【対談】aCae × Akira Kosemura vol.3
2009年11月13日 (金)
ホントに皆さん素晴らしくて。1曲ぐらい歌わせて欲しいなと(笑)
- HMV aCaeさんは曲作りのインスピレーションみたいなモノは何から得るんですか?
aCae そうですね、小瀬村さんと同じ感じだと思いますね。対象が狭い所というか、近い所から持ってくるのが多いですね。
作っているとだんだんソレがボケてしまうんですけど、なんとかボケないようにっていう。-
HMV ROSE RECORDSの「everyday music for everyday people」っていうのが表してる感じですよね。
ROSE RECORDSからリリースするっていうのは、どういう経緯だったんですか? aCae 最初は2004年ごろに出たコンピレーション(『私たちの音楽 vol.1』)に参加して。
実は前にバンド(embodys)を組んでいて、その時に曽我部さんが僕らの曲を聴いてLiveを観に来てくれたんですけど、その時にはバンドは解散してて(笑)。 で、ソロでやってて「今こういう感じでやってます」っていうのを聴いてもらって、コンピに入れていただいたという。 それから「良いモノが出来たらいつか出そう」という話になったんです。- HMV お互いのレーベルについてはどう思われますか?
Kosemura (ROSE RECORDSは)すごく幅広いですよね。 そのなかでもやっぱり中心に曽我部さんがいるっていう印象があって、変な意味で幅広いんじゃなくて、あり方としてすごく良いなって思います。
- HMV aCaeさんはどうですか?
aCae そうですね…、最近schole作品をずーっと聴いてるんですよ。
Kosemura 嬉しいですね。
aCae それぞれのアーティストが持っている“日常感”というか“世界観”というか、そういうのをすごく身近に感じるというか。 “schole作品全体で1つのアーティスト”っていう感じがしますね。
ホントに皆さん素晴らしくて。1曲ぐらい歌わせて欲しいなと(笑)。- HMV おお〜!是非やっていただきたいですねぇ!
aCae 家とかで流してると、どうしても口ずさんでしまうというか。
- HMV paniyoloさんとかと合いそうですねぇ。
Kosemura 例えば歌はaCaeさんにお願いして、僕とpaniyoloさんでトラックを作ってみたりとか。
- HMV これは期待が高まるなぁ!
aCae 機会があれば是非是非。
Kosemura こちらこそ。-
HMV お二人ともジャケ写とかアートワークにもこだわりがありそうですよね。
aCaeさんの場合は、今回アニメーターの方(森川耕平氏)とコラボして。 Kosemura DVDが付いているんですよね?
aCae そうですね。- HMV 『つみきのいえ』(※2009年アカデミー賞受賞作品)の作画も手掛けている方だということで。
aCae 森川さんとはすごくフィーリングが近いというか、僕が言葉に出来ないところを絵にしてくれたみたいな所があって。
- HMV 森川さんとのきっかけというのは?
aCae 森川さんは、僕の大学の時の友達の幼馴染で。 ずいぶん前ですけど、僕がバンドをやってた頃に音源を聴いていただいたことがあって。
- HMV 「こういった仕上がりにしてくれ」みたいなのはあったんですか?
aCae 曲のイメージを伝えてストーリーの内容は打ち合わせたりしたんですけども、あとはほぼお任せで。
- HMV 収録分数はどのくらいなんですか?
aCae 5分半ぐらいですかね。11曲目の「夢について」という曲のミュージックビデオなんですけど。 ストーリーになっていて…、最初に映像コンテを観た段階でもうびっくりしちゃいました。 しかもそのコンテは、2〜3週間ぐらいで作っていただいたものだったんですけれど、もうほぼ完成品で。
Kosemura それは早いですね。僕も今度のアルバムはDVDとCDのセットになる予定なんです。それでいまミュージックビデオを制作して頂いているんですよ。
aCae それはどういう内容なんですか?
