名盤再発からベテランアーティストの最新作まで、クラシックロック系のニューリリース情報はこちらでチェック!
HMV&BOOKS online-ロック|2023年01月06日 (金) 19:45
2020年01月07日 (火) 18:45
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— KISS (@kiss) 2019年12月28日
1. I Was Made For Lovin' You (1979)
79年にビルボードチャート11位を記録した中期のシングルヒット曲「邦題:ラヴィン・ユー・ベイビー」。当時トレンドのディスコサウンドをがっつり採り入れた16ビートのリズムに、KISSらしいダイナミックなギターリフとシンガロングなサビがブレンドされた無敵のアンセム。ローリング・ストーンズでいうところの「ミス・ユー」、クイーンでいうところの「地獄へ道づれ」と、ロックレジェンド勢の”ディスコ詣”曲は、リリース当時いささか否定的なレビューが多かったのに反して実際の賞味期限はかなり長く、むしろ90年代以降スタンダードとなった「ロックでダンス」する、いわゆる「ダンスロックムーヴメント」のプロトタイプと位置付けても乱暴ではないだろう。ボン・ジョヴィ、エアロスミス作品でおなじみの名ソングライターで、本曲の共作者でもあるデズモンド・チャイルドの慧眼もさすがだ。
日本では、15年ほど前に「WE NEED KISS!」のキャッチで一世を風靡した(?)キャノンの一眼レフCMソングで起用され、また80年代には、西城秀樹のライヴレパートリーとして、 さらに90年代には、Winkによる日本語訳カヴァー(改題「悪い夢」)で広くお茶の間に知られるようになった。一方のクラブ〜渋谷系界隈においても、有名DJたちによるヘヴィプレイ、野宮真貴のカヴァー、数々のサンプリング使用と、同じく引く手あまたであったことは実のところあまり知られていない。
2. Detroit Rock City (1976)
古き良きハードロックの王道ともいえるアップテンポのシャッフルリズムで突き進む、長らくライヴのオープニングチューンとしてプレイされた代表曲。ツインギターのユニゾンソロも良い意味でベタなら、ストレートな歌メロも男くさく潔い。曲構造はいたってシンプルだが、これぞ”血沸き肉躍るロックアリストクラットのパーティージャンボリーの幕開けやで!”といわんばかりの痛快さにただただ圧倒される。『Alive II』のライヴヴァージョンがとにかく白眉。
76年のシングル発売当時はさほど話題にならず、B面に収録されたバラード「Beth」の方が先にラジオで頻繁にプレイされて注目を集めているが、なるほどこの力技でがぶり寄る横綱相撲をライヴで一度でも目の当たりにしてしまったら、スタジオテイクではやや物足りないというのも合点がいく。ちなみに、エドワード・ファーロングらが主演の同名映画には、KISSのメンバーもライヴシーンで出演しているので気になる方はチェックしてみてください。
3. Strutter (1974)
記念すべきデビューアルバムのオープニングを飾るキレキレのロックンロールナンバー。良くも悪くも単純明快なKISS節・KISSサウンドが全開。エース・フレーリー加入前の3人体制の頃に作られていたという最古の曲。一足早い73年にデビューしたクイーン、エアロスミス、モントローズ、ニューヨーク・ドールズを引き合いに出すならば、「Keep Yourself Alive」「Mama Kin」「Good Rockin' Tonight」「Personality Crisis」などと同列に語られるであろう、前途洋々、エネルギーに満ち溢れたバンドの”原点=初期衝動”を伺うことができる。ゆえにギミックなし、贅肉なし、怖いものなし。
この4年後には、初のベストアルバム『Double Platinum』に「Strutter '78」と題した再録ヴァージョンが収められ、録音機材の向上などから、そちらに軍配を上げるファンも多い。
4. Black Diamond (1974)
YOSHIKIが94年のトリビュートアルバム『Kiss My Ass』収録用にクラシックアレンジを施してカヴァーしたことでも有名な初期の名曲。崇高で美しいイントロから一転、ヘヴィなリフを伴った悲哀と狂気のハードロックバトルフィールドへとラッシュ。一寸のブレイク後、終盤はレッド・ツェッペリンばりの長尺スロージャムへと突入・・・しそうでしない、そんなKISS流のドラマティックで唯一無二のシアトリカル世界に衝撃を受けた”KISS ARMY”は数知れず。またYOSHIKIの本曲に対するアフェクションから紐解いてみても、X JAPAN「紅」の楽想に一役買ったことは想像に難くない。
この曲もやはりライヴヴァージョンが圧巻。メンバーがゴンドラで空中を上下移動したり、盛大な花火が打ち上がったりと、ド派手な演出とのセットで毎回ライヴのハイライトとなっている。もちろん今回の日本ツアーでも、アンコール前の本編最後のエンディング曲として演奏され、すさまじい盛り上がりを見せていた。
