【全曲解説】 vistlip 『CRACK&MARBLE CITY』

全曲解説テキスト by 智（Vo） Yuh（Gt） 瑠伊（Ba） Tohya（Dr）

1. CRACK&MARBLE CITY

今作はとてもキャッチーではありますが、その中でもバンドサウンドの激しさや疾走感、メロディーラインの切なさや明るさなどが、上手く混じり合った仕上がりになったと思います。個人的にはvistlipのサウンドとして懐かしさと新しさの融合がよくできたかなと思います。過去の作品から知ってくださっている方は感じてくれるかもしれません。過去の作品を聴いたことがないという方は是非この機会に触れていただけると嬉しいです！（Tohya）

今回の作品を歌詞の面から表すと“ドキュメンタリー”ですね。収録されている3曲通して同じテーマで書いており、活動休止中の僕自身の気持ちそのものを込めていきました。このCRACK&MARBLE CITYで描いているのは休止が決まった当時。よく聞かれるのですがタイトルに込めた意味はCRACK=心や体入ったヒビ、傷。MARBLE=複雑な心模様。そんな2つで出来た街を1人彷徨う。そんなイメージからです。楽曲に関しては本当にvistlipらしいモノに仕上がっています。みんなが愛してくれたvistlipの音ですね。是非聴いてみて下さい。（智）

2. AFTER THE DIVE

智の復帰、vistlipの再起をイメージして作りました。智の歌から始まりバンドイン。Aは静かに歩み出すイメージ、Bメロでは沢山の声が入っています。vistlipの象徴のひとつであるラップも入れたかったのでここに入れました。

サビのギターとリードシンセはイントロのリフレインがあるのでそこも意識して聴いてみたら面白いと思います。

歌モノでもありつつライブでもノリやすいと思うので沢山聴いてライブに来て楽しんで下さい。（Yuh）

AFTER THE DIVEは実はCRACK&MARBLE CITYとリードを争った楽曲でした。そんな背景もあって同じテーマに沿ったシングルに仕上がった所もありますね。歌詞の内容としてはこっちの方が未来へ、そしてファンへと訴えかけています。作曲者のYuhが僕の復帰をイメージして作ってくれた様で、それを頭に置いて聴くとまた楽しめるかもしれません。彼好みのBメロも必聴です。（智）

3. DIRECTOR'S CUT

作曲期間に、ふとハードなモノを作りたくなり作った曲です。

曲全体の雰囲気を少し神々しいと言うか神秘的な感じに寄せたくて、アラビア音階に基づいた（ているハズ！）フレーズやメロディをちょこちょこ入れています。

そんな神秘的な雰囲気がvistlipとしては新しく、この曲の1つのポイントになったんじゃないかな？と思っています。（瑠伊）

最後の曲がDIRECTOR'S CUT。タイトル通りと言いますか、リードとしてはあまりふさわしくない様な部分を生々しく書きました笑。

比喩だったりも一切無くし本当にストレートですね。元々瑠伊のデモに巻き戻した様な音からの“PLAY”。これが入っていたので「あぁ、今回の事（休止や復帰）をあいつなりに表現したんだな」と思い、時間ループ系をイメージして歌詞も書いたんですが、何と全く関係無かったみたいです笑。サウンド面では二面性のある彼。今回は激ロックにも合うんじゃないかな？ と思います。（智）

vistlip 『CRACK&MARBLE CITY』

GENRE：LOUDROCK, ELECTRO
12年のキャリアが裏打ちする、今のvistlipだからこそ生み出せる復帰第1弾シングル
転んでもただでは起きなかった結果、vistlipはバンドとしてのさらなる進化を果たしたうえ、ある意味での初心さえをも取り戻したようだ。昨秋、病に倒れ加療を必要とすることになった智（Vo）は、当時そんな自分のことをキズモノになったと感じていたところがあったそう。ライヴ活動が休止してしまったことに対しての罪悪感にも苛まれたというが、“lipper”に収録されている3曲の歌詞たちはその渦中、復帰後、さらには現時点から未来まで見通したものになったそうである。むろん、疾走感を漂わせたvistlip節とバンド・サウンドとしてのグルーヴ感にもいっそうの磨きが掛かっていることは間違いない。本紙読者向けとしては、瑠伊（Ba）作曲のダイナミズム溢れるTrack.3も強く推しておきたい。
杉江 由紀 【ライター推薦】

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