ルセ&レ・タラン・リリク/サリエリ:歌劇『アルミーダ』(2CD)

2021年01月19日 (火) 13:30 - HMV&BOOKS online - クラシック


ルセの情熱でサリエリの出世作の魅力が蘇った

サリエリのオペラのリバイバルに情熱を注ぐクリストフ・ルセとレ・タラン・リリクが、また新たな宝を世に出してくれました。20歳のサリエリが手掛け、1771年に発表した最初の本格的オペラ『アルミーダ』。これが認められ名を成していったとされます。序曲やアリアの録音はありましたが、全曲版は世界初となります。
 トルクアート・タッソの叙事詩「解放されたエルサレム」に基づきますが、同じ題材で1761年にトラエッタ、1777年にグルック、1817年にロッシーニが名作を残しています。サリエリ版はマルコ・コルテリーニの台本で、キリスト教とイスラム教の東西対立をテーマに、アルミーダ、リナルド、イスメネ、ウバルドの4名が激しいドラマを繰り広げます。サリエリの音楽はイタリアとフランスの様式の完璧な融合が見られるとされ、はつらつとした世界を楽しめます。
 主役アルミーダはアメリングの秘蔵っ子レネケ・ルイテル。正確さに加え華やかな歌唱で近年ひっぱりだこのソプラノです。恋人リナルドはオリジナルだとカストラートが指定されていますが、ここではカナダのソプラノ、フローリー・ヴァリケットが宝塚のような魅力で好演。
 ルセのサリエリは『タラール』が、2019年度レコード・アカデミー賞オペラ部門賞を受賞していますが、さらに解釈に深みと自信がみなぎっています。モーツァルトの敵役として才能が劣ると思われがちなサリエリですが、魅力的なメロディときびきびした語り口でその凄さを再認識させられます。(輸入元情報)

【収録情報】
● サリエリ:歌劇『アルミーダ』全曲


 アルミーダ:レネケ・ルイテル(ソプラノ)
 リナルド:フローリー・ヴァリケット(ソプラノ)
 イスメネ:テレサ・レルヴォリーノ(メゾ・ソプラノ)
 ウバルド:アシュリー・リッチズ(バリトン)
 ナミュール室内合唱団
 レ・タラン・リリク
 クリストフ・ルセ(指揮)

 録音時期:2020年7月
 録音場所:フィラルモニ・ド・パリ
 録音方式:ステレオ(デジタル24bit 96kHz/セッション)
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