ブリテン&ロンドン響/ブリテン:戦争レクィエム(2SACD)
2023年09月20日 (水) 18:00 - HMV&BOOKS online - Classical
世界初録音から60周年。心に響くメッセージと高度な演奏による自作自演の名録音
ベンジャミン・ブリテンが自身の作品『戦争レクィエム』の世界初録音を、ロンドンのキングズウェイ・ホールで完成させた1963年1月10日のセッションから今年で60年。それを記念して、新たにブリティッシュ・グローヴ・スタジオでオリジナル・マスターテープから24bit/192kHzで新規リマスタリングされました。それを元にSACDハイブリッド2枚組が発売されます。
作曲者による指揮、イギリスのテノール歌手ピーター・ピアーズ、ドイツのバリトン歌手ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、ロシアのソプラノ歌手ガリーナ・ヴィシネフスカヤという3人のソリスト。彼らが歌うことを念頭に書かれたこの作品の録音は、今もなお多くの人たちにとっての決定盤であり続けています。プロデューサーのジョン・カルショーとバランス・エンジニアのケネス・ウィルキンソンの技術的な偉業もまた、これを超えるものはほとんどなく、今日のデッカは、このような歴史的録音を最新の技術で更新する責任があります。
1940年に戦争で破壊されたコヴェントリー大聖堂が後に再建され、その献堂式のためにブリテンが委嘱されて作曲したのがこの『戦争レクィエム』です。ラテン語のレクィエムのミサの典礼文と、イギリスの詩人ウィルフレッド・オーウェンの9つの詩を組み合わせたテキストで構成されています。また演奏者は大きく3つのグループ〜ラテン語典礼文のための「フル・オーケストラ、合唱団、ソプラノ独唱」、オーウェンの詩のための「室内アンサンブル、テノール独唱とバリトン独唱」、そして遠くに置かれた「少年合唱団とオルガン」に分かれています。1962年5月に行われた初演では、ガリーナ・ヴィシネフスカヤの出演がソヴィエトからの許可を得られず、急遽ヘザー・ハーパーがソプラノ独唱の代役を務めました。20世紀のヨーロッパの衝突の最前線の死傷者たちの間の和解を表した演奏の衝撃はすぐに広まり、批評家たちの反応が商業録音へのはずみをつけ、1963年1月3日から10日、ロンドンのキングズウェイ・ホールで、プロデューサーのジョン・カルショー、エンジニアのケネス・ウィルキンソンとともに、作曲者自身の指揮による録音が実現しました。
ディスク2には『戦争レクィエム』のリハーサルが収録されています。
(メーカー情報より)
【収録情報】
Disc1
● ブリテン:戦争レクィエム Op.66
レクィエム・エテルナム(永遠の安息)
ディエス・イレ(怒りの日)
オッフェルトリウム(奉献唱)
サンクトゥス(聖なるかな)
アニュス・デイ(神の小羊)
リベラ・メ(我を解き放ちたまえ)
ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(ソプラノ)
ピーター・ピアーズ(テノール)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
バッハ合唱団
ロンドン交響合唱団
ハイゲート・スクール合唱団
サイモン・プレストン(オルガン)
メロス・アンサンブル
ロンドン交響楽団
ベンジャミン・ブリテン(指揮)
録音時期:1963年1月3-10日
録音場所:ロンドン
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)
Disc2:『戦争レクィエム』リハーサル風景(音声:モノラル)
1. 「レクィエム・エテルナム」リハーサル
2. 「ディエス・イレ」冒頭部分リハーサル
3. 「ディエス・イレ」コントロール・ルームのディスカッション(ブリテン、ヴィシネフスカヤ、カルショー)
4. 「ディエス・イレ」終結部分リハーサル
5. 「奉献文」リハーサル
6. 「サンクトゥス」リハーサル
7. 「サンクトゥス」コントロール・ルームでのディスカッション(ブリテン、ヴィシネフスカヤ)
8. 「アニュス・デイ」コントロール・ルームのディスカッション(ブリテン、ピアーズ、カルショー)
9. 「リベラ・メ」コントロール・ルームのディスカッション(ブリテン、カルショー)
10. 「リベラ・メ」リハーサル
11. 「リベラ・メ」最終ページのリハーサル
12. リハーサル終了の挨拶
SACD Hybrid