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2014年3月20日 (木)
橋本徹(SUBURBIA)さんが、2010年代の都市型音楽のリスニング・スタイルを提唱する「アーバン・メロウ」。その待ち望まれたフリー・ソウル版新作『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』が遂に登場です。フリー・ソウルのフィルターを通して選びぬかれた、2010年代のソウル、ジャズ、フォーキー、アンビエントR&Bといった音楽たちは、まさしく“シュプリーム”という言葉にふさわしい至上の輝きを放っています。今回は、この“ベスト・オブ・2010s”決定版といえるコンピレイションの発売を記念して、現在話題の2000年代以降のジャズにスポットをあてたムック「Jazz The New Chapter」の監修者・柳樂光隆さんをお迎えして、座談会を行いました。また対談の最後には、橋本徹セレクト「Jazz The New Chapter」20枚と柳樂光隆セレクト「2010s Urban-Mellow」20枚という特別付録を設けていますので、そちらもお楽しみください。
山本勇樹(以下、山本):『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』はタイトルのとおり2010年代の音源が収録されていますが、昨年末にもPヴァインから同じように『Free Soul〜2010s Urban-Mellow』が発売されましたね。
橋本徹(以下、橋本):はじめは「フリー・ソウル・クラシックス満載の決定版コンピを出しませんか?」とオファーが来たんですが、それももちろん最高だからやらせてもらったんだけど、ぜひ現在進行形の2010年代の音源でもフリー・ソウル・ファンにおすすめしたい楽曲をあつめたコンピを作りましょうと逆提案して。そうしたらCDショップをはじめいろんなところが乗ってきてくれて、評判良く盛り上がっているうちにユニバーサル・ミュージックや各メーカーからもオファーが来るようになって。
山本:『Free Soul〜2010s Urban-Mellow』には、フリー・ソウルのフィルターを通して現在進行形のアーティストたちが収録されていたから、僕のまわりでも話題になっていましたよ。
橋本:このコンピが売れたから各レコード会社も「じゃあ自分たちの音源で」と思ってくれたみたいで、それは今年がフリー・ソウルの20周年だからできることでもあり、僕もできるだけ丁寧に、そして大胆に選曲したいと思いました。
山本:『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』は橋本さん自身の2010年代のリスニング・スタイルを描いていますよね。
橋本:やっぱり自分にとっては好きな趣味の音楽がメインストリームのヒット曲の中にもたくさんある時代だと感じていて、今はファレルが売れまくっていますが、ロビン・シックやダフト・パンクとかジャスティン・ティンバーレイクのような、白人がブラック・ミュージックに憧れてつくったような音楽が、全米全英レヴェルで大ヒットして、それが逆にブラック・コミュニティーにも受け入れられている。ある種そういう時代の波のような追い風が吹いて、今はリアルタイムの音楽の中で自分の好きなものを、理想のカタチにするチャンスかなと思っています。
山本:橋本さんが2010年代にスポットを当てる同じようなタイミングで、ジャズの現在進行形を描いたディスク・ガイド「Jazz The New Chapter」が発売されましたよね。ということで今回の座談会の特別ゲストとして、その本の監修をした柳樂光隆さんをお迎えしています。
柳樂光隆(以下、柳樂):よろしくお願いします。これはロバート・グラスパーを主人公において、それをとりまくジャズやソウル、ヒップホップ、ロックなど、現在軸で描いたディスク・ガイドなんです。その内容が、『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』とも見事にリンクする部分が多かったから、とても興味深いですね。
橋本:今回、マイ・ベスト・2010s的な選曲でユニバーサルの音源、特にブルーノートやコンコードの音源を入れることができたから、この本を読んだときに、柳樂さんも言ったリンクする部分がたしかに多くあると思いました。そのムックのパースペクティヴともシンクロするように、NYジャズだけでなく、UKのベース・ミュージックをふまえて出てきたダブステップ以降の新しいポップスや、LAビートとかに隣接するジャズやアンビエントR&B、逆に黒人サイドのフォーキーな音楽をバランスよく集めることもできていたので。そして非ブラック・ミュージックとしてのジャズ、例えばグレッチェン・パーラトやテイラー・アイグスティにもフォーカスを当てたくて、そういうセレクトを貫いた結果が「アーバン・メロウ」という言葉でより伝わりやすくなったかなと思っています。
山本:たしかにアーティストの並びを見るだけでも、まさにベスト・オブ・ベストですね。柳樂さんは今回の選曲を見てどんな印象でしたか?
