ベイエ、リ・インコーニティ/ビーバー:ロザリオ・ソナタ(2CD)
2022年12月26日 (月) 15:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
ベイエ&リ・インコーニティによるロザリオ・ソナタ!
豊かな表情に満ちたパッセージ、抜群の躍動感
17世紀のヴァイオリン音楽の至難の名曲、ビーバーのロザリオ・ソナタ。多様なスコルダトゥーラ(変則調弦)が指定されている上に、自身ヴァイオリンの名手でもあったビーバーが、自身の腕前を披露するために各曲に高い技術と深い内容を盛り込んだ超難曲です。
数多くの名盤が存在しますが、このたびベイエによるきらりと光る名演の登場。ビーバーが見事に楽譜に書き起こした即興性に満ちたパッセージや旋律が、躍動的なリズムとともに生きもののように聴き手に迫ってきます。どの曲も高い技術で演奏されているのはもちろん、ひとつのフレーズの中でも下降音型と上行音型で表情がまったく異なる歌にみちているなど、細部まで美しい表情に満ちていて、非常に人間味にあふれています。通奏低音のメンバーと織りなす美しいアンサンブルも聴きものの充実の演奏です。
注目なのが、この録音が生まれたきっかけ。それはベルギーの国際的ダンス・カンパニー「ローザス」の公演でした。2022年2月にベルギーで初演された「Mystery Sonatas/ for Rosa」の公演では、ビーバーのロザリオ・ソナタの楽曲をバックにローザスのダンサーが踊りましたが、その音楽演奏をベイエらが担当しました。聖書の物語に基づく音楽ではありますが、楽曲にはクーラントやサラバンドなどの舞曲も含まれており、舞曲の要素も多分に含まれるロザリオのソナタ。ダンサーたちはバラの花びらや棘を思わせる動きをしながら作品が進行、美しい照明もあいまって、舞台は絶賛されました。そこでの体験はベイエにとって大変大きなもので、ぜひ録音を、ということで実現したのがこのディスクです。ダンサーたちの動きに合わせて演奏しているかのような、抜群のリズムと躍動感に満ちたこの名演奏の理由のひとつといえるでしょう。ジャケット写真もローザスの公演のものとなっております。(輸入元情報)
【収録情報】
● ビーバー:ロザリオ・ソナタ
Disc1
『喜びの秘蹟』
第1番ニ短調「受胎告知」
第2番イ長調「訪問」
第3番ロ短調「降誕」
第4番ニ短調「拝謁」
第5番イ長調「神殿のイエス」
『苦しみの秘蹟』
第6番ハ短調「オリーヴの山で苦しみ」
第7番ヘ長調「鞭打ち」
第8番変ロ長調「いばらの冠をのせられ」
第9番イ短調「十字架を背負う」
Disc2
第10番ト短調「磔刑」
『栄光の秘蹟』
第11番ト長調「復活」
第12番ハ長調「昇天」
第13番ニ短調「聖霊降臨」
第14番ニ長調「聖母被昇天」
第15番ハ長調「聖母の戴冠」
第16番「守護天使」(パッサカリア)
アマンディーヌ・ベイエ(ヴァイオリン)
使用楽器:
第1,10,16番/1996年製ピエール・ジャケ製(アマティ・モデル)
第2,4,6,11,14番/2015年シャルル・リシェ製(ヤコブス・シュタイナー・モデル)
第3,7,8,12番/2011年マルセロ・ヴィアナ・クルス製(ジョヴァンニ・バッティスタ・グァダニーニ・モデル)
第3,7,8,15番/2021年マルセロ・ヴィアナ・クルス製(ジョヴァンニ・パオロ・マッジーニ・モデル)
弓:1998年アントニーノ・アイレンティ製、2005年エドゥアルド・ゴル製
バルドメロ・バルシエラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ)
フランチェスコ・ロマノ(アーチリュート)
ナチョ・ラグナ(テオルボ)
アンナ・フォンターナ(チェンバロ、ポジティブ・オルガン)
録音時期:2022年9月
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
参考動画 Mystery Sonatas / for Rosa
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