嶋護

本 クラシック名録音106究極ガイド

クラシック名録音106究極ガイド

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    snk  |  北海道  |  不明  |  2021年04月17日

    本書に掲載の名録音106枚のうち105枚はアナログ録音だ。デジタル録音が当たり前の現在、アナログ録音にも素晴らしいものがあることを知ったのは、ショルティが指揮した一連の録音で、特にケネス・ウィルキンソンがサウンドエンジニアを務めた録音が素晴らしいと思う。私が最初にそれを実感したのは、ベートーベンのピアノ協奏曲全集だ。第1番の第1楽章冒頭から凄い。本書にはピアノ協奏曲ではなく交響曲全集(旧録音)が掲載されているが、これも凄い。本書でのCD紹介のページのタイトルに「録音と会場との関りを知る最良のセット」とあるように、録音会場は第九がイリノイ大学クラナートセンターで、6―7番がウィーン・ゾフィエンザール、1−5番と第8がシカゴのメディナテンプルとなっている。私が所有する交響曲全集はショルティシモ2なのでリマスターされているため、本当に凄い音で聴こえる。このような音楽体験をすることで、より良い音盤を探し求めるようになり、録音会場とサウンドエンジニアの重要性を実感している。本書では、録音年月日、録音会場、プロデューサー、サウンドエンジニアが記載されており、マニア垂涎の書といえる。

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    Erdinger  |  神奈川県  |  不明  |  2011年10月19日

    選ばれた106点のうち105点がLPレコードであるのは驚くにあたらない。しかも、その大半が1950年代後半〜60年代の録音であることも・・・・。本書に記された、当時名をなしたプロデューサーや録音エンジニアたちは、ジョン・カルショウが述懐していたように、「自分たちは、一瞬にして消えてしまう生演奏を超えるようなものを、演奏家たちが創造するのを手助けするためにいるのであり、そして、演奏家たちが録音するものは何であれ、彼らより長生きするのである」と自覚しつつ、とにかく優れたLPを作ることに全てを投げ打って取り組んでいた人たちばかり。後のCD時代の同業者たちとは意識も熱意もまるで異なった人たちだった。寝食を忘れて・・・・、は当たり前。結婚して家族を持つことをしなかった人も少なくなかったはず。また、たとえ結婚しても、不規則でプライベートな時間の少ない生活のお陰で、離婚率も平均よりかなり高かった・・・・。それと、選ばれたLPにアメリカ盤が多いことにも注目。日本のLPコレクターや、彼ら御用達の中古レコード店の興味関心は欧州プレス盤に偏重していて、「製盤状態が粗く、高域が派手でどぎつい」アメリカ盤は相手にしないことがマニアの条件になっている感さえある。しかし、ヴェトナム戦争で深手を負う以前のアメリカ合衆国は、工業力も経済力も圧倒的優位を誇り、レコード産業も、ジャケットを含め、良質のLPを次々に市場に送り出していたことを、素直に再評価しても良いのではないか。それにしても、105点の名録音LP、その本領を発揮できる再生装置を所有し、使いこなしている人は、果たして何人位いるのだろうか?

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