テツラフ、フォークト/ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6〜8番
2021年08月27日 (金) 18:58 - HMV&BOOKS online - クラシック
テツラフ&フォークト/ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番、第7番、第8番
これまでにもシューマンやベートーヴェン、ブラームスなどの作品で親密なアンサンブルを聴かせてきたクリスティアン・テツラフとラルス・フォークト。今回のアルバムでは、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第6番から第8番までの3曲を演奏しています。
ロシア皇帝アレクサンドル1世に献呈されたこの3曲のソナタは、第5番『春』と第9番『クロイツェル』という圧倒的な人気作の前で影が薄いと見られがちですが、1801年から02年頃というベートーヴェンの初期から中期への転換期に書かれたことでもあり、ベートーヴェンの作風の変遷を辿るためにも重要な作品です。
全編穏やかな楽想による第6番は、最初の構想では最終楽章にタランテッラが置かれていましたが、これは第9番の終楽章に転用、現在の変奏曲に差し替えるなどバランスのよい構成で書かれています。そしてベートーヴェンが愛した厳しい雰囲気を持つハ短調で書かれた第7番は、感情の起伏がこまやかに表現されており、とりわけ第2楽章の美しい旋律が耳に残ります。また動的な第1楽章で始まる第8番は、第7番の厳しさを和らげるような簡潔な曲想が特徴と、それぞれの作品の持つ雰囲気も対照的であり、ハイドンやモーツァルトからの影響を完全に振り切るための試行錯誤も感じられる力作揃いです。
テツラフはこの3曲の性格を際立たせながら旋律美も丁寧に表現、フォークトは力強く華麗な演奏でテツラフの思いを受け止めています。味わい深い演奏をお楽しみください。(輸入元情報)
【収録情報】
ベートーヴェン:
● ヴァイオリン・ソナタ第6番イ長調 Op.30-1
● ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調 Op.30-2
● ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調 Op.30-3
クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)
ラルス・フォークト(ピアノ)
録音時期:2020年8月31日〜9月2日
録音場所:ブレーメン、ゼンデザール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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