【発売】シュタイアー/『メディテーション〜チェンバロによる瞑想』
2023年12月21日 (木) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
現代に息づくバロック的瞑想。自作を含む名匠シュタイアーの精緻な音楽世界
ルネサンスから19世紀に至る鍵盤音楽の素顔を、作品が書かれた時代の楽器と奏法によって弾き、深く追求してきたドイツの名匠アンドレアス・シュタイアー。今回「ALPHA」から初のソロ・アルバムでは、ドイツ語圏とフランスの17世紀鍵盤音楽を中心とした選曲に、その理念を受け継いだバッハと自作曲(!)を加え、『瞑想』と題した精妙なプログラムを組み上げました。
シュタイアーによれば、ここに収められた楽曲の多くには定旋律(ここでは13世紀にさかのぼる聖歌『パンジェ・リングァ』)と特定の音型を音高を変えつつ繰り返すゼクエンツの2つの技法が用いられており、彼の作品もこの技法に沿っているとのこと。アンクランゲ(Anklange。こだま、余韻などの意味があります)と題された自作曲は、作曲家ブリス・ポゼとの対話から着想を得てスケッチしたものを、コロナ禍で演奏会が激減したのを機に完成させた作品で、全6曲から成り、演奏時間は30分を越える大作。2024年秋には日本でも披露する予定です。
アルバムを通して聴くと、圧巻というほかないシュタイアーの自然なタッチが紡ぎ出す解釈の味わいと相俟って、収録曲相互の連関性と作曲技法の伝統が静かに浮き上がります。シュタイアーは今後も「ALPHA」より数枚のアルバム・リリースを予定しています。(輸入元情報)
【収録情報】
01. ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー[1656-1746]:前奏曲とフーガ ホ長調〜音楽のアリアドネ(1702)より
02. ヨハン・ヨーゼフ・フックス[c.1660-1741]:フーガ〜パルナスス山への階梯(1725)より
03. フィッシャー:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調〜音楽のアリアドネより
04. ルイ・クープラン[c.1626-1661]:パヴァーヌ 嬰ヘ短調(1661?)
05. フィッシャー:前奏曲とフーガ ニ長調〜音楽のアリアドネより
06. ヨハン・ヤーコプ・フローベルガー[1616-1667]:リチェルカール第4番(c.1658)
07. フィッシャー:前奏曲とフーガ イ長調〜音楽のアリアドネより
08. フローベルガー:来たるべき自らの死についての瞑想
09. フローベルガー:ファンタジア第2番(1649)
10, アンドレアス・シュタイアー[1955-]:アンクランゲ〜チェンバロのための6つの小品(2020)
I. Tempo flessibile
II. Largo
III. Con forza
IV. Un poco piu lento del Preludio BWV 878/1
V. Sempre legatissimo
VI. Esitando
11. J.S.バッハ[1685-1750]:前奏曲とフーガ ホ長調 BWV.878〜平均律クラヴィーア曲集 第2巻(1738-39?)より
アンドレアス・シュタイアー(チェンバロ)
録音時期:2022年10月
録音場所:ベルリン、テルデックス・スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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