リチャード流ドラムンベース第二弾。RJDアルバムは前戯に過ぎなかった！評論家からはボロクソの作品だがリチャードのキチガイっぷりが存分に発揮された名作だと思う。

これはよい。山奥の廃れた集落を1人で旅したときのことを思い出した。凛とした空気。濃い自然。集落全体から、していない音が聞こえた。人間の仲間をほしがる妖怪が、自らを気配で感じさせようとした。その時にこのアルバムを知っていれば、BGMとして持参しただろう。ひんやりした、特にディスク1の1を聴きながら集落を散策すれば、していない音を出す妖怪の姿が見えたかもしれない。

初期ｼﾝｸﾞﾙｺﾝﾋﾟ集.内容的にはｱﾝﾋﾞｴﾝﾄ･ﾜｰｸｽvol1.に対をなすﾓﾉだけどｺｯﾁのが徹底してﾊｰﾄﾞです｡前者はもう少しﾊﾞﾘｴｰｼｮﾝがある.tr1,9は押さえておきたい名曲です.個人的にはtr10が好き.

音数も少なく､抑揚もあまり無くﾌﾜﾌﾜした音色が漂うのみ｡これを無理して｢聴く｣必要は無い｡買った人が使いたいように好きにしていい。自分は寝る為に使った｡もうｸﾞｰｸﾞｰ寝た｡満足です｡

ぶっ飛んだ音。今でもその新鮮さは失われていません。絵本のような二次元空間で巻き起こる殺人劇。何度聴いても飽きない。

人間のﾊﾞｲｵﾘｽﾞﾑや細胞の中がこの人には見えているのではないだろうか｡たしかに抽象的なｲﾒｰｼﾞの曲が多いが､どのﾘｽﾞﾑもﾒﾛﾃﾞｨｰも抜群の配合｡そもそも人間自体が1番ｱﾝﾋﾞｴﾝﾄかも｡暗いんだけどｷﾗｷﾗしていて夜に聴きながら寝ると落ちます｡

ｷｬｯﾁｰでﾁｬｰﾐﾝｸﾞな音の世界に投げ込まれた激しいﾌﾞﾚｲｸﾋﾞｰﾂとややこしいﾘｽﾞﾑ｡時に激しく､時に優しく迫ってくる音の渦に飲み込まれた先に､ﾉｽﾀﾙｼﾞｯｸな光景が広がっていく｡�H曲目は必聴ですね��

切なく悲しいﾋﾟｱﾉ曲は美しく､責め込むﾄﾞﾘﾙﾝﾍﾞｰｽは凶暴で狂気じみている｡静と動の構成に躁と鬱に振り回され､後に来る心地よさには素直に誘おう｡

躍動する音という肉体的な面と同時に心の核を突き刺す精神的な面を魅せる｡駆け抜ける衝動の速さで混沌も内的宇宙も射止め､静止する速さで人の音に対する群像を揺るがす｡もはや､ﾃｸﾉではなく音楽でもなくなる｡

軽い吐息を耳元に吹き込まれ、躯中に波紋が走る様な、深遠なる響き。かと想えば悪戯に乱射される銃弾が意識すれすれを霞めてゆき後退り。叙情を孕んだかの様な音の瞬きに、恐らく感性は翻弄されている。不可思議で在り、魅惑の調べ。現代最高の完全犯罪者による完全犯罪。