ロト&レ・シエクルの『海』、リマスタリングされて再登場

2023年03月06日 (月) 17:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


ロト&レ・シエクルの『海』、リマスタリングされて再登場!

ロトと手兵の時代楽器オーケストラ「レ・シエクル」による、ドビュッシーの名作『海』。このたびあらたにマスタリングしなおして、「harmoniamundi」から登場します。
 『海』は、1905年10月、シュヴィヤール指揮のコンセール・ラムルー管により初演された際の響きを再現しています。弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しています。何よりヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられているため、聴感上の印象はがらりと異なり、雅楽のようでさえあります。名演ひしめく作品ながら、目から鱗の落ちる衝撃度No.1ディスクと申せましょう。
 さらに注目なのが、ドビュッシー初期の作品『管弦楽組曲第1番』の世界初録音。1882年から84年、ドビュッシー20〜22歳パリ音楽院の学生時代の作で、長く失われたとされてきましたが、2006年に草稿が発見され話題となりました。オーケストラ版とピアノ連弾版の2種があり、後者はすでに録音もありますが、待望のオーケストラ版は初めて。第3曲『夢』はオーケストラ・スコアが見つからず、他にも不完全な部分があったため、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリが補筆完成させ、2012年2月2日にロトとレ・シエクルがパリで世界初演を行いました。演奏時間が30分近くかかる大作ですが、ドビュッシーの初期作品に特有のナイーヴな叙情性と人好きするメロディにあふれた魅力作で、オーケストラの響きに若きドビュッシーが私淑したワーグナーの影響が感じられるのが興味津々です。ほぼ同時期の『小組曲』や『春』に劣らぬ魅力を湛えています。

「ACTES SUD」から発売の同内容のCD(ASM10、2013年5月発売。KKC5330=国内仕様盤、2013年9月発売)は、レーベル在庫終了次第廃盤となります。(輸入元情報)

【収録情報】
ドビュッシー:
● 管弦楽組曲 第1番 (1882)
(祭/バレエ/夢/行列とバッカナール)
 録音時期:2012年2月2日
 録音場所:パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク

● 海〜3つの交響的スケッチ
 録音時期:2012年4月13日
 録音場所:ローマ、聖チェチーリア音楽院

 レ・シエクル
 フランソワ=グザヴィエ・ロト
(指揮)

 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)


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