エミルー・ハリス＆ナッシュ・ランブラーズ 1990年9月28日テネシー・パフォーミング・アーツ・センター公演が30年の時を経てついに音盤化

2021年07月26日 (月)　23:15

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エミルー・ハリス＆ナッシュ・ランブラーズ 1990年9月28日テネシー・パフォーミング・アーツ・センター公演が初音盤化

1969年発表のデビューアルバム『Gliding Bird』以降数多くの名作を世に送り出し、その音楽業界への多大なる貢献を称え、2018年のグラミー賞では〈特別功労賞生涯業績賞 (Lifetime Achievement Award Recpients)〉を受賞。そのグラミー賞では通算受賞歴14回を誇り、70年代以降のポップカントリーシンガーの草分け的存在として、また名実ともにアメリカを代表する女性ヴォーカリストとして知られるエミルー・ハリス。

15年間にわたり、ホット・バンドと共にツアーを行なってきたエミルー・ハリスは、1990年、新たにサム・ブッシュ (fiddle, mandolin, vo)、ロイ・ハスキー・ジュニア (b)、ラリー・アタマヌイク (ds)、アル・パーキンス (dobro, banjo, vo)、ジョン・ランドール・スチュワート (acoustic guitar, banjo, vo) の5人からなるアコースティックオールスターグループ ”ナッシュ・ランブラーズ“ を結成。この新しいバンドとは、1990年9月28日にテネシー・パフォーミング・アーツ・センター (TPAC) でナッシュヴィルデビューを果たすまでの数ヵ月間ツアーを行なったという。

テネシー・パフォーミング・アーツ・センターでの記念すべきライヴは録音されたものの、結局お蔵入りとなってしまったが、翌年の春、同じナッシュヴィルの歴史的会場ライマン公会堂 (Ryman Auditorium) で行なわれたライヴは『Emmylou Harris And The Nash Ramblers - At The Ryman』としてリリースされ、グラミー賞を受賞するなど高い評価を得て、また長年愛されてきた音楽ホールの保存にむけての社会的関心を高めるきっかけにもなった。

それから30年以上たった今、幻のテネシー・パフォーミング・アーツ・センターでのナッシュヴィルデビューコンサートがファンの前に蘇る。RHINOレコーズのジェイムス・オースティンが長年埋もれていたライヴ音源を発掘し、新たなライヴ作品『Ramble in Music City: The Lost Concert』としてNonesuchレコードよりリリースされる。

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テネシー・パフォーミング・アーツ・センターでのセットリストには、ライマン公会堂公演とはまったく異なる曲が並び、その中には、A.P.カーター、ロドニー・クロウェル、ルース・フランクス、ルービン・ブラザーズ、ドク・ポマスとモート・シューマン、ポール・サイモン、ジェシー・ウィンチェスター、タウンズ・ヴァン・ザントの楽曲や、彼女自身のオリジナル楽曲が含まれている。

本作について彼女は次のように語っている。「世界最高の音楽考古学者であるジェイムス・オースティンが、この失われたコンサートのテープを発見した時、私はその存在に驚かされた。まるで忘れさられていた大切な写真を見つけたような感じがしたの。そしてナッシュ・ランブラーズとの想い出、最初のツアーから帰ってきて、ホームグラウンドでいつも通りの最高のライヴをみせようと気合十分で挑んだ記憶が次から次へと蘇ってきたわ。一聴しただけで、一音たりともおかしなところはなく、才能豊かなミュージシャンたちによる素晴らしい演奏であることが分かった。彼らと一緒にステージに立てたことを本当にうれしく思うわ」。