【映像】コルンゴルト:歌劇『ヘリアーネの奇跡』
2019年05月31日 (金) 07:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
コルンゴルト:歌劇『ヘリアーネの奇跡』
暴君が専制を振るう、ある国の物語。この国に喜びをもたらすためにやって来た異国の男は捕らえられ死刑を宣告されています。暴君の妻ヘリアーネはこの男を憐れみ、お互いに惹かれあいますが、ヘリアーネは一線を越すことを拒みます。暴君は、妻の心を異国の男に開かせ妻の心を自分に取り戻すことを画策しますが、それもかなわぬことを知ると妻も捉え、姦通の嫌疑で裁判を招集しますが・・・
ウィーン後期ロマン派を代表する作曲家コルンゴルトの『ヘリアーネの奇跡』は彼の妻ルーツィに捧げられた作品です。ワーグナー、リヒャルト・シュトラウスの流れを汲む半音階的で重厚な響きの中で繰り広げられる神秘的な愛の物語。ロマン派作品を得意とするマルク・アルブレヒトのタクトから生まれる魅惑的な響きは聴き手を強く惹きつけます。歌手陣では「異国の男」をブライアン・ジャッジが熱唱、暴君役のヨーゼフ・ヴァーグナーの冷酷さを示す歌唱演技にも注目です。また題名役のヘリアーネを歌うヤクビアクは伸びやかな美声と裸体を晒すことも辞さない迫真の演技で、強い存在感を示しました。
クリストフ・ロイの演出は現代的な装置と衣装を巧みに活かし、白と黒、光と影のコントラストを強調しながら、物語の主題でもある「聖なるもの」をまるで宗教画のように浮かびあがらせることに成功しています。(輸入元情報)
【収録情報】
● コルンゴルト:歌劇『ヘリアーネの奇跡』 Op.20 全曲
ヘリアーネ(暴君の妃)…サラ・ヤクビアク(ソプラノ)
異国の男…ブライアン・ジャッジ(テノール)
暴君…ヨーゼフ・ヴァーグナー(バス・バリトン)
王の女使者…オッカ・フォン・デア・ダメラウ(メゾ・ソプラノ)
牢番…デレク・ウェルトン(バス・バリトン)
盲目の断罪官…ブルクハルト・ウルリヒ(テノール)
若い男…ギデオン・ポッペ(テノール)、他
ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
ジェレミー・バインズ(合唱指揮)
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
マルク・アルブレヒト(指揮)
演出:クリストフ・ロイ
装置:ヨハネス・ライアッカー
衣装:バルバラ・ドロシン
照明:オラフ・ヴィンター
収録時期:2018年3月30日、4月1日
収録場所:ベルリン・ドイツ・オペラ(ライヴ)
ビデオ・ディレクター:ゲッツ・フィレニウス
収録時間:167分
画面:カラー、16:9
字幕:ドイツ語、英語、フランス語、日本語、韓国語