Kosemura 四人の映像作家さんにそれぞれ楽曲を選んでお願いしています。 一人はロンドンの監督で、Lemon Jellyの「Space Walk」のミュージックビデオを手掛けていたMario Cavalliで、彼だけ二曲撮ってもらっています。
元々、僕の1stアルバムに収録されている「It's On Everything」という曲を彼が気に入ってくれて映像を作ってくれたんです。 そのときに「機会があったらオフィシャルで何かやりたいね」っていう話をしていて。-
HMV あと、映像といえば小瀬村さんは『ウミウシ』のサントラを。これはかなり異色な作品ですね。
(※ 『ウミウシ 海の宝石』。ウミウシ写真家・今本淳氏撮影。サントラはschole online shopにて限定販売。) aCae これは映画ですか?
Kosemura いえ、DVDですね。ウミウシという生き物を追ったドキュメンタリー作品なんですけど、その背景音楽を担当しています。
DVDだけでも良かったんですけど、実は結構たくさん曲を作っていて。本編は40分なんですけど、楽曲自体は一時間以上あったので。
aCae コレはウミウシの生態に迫るっていう作品ですか?
Kosemura ええ。かなりマニアックなDVDです(笑)。 一応テロップとかは出るんですけど、あとはほんとにウミウシだけなんです。- HMV すごいですね(笑)。
Kosemura でもウミウシが好きな人って実はけっこう多いんですよ。僕も始めは知らなかったんですけど…夜寝る前に観るとすごく良いですよ。
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- THEME I
aCae - 2009年11月20日発売
- THEME I
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- 東京360分
V.A. - 2009年12月20日発売
- 東京360分
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- Polaroid Piano
Akira Kosemura - 2009年8月20日発売
- Polaroid Piano
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- It's On Everything
Akira Kosemura - 2007年7月25発売
- It's On Everything
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- Tiny Musical
Akira Kosemura - 2008年9月15日発売
- Tiny Musical
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aCae (大碕正徳 Masanori Oosaki)
高知県出身。ロックバンド「embodys」で活動後、2004年よりソロ活動「aCae」を始動。 Alternative/Jazz/Acid fork/Classic/音響をこよなく愛し、暖かく柔らかな歌声と隙間の多いその楽曲は、ドイツ・イギリスなどヨーロッパにおいても高い評価を得る。 2004年クリスマス、ROSE RECORDSコンピ『私たちの音楽vol.1』への参加を機に注目を浴び始め、2005年にはドイツ映画の音楽制作を担当。 イギリスのメディアでは「英国的な感受性をそなえた希有な日本人アーティスト、彼のセンスと歌声はトム・ヨークのそれに似ている」と紹介される。 その後しばらく活動を休止していたが、2007年活動再開。 同年のシングル曲「BlackBird」は、デビッド・ボウイの主宰する世界的音楽配信サイト「Music Recommenders」 から、ニューヨーク、シカゴ、ロンドン、ベルリンなど世界40ヶ国に配信される。 また、同じく同年のシングル曲「蝶」は、エレクトロニカ風の作品を集めたCINRA labelとYAMAHA musicの提携コンピレーションに、唯一歌ものとして収録され話題をよぶ。 本作品は、CD&DVD の2枚組でリリースされ、DVDでは本年アカデミー賞を受賞した「つみきのいえ」の作画やケツメイシの映像作品などで知られるアニメーター・森川耕平氏とコラボレーションしている。 また、aCaeとしての活動の他に、映画音楽制作/映画出演/イラストレーター/デザイナーなどの活動も行う。
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小瀬村晶 Akira Kosemura
[producer / composer / schole records A&R]
1985年生まれ、東京都在住。国内外の音楽レーベルから作品を発表する傍ら、CM音楽の制作、映画やダンス公演への楽曲提供、アーティストのプロデュース、WEBサイトのサウンドデザインなど、様々な分野にて活動を展開。 schole recordsを主宰し、多くのアーティストを輩出、複合メディア「Clarity x Leaf disc」制作ディレクターを努める。2008年、最新作「Tiny Musical」を発表。また、ヨコヤマアヤノ(舞踊)、千葉祐吾(映像)と共にライブパフォーマンスを展開。
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