柳樂:率直な感想を言うと、現行の音楽ってこんなにフリー・ソウルぽいんだなと。
橋本:それは前半の選曲でフリー・ソウル的な高揚感というものを意識したからというのもあるかもね。中でもジョン・レジェンドとザ・ルーツがコモンとメラニー・フィオナをフィーチャーしたハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツのカヴァー「Wake Up Everybody」は、僕にとって2010年代の幕開けを告げた重要曲で、オバマの時代以降の空気という感じがしますよ。こういう芯のある曲があることで、メジャーでもマイナーでもジャンル的にもテイスト的にも振り幅を広くできるというか、核を示すことで両脇を広げられた感じかな。だから後半はけっこう内省的になっていくんですけど、前半の色気やポップネスがあることによって、コンピレイションのトータルは自分が思い描いたものに近づくというか。
柳樂:選曲を見ると、ここ数年のシーンで話題になっている顔ぶればかりじゃないですか。一見、2010年代の重要作や、話題作を並べただけのようにも見える。でも聴いてみると思いっきり“橋本徹”の色になっているから面白いなと。だから2010年代のサウンドって、ここまでフリー・ソウルの世界にハマるんだと驚きました。
山本:橋本さんは以前90年代にも現行のシーンをフリー・ソウルで切り取りましたよね。
橋本:「フリー・ソウル・90s」のシリーズでは、ジャミロクワイとかシャーデーとかトライブ・コールド・クエストとかその頃のトレンドを反映させましたが、もしかしたら今回のコンピもそういうのに近いかもしれない。でもこちらの方がよりサウンドのカラーは絞られているかな。
山本:「フリー・ソウル・90s」も「2010s・アーバン・メロウ」も共通しているのは、過去の音楽の遺産を継承しているところですよね。
橋本:そうですね、やっぱり今を伝えながら、過去とのつながりも大切に描けたらと思っているから。「フリー・ソウル・90s」ならマーヴィン・ゲイとかスティーヴィー・ワンダー、ダニー・ハサウェイだったのが、「アーバン・メロウ」になると、それに加えてテリー・キャリアーやジョニ・ミッチェル、もっと言えばプリンスとかシャーデー、ディアンジェロになっているのが象徴的ですね。それはジャズでもいえることで、例えば2010年代のジャズを考えるときに、ケニー・ギャレットをどうとらえるのかとか。だから「Jazz The New Chapter」を読んですごく共感する部分が多かったですよ。現在進行形から近い過去を見渡して輝いているもの、大きく見えるものを拾っていく感覚。僕が今もbounceの編集をしていたら、同じようなことをしていたかも(笑)。
山本:僕もこれを読んで柳樂さんがやりたいことが伝わってきたというか、2010年代以降、ジャズが横に広がりながら更新していくのをみんなが気づいていたり、モヤモヤ考えたり、意識せずに思っていたことがカタチになったというか。
橋本:まず、序文を読んでシビれたね(笑)。原雅明さんへのシンパシーは僕も感じていたし、それにライターさんが書いた本だけど、すごい編集的なセンスもあるなと。マクロ的な視点とミクロ的な視点が両立しているのがいいですね。ライターの人選も柳樂さんにとってのベストなキャスティングだと思うから、一貫したトーンもある。あと、音楽専門誌にしては、グラフィカルにしようという意思を感じたし(笑)。
柳樂:デザインにはかなり気を配りました。もちろん、最初に書き手を決めたんですが、それと同じくらい早い段階で、いいデザイナーさんを選ぶことを考えました。そうでないと、橋本さんに見せられないですから(笑)。
山本:僕は柳樂さんと同い年なんですけど、たぶんお互いにスタートはアシッド・ジャズとかレア・グル―ヴとかで、その後いろいろ通過して「アーバン・メロウ」とか「Jazz The New Chapter」に行きついたと思うと、この10年、15年は全然空白の時代ではないなと。しっかり更新されていて、僕らの時代も捨てたもんじゃないと。
