100人の偉大なアーティスト - No. 69
Monday, April 14th 2003
1940年4月12日、シカゴに生まれた Herbie Hancock。 1963年、Miles Davis Quintet に加入しその後はメイストリームの中で、最も時代に先行した動きの中で活動してきた。1960年代後期から電気楽器、エクイップメントに通じ、アルバム『Headhunters』で個性を確立、さらに『Future Shock』は、音楽的にも広く一般音楽ファンにアピール、そして、際立った映像芸術で、Promotion Video(PV)という存在を世間に知らしめたという意味でも記念碑的な作品となった。
その後も、映画『Round Midnight』での、オーソドックスな演奏と、ヴォコーダーを駆使しした大衆音楽的な動きをダブルで進行させてきた。
さらに近年は、ドラムン・ベースやヒップホップとの共演を越え、新たな局面に乗り出した『Future 2 Future』という暗示的なアルバムを発表してさらに「未来」への歩みを進めている。
7歳でピアノレッスンをはじめたハンコックは、11歳でシカゴ交響楽団と共演、天才振りをとどろかせたが、高校時代にジャズを演奏し始め、Oscar Peterson、Bill Evansの影響下で演奏に次第にプロへの道を歩み始めた。
グリネル大学では音楽と電気技師を専攻、後年、このことがハンコックの音楽に大いに役立っている。
1960年、Donald Byrdに見出されたハンコックは、バードのグループに誘われるとともに、「Blue Note Label」のアルフレッド・ライオンに紹介されている。その後、2年間のセッションマンとして実績を重ね、1962年5月28日録音の『Takin' Off』で、まさに処女航海に出発した。
Dexter Gprdonを迎えたこの作品の録音時、ハンコックは22歳と1ヶ月半だった。翌年発売されたこの作品で、ハンコックは押しも押されもしない「Blue Note」新主流派の中心アーティストにのし上がった。そして、この年、ハンコックはその後の人生を左右する Miles Davisからグループに招かれる。
在団中はRon Carter~Tony Williamsとともに「時代」を作っていく。個人として65年『Maiden Voyage』、68年『Speak Like A Child』を発表する。
68年、マイルス・バンドを脱退、1970年代に入り、ジャズの趨勢もエレクトリックな流れに突入、「Warne Bros」時代からの流れの延長線上で、遂に時代をゆるがせた初めての問題作『Headhunters』を発表、“Black Funk”を標榜するビート&サウンドと親しみやすい楽曲がジャズファンを越えてアピール、大きな名声を獲得した。
その後も、VSOP、Chick CoreaとのPiano Duo、『Rock It』『Future Shock』『Dis Is Da Drum』『Future 2 Future』など時代の趨勢を決める作品を発表。
一方で、映画『Round Midnight』のOST、『New Standard』などフォービート路線にも関わり続け、2002年にはMiles Davis、John Coltrane 生誕75周年記念トリビュートバンド「Directions In Music」という、示唆的な名前のバンドを結成、Michel Brecker 、Roy Hargrove とともに大人気を博し、未だにメインストリームにあってもジャズの中心人物であることを見せ付けた。
ハンコックは確かに「時代の趨勢」を読むのに長け、時代の一歩先を行く、“風見鶏的な”ミュージシャンではあるが、マイルス門下から出た多くの「チルッドレン・オブ・マイルス」の中の優等生であることは間違いない。
今後も「Future Music」と「Mainstream Jazz」の間を行き来しつつ、新しい音楽を作り出していくだろう。
その影響はジャズに止まらず、Bill Laswellを媒体として大きく広がっており、ファンクとエレクトリックの融合、ジャズとファンク&ソウルの狭間を埋めるミュージシャンとして大きな存在感を増している。
US3の登場以降、サンプリングの素材としても“Cantaloupe Island"などが採り上げられている。
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
top 100 most influential artists The List So Far....
- 1. John Lennon
- 2. Miles Davis
- 3. Elvis Presley
- 4. Bob Dylan
- 5. Bob Marley
- 6. Jimi Hendrix
- 7. Louis Armstrong
- 8. Paul McCartney
- 9. Chuck Berry
- 10. David Bowie
- 11. Eric Clapton
- 12. James Brown
- 13. Frank Sinatra
- 14. Aretha Franklin
- 15. Robert Johnson
- 16. Brian Wilson
- 17. Burt Bacharach
- 18. Marvin Gaye
- 19. Kurt Cobain
- 20. Phil Spector
- 21. Jimmy Page
- 22. Billie Holiday
- 23. Antonio Carlos Jobim
- 24. Otis Redding
- 25. John Coltrane
- 26. Stevie Wonder
- 27. Carole King
- 28. Quincy Jones
- 29. Freddie Mercury
- 30. Madonna
- 31. Jeff Beck
- 32. Frank Zappa
- 33. Joao Gilberto
- 34. Curtis Mayfield
- 35. Ella Fitzgerald
- 36. Charlie Parker
- 37. Janis Joplin
- 38. Neil Young
- 39. Hank Williams
- 40. Michael Jackson
- 41. John Williams
- 42. Bill Evans
- 43. Joni Mitchell
- 44. Elton John
- 45. John Lydon
- 46. Fela Ransome Kuti
- 47. Jim Morrison
- 48. George Harrison
- 49. Thelonious Monk
- 50. Duke Ellington
- 51. Ozzy Osbourne
- 52. George Gershwin
- 53. Little Richard
- 54. Keith Richards
- 55. Marc Bolan
- 56. Brian Eno
- 57. B.B. King
- 58. Lou Reed
- 59. Ryuichi Sakamoto
- 60. Cole Porter
- 61. Pete Seeger
- 62. Serge Gainsbourg
- 63. Prince
- 64. Ray Davies
- 65. Sly Stone
- 66. Woody Guthrie
- 67. Bud Powell
- 68. Sam Cooke
- 69. Herbie Hancock
- 70. Ennio Morricone
- 71. Todd Rundgren
- 72. Elvis Costello
- 73. Sergio Mendes
- 74. Tatsuro Yamashita
- 75. Duran Duran
- 76. Kiss
- 77. Ray Charles
- 78. Richie Blackmore
- 79. Muddy Waters
- 80. Nat King Cole
- 81. Haruomi Hosono
- 82. Syd Barrett
- 83. Chet Baker
- 84. Wes Montgomery
- 85. Iggy Pop
- 86. Buddy Holly
- 87. Henry Mancini
- 88. Jerry Garcia
- 89. Sting
- 90. Paul Weller
- 91. Jaco Pastorius
- 92. Sunny Boy Williamson
- 93. Eddie Van Halen
- 94. Norman Cook
- 95. Brian May
- 96. Beck
- 97. Devo
- 98. Charley Patton
- 99. Count Basie
- 100. Captain Beefheart