5. I Love It Loud (1982)
アルバム『Unmasked(邦題:仮面の正体)』『〜エルダー〜 魔界大決戦』のセールス不振や、オリジナルドラマー、ピーター・クリスの脱退(エース・フレーリーも事実上脱退)などにより混迷期にあったKISSが一念発起、ゴリゴリのヘヴィメタル道への入信を決めた10枚目のアルバム『Creatures of the Night(邦題:暗黒の神話)』に収録のドンドンパッな胸熱スタジアムロックアンセム。
折しも「LAメタル」が発芽〜勃興した80年代初頭のトレンドにアンテナを向けて躊躇なくモノにしたKISSの貪欲さ、ひいてはエンタメIQとそのスピリットはまさに芸人の鑑。流行りのサウンドに乗せて”KISS ARMY”たちが半ば酩酊状態でスタジアムで大合唱するためだけに作られた1曲と言っても過言ではないだろう。また、かの”人間魚雷”テリー・ゴディの入場曲としてプロレスファンにも大いに愛された。
6. Deuce (1974)
リフよし、メロよし、振り付けよしの三拍子。ジーン・シモンズのヴォーカル曲では1、2を争う人気アンセムで、彼自身もこの曲をバンドのレパートリーのNo.1フェイヴァリットに挙げているそう。リフのかっこよさもさることながら、エース・フレーリーのソロもロック王道フレーズの雨あられでギター小僧はしびれっぱなし。さらに見せ場は終盤、フロント3人そろってのエンヤートットなシンクロダンシン。というわけでこれもライヴヴァージョンが最高すぎる。
早くも1stアルバムから3曲目のピックアップとなるが、どうしたってKISSのロックンロールの本流を語るのには欠かせない名曲がスシ詰めにされているわけなのでご容赦を。
7. Beth (1976)
元々は「Detroit Rock City」のB面曲としてシングルカットされていたが、それまでのKISSのイメージをくつがえすピアノとオーケストレーションで装飾されたラジオフレンドリーな曲調が意外にもウケて各局でヘヴィプレイ、たちまち全米7位というバンド最大のヒットを記録した。作詞およびリードヴォーカルをとったピーター・クリスのなんともやるせない表情の歌唱も意図せず奏功したようだ。
同時代のアメリカのハードロックバンドによるバラードヒットの代表格といえば、エアロスミスの「Dream On」やボストン「A Man I'll Never Be」などが挙げられるが、パワーバラード然とした両者のそれとは完全に趣意が異なるこの曲は、牧歌的なサウンドコンセプトを含めて、むしろフレディ・マーキュリーのピアノ弾き語り曲やエルトン・ジョンに共通するような英国的なリリシズムや芳香を放っているのも興味深い点だろう。
8. Hard Luck Woman (1976)
お次もピーターによるミッドテンポのメロディアスなアコースティックソング。お世辞にもうまいとは言えないものの、ややしゃがれた声質で渋くソウルフルに切り込んでくるあたりは、とどのつまりロッド・スチュワートの「Maggie May」そのもの。当時もラジオで耳にしたファンにロッドの新曲だと思われたとか・・・。ただ「Beth」同様、ピーターの歌から漂う情緒はモロに本格派シンガー・ソングライターのそれであるから資質とは恐ろしいもの。のちの78年にリリースされたソロアルバムで際立つ、モータウン、リズム&ブルース、ゴスペル、ジャズを華麗に下ごしらえしてみせたその音楽的なレンジの広さや手さばきの妙は、ここですでに七分咲きほどになっていると言えるのかもしれない。
クイーンにジョン・ディーコンというヴァーサタイルな”名作曲家”がいたように、KISSにはある意味において”脱KISS”を体現できる真のキメラ、ピーターがいたということだ。
9. Parasite (1974)
アンスラックスのカヴァーでスラッシュメタル界隈でも一躍その名を轟かせることとなった「Parasite」。エース・フレーリーによるスピード感のあるヘヴィなリフで押しまくる、70年代KISS史上最もメタリックな質感をもった攻撃力のある1曲で、1stアルバムで露呈した音の軽さが払拭され、よりヘヴィなサウンドに生まれ変わった2作目『Hotter Than Hell(邦題:地獄のさけび)』を象徴するキラーチューンとなった。エキセントリックな日本語がプリントされたデザイン性が高いジャケットは、写真家のノーマン・シーフによるもの。
10. Rock And Roll All Nite (1975)
KISSといえば真っ先にこの曲を思い浮かべる人も多いことだろう。ライヴの大団円は必ずコレ! ロックンロールライフをシンガロングしまくりたい、そんな永遠のロックキッズや生粋のパリピ連への盛大なエールとして君臨すること2020年で丸45年。まだまだ人生に於けるロックという名のパラレルな宴を謳歌しきれていないわれわれのために、モラトリアム上等!パーティーは終わらない!ロック界の終身名誉宴会部長KISSは今宵も火噴き歌います!
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