ミナージ&アンサンブル・レゾナンツ/ペルゴレージ:スターバト・マーテル

2021年02月08日 (月) 15:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


屈折し共鳴するへ短調の悲しみ。不協和と調和の狭間で鈍く光る痛切な祈り。
ミナージ迫真のスターバト・マーテル! 名作に影響されたカップリングも要注目!


26歳で世を去った天才ペルゴレージ畢生の名品『スタバート・マーテル(悲しみの聖母)』は、18世紀宗教音楽の中で最も崇高な、聖なる奇跡のひとつ。古楽と現代を「共鳴(レゾナンス)させる」というテーマを掲げて活動を重ねてきた名団体アンサンブル・レゾナンツと2018年からアーティスト・イン・レジデンスを務めるリッカルド・ミナーシが、この感動的な作品に驚くほど現代的な光を当てます。
 ただ美しいのではなく、時に穏やかならぬ響きを発し突き刺さる悲しみを痛切に表現。幾度もぶつかっては解決を繰り返す冒頭の軋み。暗闇のどん底のような短調と、ほのかな灯りがともるような長調。そして歌を含めた最強音と最弱音の、表情の幅のとてつもない広さ。闇の中にいかに光を対比させ命を宿すかというバロック芸術の精神が、劇的なまでに生々しく迫ってきます。血と苦しみを絞り上げるように歌う2人の歌手もほんとうに素晴らしい歌唱です。
 互いに共鳴し合うカップリングにも大注目。ヴァイオリン3本と通奏低音によるアンジェロ・ラガッツィ[1680-1750]のソナタは洗練された対位法を効果的に使った音楽で、第2楽章に『スターバト・マーテル』そっくりの進行が登場。「サルヴェ・レジーナのイミテーション」という副題を持っていて、技巧を織り交ぜつつもしめやかで気品に満ちた音楽です。そして『スターバト・マーテル』と同じく2人の女声歌手をソリストにしたカタルーニャの作曲家ジョアン・ロセール[1724-1780]による『サルヴェ・レジーナ』も悲痛なまでの美しさ。長くペルゴレージ作として伝わっていた音楽で、語法はまさにペルゴレージそのもの。謎の多い作品ですが劇的な表現は本家に引けを取りません。(輸入元情報)

【収録情報】
● ペルゴレージ:スターバト・マーテル(悲しみの聖母) へ短調
● ラガッツィ:4声のソナタ へ短調 Op.1-4
● ロセール:2人の歌手のためのサルヴェ・レジーナ へ短調『サルヴェ・ア・ドゥオ』


 ジュリア・セメンツァート(ソプラノ)
 ルシール・リシャルドー(メゾ・ソプラノ)
 アンサンブル・レゾナンツ
 リッカルド・ミナージ(ヴァイオリン、指揮)

 録音時期:2020年9月
 録音場所:ハンブルク、フリードリヒ・エーベルト・ハレ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


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