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バッハ(1685-1750)

CD ヨハネ受難曲 ヘレヴェッヘ&コレギウム・ヴォカーレ

ヨハネ受難曲 ヘレヴェッヘ&コレギウム・ヴォカーレ

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    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  2011年05月12日

    J.S.Bachの大曲中で、ヨハネ受難曲ほど、様々な意味での課題を抱えた傑作もないでしょうが、第2稿は冒頭合唱にマタイ第1部の終曲、終結合唱にカンタータ第23番の終曲を用い、総譜版にないアリアを3曲使用し、ある意味音響的な華やかさは最も高い版であるかも知れません。異稿の意義や優劣などの議論はさておき、全く別曲と言える程に異なる第2稿ですが、Herreweghe/Collegium Vocale Gentの演奏は、現時点の第2稿のDiscにおいてこれ以上ない名演奏で、ヨハネ受難曲の演奏史上でも特に優れたものの一つではないでしょうか。まず、モダン楽器、オリジナル楽器全て含めて、これ以上に声楽の上質なヨハネはちょっと思い当たりません。ヨハネの要であるEvangelistのMark Padmoreは、いついかなる時にも気品と冷静さを失わず、いかに劇的に切迫した場面でも、決して声が感情的に荒ぶることがなく、凛とした佇まいを保つ。典型的なのが第1部終盤のペテロの否認の場面で、時間をかけて切々と歌い上げていても、その語りには悲しみや怒りといった感情は感じられず、あくまで聖ヨハネの聖句を美しく明確に伝えることに終始する素晴らしい名唱と思いました。これはPadmoreのみならず、他のソリストおよびコーラスにも言えることで、早めのテンポで一見劇的な場面でも、声は決して乱れず、群衆の合唱ですら生の感情をぶつけるような表現は聞かれず、聖句の持つ内容以上のものを込めようとはしていないため、全ての声がまるで教会堂の淡い光輪に包まれたような美しさを湛えています。言うまでもないことですが、これはHerrewegheのヨハネに対する素晴らしい理解と、それを共演者全てに実現させる指揮者としての統率力の功績以外の何物でもありません。とにかくどこをとっても表現に逡巡するような部分がみられないのは、数あるヨハネ受難曲の名盤の中でもそうあることではないと思います。全集版によるBruggenの旧盤と並ぶ名演奏ではないかと思いますが、Bruggenのどこまでも透明で気高い静けさに比較して、このHerrewegheは常に静けさが軟らかい暖かさに包まれています。近年のLassussの名録音でも感じましたが、Herreweghe/Collegium Vocale Gentを凌ぐ古楽合唱団体は存在しないのではないでしょうか。自分は個人的に、ヨハネ全集版も西洋の受難曲史上の最高の傑作と考えるので、無い物ねだりながら、このコンビでヨハネ全集版も録音してくれたら....と思います。

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    風街ろまん  |  大阪府  |  不明  |  2007年07月22日

    第2稿の演奏自体は、クレオベリーとブランデンブルク・コンソート他のDVD(BRILLIANT CLASSSICS)で視聴したので特に驚きはなかった。私はこの第2稿のほうが好きだ。演奏は、クレオベリー盤と比べるとより緊張感に溢れ、いきなりイエスの捕縛の場面から始まるこの曲の特性を踏まえた上で、急テンポで緊迫感を増していく。この辺の盛り上げ方が、ヘレヴェッヘは実に上手いと思う。マタイに比べて短いこの曲を、切迫感でぐんぐん推し進めていく手腕はクレオベリー盤にまさるが、クレオベリー盤の少年合唱隊にも捨てがたい魅力がある。

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