ・フォン・ヘッセン:オランダのトランペット
● ルカ・マレンツィオ:12声のユビラーテ・デオ
● 作者不詳:主よ、平和をお与えください
● オルランド・ディ・ラッソ:主よ、平和をお与えください
● ハインリヒ・シュッツ:御恵み深く我らに平安を与えたまえ SWV.372
● ミヒャエル・アルテンブルク:『われらが神は堅き砦』によるイントラーダ7番
● ジャック・ド・ケルル:ミサ曲『主よ、平和をお与えください』より『アニュス・デイ』
● オラィオ・ヴェッキ:良い麦で養ってくださる(8声)
● ハインリヒ・シュッツ:優しく親しき主よ SWV.285
● ジョヴァンニ・ガブリエーリ:Dulcis Jesu patris imago(20声)
● ヨハン・ヴァルター:われらに平安を与えたまえ
● ハインリヒ・シュッツ:我らの君 SWV.373
● ジローラモ・パラボスコ:主よ、平和をお与えください
● ジョヴァンニ・ガブリエーリ:14声のマニフィカト
● クラウディオ・モンテヴェルディ:サルヴェ・レジナ SV.285
● ミヒャエル・プレトリウス:わが魂は主をあがめ(19声)

　カペラ・デ・ラ・トーレ
　RIAS室内合唱団
　フローリアン・ヘルガート(指揮)

　録音時期:2016年
　録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)