ジュリア・セメンツァート/『天使のように、悪魔のように』

2022年03月29日 (火) 13:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


古楽シーンの新時代に輝くソプラノが魅せる、筋の通ったバロック歌劇プログラム

17世紀のバロック・オペラや18世紀ナポリ楽派の宗教曲からプッチーニ『三部作』に至るまで、広い時代のイタリア歌劇作曲家たちの解釈で、欧州の明敏な聴き手たちをすでに虜にしつつある新世代のイタリア人歌手ジュリア・セメンツァート。古楽にこだわりありのレーベル「Alpha」から堂々リリースとなるソロ・アルバムのテーマは、近世イタリアで大いに愛された詩人アリオストの傑作『狂えるオルランド』の女主人公アンジェリカを標題に、その悪魔的ともいえる激しい感情の起伏を音楽化した17〜18世紀のオペラから名場面を厳選。アルチーナや『ガウラのアマディージ』のメリッサなど、他の物語に登場する女妖術師たちの歌も交え、濃やかな歌詞のニュアンスが活きるバロック特有の表情豊かな音楽世界を一本筋の通ったプログラムで聴かせます。
 共演は古楽器演奏にも秀でた新時代型の才人集団バーゼル室内管弦楽団。「Alpha」ではジョヴァンニ・アントニーニ指揮のもとハイドンの交響曲全曲録音にも参画する彼らの音作りも、冒頭の勢いのよい打楽器とバロック・ギター掻き鳴らしから折々の金管・木管ソロ、しなやかな通奏低音の扱いなど各セクションが実に巧みで、曲ごとの声楽パートの魅力を精緻に盛り上げます。
 歌やその詩句と器楽とが混然一体となったバロック舞台の真髄を味わえ、作曲家ごとの音作りの違いの面白さにも気づかせてくれます。ヴィヴァルディ登場以前からヴェネツィアを湧かせてきたポッラローロ[1653-1723]や、ドイツで活躍しヘンデルにも多大な影響を与えたステッファーニ[1654-1728]など、近年再評価めざましい作曲家たちの音世界を発見する喜びもさることながら、ヘンデル作品で聴かせるアルト音域の深みから圧倒的に力強いコロラトゥーラまで、セメンツァートの堂に入った歌いこなしは今後ますますの活躍を期待させてやみません。(輸入元情報)

【収録情報】
1. ロッシ:太鼓を鳴らし、喇叭を響かせよ〜歌劇『魔法をかけられた宮殿』 (1642)より
2. ロッシ:ほんの一時そっとしておいて〜歌劇『魔法をかけられた宮殿』より
3. ポルポラ:あなたが命を吹き返したら〜歌劇『アンジェリカ』 (1720)より
4. ポルポラ:貞淑に、忠実に〜歌劇『アンジェリカ』より
5. サバディーニ:より恐ろしいわたしを、彼は戦場で知るだろう〜歌劇『中国のアンジェリカ』 (1702)より
6. ステッファーニ:大切な松明よ、お前が消えてしまったら〜歌劇『寛大なるオルランド』より
7. ヘンデル:わたしを不実とは呼ばせまい〜歌劇『オルランド』 HWV.31 (1733)より
8. ポッラローロ:わたしを裁いておきながら、その同じ手で〜歌劇『アリオダンテ』 (1718)より
9. ヘンデル:飛べ、愛の天使たちよ〜歌劇『アリオダンテ』 HWV.33 (1735)より
10. ヘンデル:涙がわたしを離してくれず〜歌劇『アルチーナ』 HWV.34 (1735)より
11. ヘンデル:わたしは容赦なき憤怒の鬼たちをことごとく呼び覚まし〜歌劇『ガウラのアマディージ』 HWV.11 (1715)より


 ジュリア・セメンツァート(ソプラノ)
 バーゼル室内管弦楽団

 録音時期:2021年1月
 録音場所:スイス、ドン・ボスコ・バーゼル
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
『天使のように、悪魔のように〜アリオスト「狂えるオルランド」によるバロック独唱曲集』 ジュリア・セメンツァート、バーゼル室内管弦楽団

CD輸入盤

『天使のように、悪魔のように〜アリオスト「狂えるオルランド」によるバロック独唱曲集』 ジュリア・セメンツァート、バーゼル室内管弦楽団

価格(税込) : ¥3,190

会員価格(税込) : ¥2,775

まとめ買い価格(税込) : ¥2,392

発売日: 2022年05月12日

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