名メゾ・ソプラノ、イルマ・コラッシの最良の歌唱の記録

2017年4月6日 (木)

名メゾ・ソプラノ、イルマ・コラッシの最良の歌唱の記録

1918年、アテネの音楽一家に生まれたイルマ・コラッシ。8歳までパリに住み、その後またアテネに戻り、14歳でアテネの音楽院に入学しピアノと歌を学びました。一時期はイタリアのサンタ・チェチーリア音楽院に留学、第二次世界大戦時にはアテネに戻り音楽院で教師を務めました。1949年からフランスに移住し、ラヴェルや「六人組」と交友を持ち、彼らの歌を歌い高く評価されます。1970年に引退し、その後はスコラ・カントルムなどで教えに専念。1927年にパリで没しています。
　彼女はオペラの舞台に立つことはなく、生涯のほとんどを「歌曲」に捧げました。録音のほとんどはDeccaレーベルに行われたため、この4枚分のアルバムが「イルマ・コラッシの最良の歌唱の記録」と言っても差し支えないでしょう。ひそやかなピアノ伴奏による歌曲も、オーケストラとの情熱なショーソンの『愛の海の詩』も、どれも洗練され抑制の効いた表現の中に、熱い情熱と豊かな表現が見え隠れする素晴らしい歌唱です。お国ものであるギリシャ民謡も彼女の真骨頂。とりわけラヴェルの作品は、作曲家が絶賛したという名唱です。（輸入元情報）

【収録情報】
Disc1
● スペイン民謡（2曲）
● ホアキン・ニン：8つのスペインの歌より（6曲）
● ギリシャ民謡集（8曲）
● ラヴェル：5つのギリシャ民謡（1952年録音）
● オーベール：6つのアラブの詩より（2曲）
● ミヨー：ユダヤの詩

Disc2
● 古典歌曲集（8曲　1953年録音）
● フォーレ：イヴの歌 Op.95
● フォーレ：3つのメロディ
● シューマン：3つの歌
● シューベルト：3つの歌曲

Disc3
● 古典歌曲集（8曲　1955年録音）
● ドビュッシー：恋人たちの散歩道
● ドビュッシー：艶なる宴より（2曲）
● ドビュッシー：ビリティスの歌
● ギリシャ民謡集（2曲）
● ラヴェル：5つのギリシャ民謡（1955年録音）
● ラヴェル：マダガスカル先住民の歌

Disc4
1. ショーソン：愛と海の詩
2. マスネ：歌劇『ウェルテル』より「ウェルテル･･･誰にわかるでしょう」
3. ベルリオーズ：歌劇『ファウストの劫罰』より「燃える恋の思いに」

　イルマ・コラッシ（メゾ・ソプラノ）
　ジャクリーヌ・ロバン（ピアノ）
　アンドレ・コラール（ピアノ）
　ルイ・ド・フロマン指揮、ロンドン・フィル（Disc4-1）
　アナトール・フィストゥラーリ指揮、ロンドン交響楽団（Disc4-2,3）

　録音時期：1952～1955年
　録音方式：モノラル（セッション）