山崎浩太郎/クラシック・ヒストリカル108
2007年3月9日 (金)
クラシック・ヒストリカル108山崎浩太郎 著
「クラシックジャーナル」「レコード芸術」ほか、当サイトでも人気の山崎浩太郎が、愉しく語る歴史的名盤デイスク案内。「名指揮者列伝」の著者、待望の新刊です。
25年ほど前から、著者がクラシック音楽のレコードを聴きまくる中で、「コレゾ!」と深みにはまっていったのは、歴史的録音といわれる名盤でした。そして今日、それら歴史的録音は「ヒストリカル」というクラシックCDの一ジャンルとして確立した感があります。
トスカニーニや、ブルーノ・ワルターなど20世紀前半の演奏家の、ヒストリカル=歴史的録音の名盤CD&DVD108タイトルを紹介。四半世紀に及ぶ「ヒストリカル」の歴史譚としても面白い力作です。 B6判・256頁
【はじめに】
本書は、一九九一年から二〇〇五年までにわたしが書いた百八本のCD(とDVD)紹介文を主体に、「ヒストリカル私記」を書き下ろしで加えたものです。
三部からなる紹介文は、第一部が『クラシックジャーナル』(アルファベータ発行)の「クラシックディスク新譜徹底批評」のために書いた四十二本、第二部と第三部は音楽・映像ソフト販売店HMVジャパンが月刊誌『レコード芸術』(音楽之友社発行)に掲載した広告内の小文六十六本で構成されています。
時系列的には第二部がもっとも古く、次に第三部、そして第一部となります。第二部と第三部は執筆順(すなわち掲載順)に並んでいますが、第一部は演奏内容の収録年順となっています。また第二部は十年以上前の文章なので、現時点からの補足説明やデータの更新を加筆しています。
取り上げているソフトは、レコード店の分類でいうところのヒストリカル――すべてのモノーラル録音と、放送録音など非商業録音を音源とするステレオ録音――の分野を中心に、ごくわずかに現代の商業録音を加えています。
いわゆる名曲名盤選ではありませんし、売れ線のフルトヴェングラーやノスタルジカルにほとんど触れていないという点では、ヒストリカルの人気盤を選んだものでさえありません。ただ、跳ねるようなリズム感と豊かな呼吸感によって、あふれるような活力をもった演奏であること、それを主な基準にして選んだものです。
【あとがきより】
――恥ずかしい。
本書の第二部に収めた一九九〇年代前半の拙文を準備のために読み返していて、思ったことはとにかくそれである。
特に初期の「です・ます」調のところが恥ずかしい。以後の「である」調の拙文よりもはるかに挑発的で皮肉っぽく、厭味だ。この頃のものは、周囲の友人知人から受けが悪かったというだけでなく...
山崎浩太郎
⇒著者ウェブサイト:山崎浩太郎のはんぶるオンライン
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ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。