HMV&BOOKS online - 洋楽|Thursday, March 3, 2024 18:30
【第2回】バイヤー寺町知秀のわくわくPOPSランド
2016年07月10日 (日) 00:00
|HMV&BOOKS online - Rock & Pop
あの番組、覚えてますか?
このコーナーでは、わくわくせずにはいられない海外の良質POPSをお届けします!
寺町知秀(てらまち ともひで)
1999年にHMV渋谷入社。HMV立川など7店舗で店長を務め、計13店舗の勤務を経て現在は本社にて洋楽バイヤーを担当。
【第2回】ロマンスの神様は確実に存在する。
さて、ボブ・ディランって若い世代の方にとっては、おじさんが好きな古臭い社会派シンガー・ソングライターというイメージな人が多いですかね? そこに、1920〜50年代の古いアメリカン・スタンダードのカヴァーとくれば、よりハードルが上がって敬遠されそう…。ですが、ここはちょっと待った! と言わせていただきたい。みなさんは、ふだんロマンスを感じているでしょうか? こんなにもロマンスがふりかけられた歌は、この2016年では滅多に耳にすることができません。かくいうディランも、フランク・シナトラのレパートリーを取り上げた前作が若い世代にどう響くか気にはしていたようでしたが、“ロマンスは永遠に廃れることがない”という言葉に偽りなしの、揺るぎない美意識が全篇に渡り貫かれています。もの凄いスピードで情報が更新されていく時代に、アメリカの往年の名篇を“埋められた墓場から掘り起こして、もう一度人前にさらし光を当てる”というディランのDJ的趣向も垣間見える、老練で丹念、そして気高さ溢れる真にロマンティックな作品だと心底思います。
そして、もう1枚、ディランの言う廃れないロマンスを感じさせる、アイオワ州出身の新星マックス・ジュリーのデビュー作にズームイン。ニール・ヤングやグラム・パーソンズらに傾倒しつつも、エリオット・スミス、ペイヴメントからディアンジェロ、ドレイクにも影響を受けたという、カントリー/フォーク〜インディ・ロック〜ゴスペル/ネオ・ソウルの滋味に富んだ、新世代ならではのセンチメンタル・ジャーニーを聴かせてくれます。若くして、スロウ・バラードが大半を占めるデビュー作なんて、“ハイウェイを飛ばしていて、スピードを落としたら神聖な気分になった”と歌ったトム・ウェイツのよう…。
それでは、わくわくPOPSランドでまた来月お会いしましょう。
%%message%%
Ariana Grandeに関連するニュース
-
Ariana Grande's New Album's Analogue Records Now On Sale!
HMV&BOOKS online最新ニュース
-
アヴィーチー『True』10周年記念LP復刻
HMV&BOOKS online - 洋楽|Friday, September 9, 2023 12:00
-
【LP】チック・コリア楽曲のシンフォニック・アレンジ作品
HMV&BOOKS online - クラシック|Thursday, March 3, 2023 20:00
-
『劇場版ブルーバースデー』劇場情報
HMV&BOOKS online - 映画・TV|Friday, March 3, 2022 08:30
-
【特集】ドラマ主題歌
HMV&BOOKS online - 邦楽・K-POP|Wednesday, September 9, 2019 13:12