フルトヴェングラー&VPO/ヴェルディ:『オテロ』(2CD)
2020年12月21日 (月) 17:10 - HMV&BOOKS online - クラシック
フルトヴェングラーの劇的名演『オテロ』、良好音質CDで復活!
世紀のオテロ歌いとして有名なラモン・ヴィナイを迎えて、1951年のザルツブルクでフルトヴェングラーが振った『オテロ』。ヴェルディ没後50年記念の新演出、巨匠には珍しいイタリア・オペラ。極彩色の華やかさより、骨太のモノクローム。ワーグナーを聴くかのごとき、緊迫感ある、重厚で劇的な演奏で圧倒されます。識者の間で評価の高い巨匠の貴重オペラが、最初期LPの良好マスターから復刻されます!
米MRF、米ワルター協会についで、LP発売された伊チェトラ盤(LO-6)。ミラノ、ディスコス社制作のこの音源をキングレコード(セブンシーズ・レーベル)は1980年に国内発売しましたが、CD化は他社に先行され、マスターテープはキングレコードの倉庫に眠ったまま。今回、このアナログテープ(2トラック、38cm/秒)から、キング関口台スタジオで40年ぶりにデジタル・マスタリング&初CD化。音はかつてないほど鮮明、明瞭です! 欧州のいくつかのレーベルでは疑似ステ処理したCDが出回りましたが、こちらは真正モノラル録音。迫力ある芯のしっかりした音をお聴き下さい。
以下、フルトヴェングラーのディスク批評の2大名著より。
「フルトヴェングラーの『オテロ』は、総譜に交響楽的な要素が多く含まれているために、貴重な記録となり、珍品となることを免れている。フルトヴェングラーは『オテロ』を壮大な交響詩として振っており、それゆえ歌手たちは単なる焦点ではなく、全体を形作る印象的な要素に昇格した。」〜ジョン・アードイン著 藤井留美訳『フルトヴェングラー・グレート・レコーディングズ』音楽之友社刊、2000年〜
「フルトヴェングラーのオテロは巨人的な力を持った演奏で、オーケストラ・パートはその異質なアクセントにもかかわらず、いつもよりは、はるかに見事に演奏されている。・・・(中略)フルトヴェングラーの二つの崇高な特性、すなわち、長大な作品をひとつの全体として造型する能力と、耐え難い緊張のクライマックスを設定する能力が、ここに最高に示されている。さらには伴奏者としてのみごとな特質が加わっている。まことに偉大な演奏というべきである。」〜ピーター・ピリー著 横山一雄訳『レコードのフルトヴェングラー』音楽之友社刊、1983年〜
日本語解説書(浅里公三氏のライナーノーツ)付。(販売元情報)
*歌詞対訳は販売元HP(WEBサイト)に掲載予定とのことです(ブックレットに記載されるパスワードを入力)。
【収録情報】
● ヴェルディ:歌劇『オテロ』全曲
ラモン・ヴィナイ(テノール:オテロ)
パウル・シェフラー(バリトン:イヤーゴ)
アントン・デルモータ(テノール:カッシオ)
カルラ・マルティニス(ソプラノ:デズデーモナ)
ジークリンデ・ワーグナー(アルト:エミーリア)
アウグスト・ヤレシュ (テノール:ロデリーゴ)
ヨーゼフ・グラインドル(バス:ロドヴィーコ)
ゲオルク・モンティ(バス:モンターノ)、他
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
録音時期:1951年8月7日
録音場所:ザルツブルク、フェストシュピールハウス
録音方式:モノラル(ライヴ)
音源提供:DISCOS, Milano
国内発売旧LP:セブンシーズ GT-7101/3(1980.3.21 オリジナルLPはチェトラLO-6)
国内製造品
日本語帯・解説付
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