橋本:そう思いますよ。ただのリヴァイヴァルではないし、らせん階段のように上がっていた感じを見落としたくないよね。この本みたいに、その過程で堆積されてしまった部分を見逃さないように検証することも意義があると思うし。今はそのきっかけをロバート・グラスパーが担っている。
柳樂:この本も主人公にロバート・グラスパーがいるからこそ過去が見えてくる感じがあると思います。グラスパーから遡るからこそ見えてくるものは、想像以上に大きかった気がしますね。
山本:ディスク・ガイドにはマイルスもコルトレーンの作品も掲載されていないけど、逆に読者は自由に想像を働かせて過去の遺産を探すことができますよね。そこから自分なりの接点を見つけることができれば、音楽を聴いていてこんなに楽しいことはないですよ。
柳樂:それにジャズだけではない、いろんなジャンルの横軸も見つけてほしいですね。「Jazz The New Chapter」は、帯にも書いているように世界初の“ジャズ本”なんですけど、ある面では“ジャズ本”ではないともいえると思うんです。
橋本:専門家になるほどいつのまにか枠を決めたがるから、越境的な部分とか見えるものが見えなくなってしまうこともあるしね。原理主義に陥らなかったところは、松山晋也さんの「プログレのパースペクティヴ」のジャズ版のようにも感じたよ。だから横断的なリスニングという意味でも、このコンピとディスク・ガイドで共鳴できたのは嬉しかったな。
柳樂:橋本さんは、かなり早い段階から、ロバート・グラスパーを紹介されていたイメージがあるんですが、彼を意識したのはいつぐらいですか?
橋本:熱心に聴きはじめたのは『In My Element』で、発売されたときはNujabesと一緒に聴いたりライヴも観に行ったけど、大物感はすでに感じてたとはいえ、彼がここまでこの方向に進むとは『Double Booked』までは想像しなかったね。
柳樂:あの頃はまだ「ヒップホップを通過」という文句ばかりで、色物というか、きちんとジャズとして聴かれていなかったですよね。きっとJ・ディラという存在もあったからかな。『In My Element』なんて、DJでも使いにくいわけだし、うまく扱えなかった気もします。
橋本:例えば僕なんか2007年に『Jazz Supreme〜Maiden Blue Voyage』にブルーノートの楽曲にまぜてグラスパーの「J Dillalude」を入れたりしたけど、そういうことで自分の表現したいことが見えてきたり、どう聴いていたのかがわかったりするんだよね。
山本:そういえば『Jazz Supreme』シリーズにはエリオット・スミスの「Waltz #1」と「Waltz #2」を入れていましたよね。こういうSSWとジャズの関係性は、「Jazz The New Chapter」の中にもありますよね。ジャズ・ミュージシャンがレディオヘッドとかを取り上げるオルタナティヴなセンスですかね。
柳樂:なるほど、ブラッド・メルドーがエリオット・スミスに捧げる曲「Sky Turning Grey」をやったのが、2010年ですからね。橋本さんはそのときから何かを嗅ぎとっていたんですかね。
橋本:別に予言するとかはそんなに意識していないけど、ここ数年、ジャズのミュージシャンがニック・ドレイクの曲をカヴァーしてきたように、今後はエリオット・スミスがそういう存在になるんじゃないかなというのは思っていたね。今回のコンピに入れたテイラー・アイグスティ&ベッカ・スティーヴンスのエリオット・スミス「Between The Bars」のカヴァーがその象徴というか。
柳樂:この本を作るときに、いろいろ掲載盤を選んでいくんですけど、ここに載るような作品をまとめて紹介している媒体とか普通はないですよね。でも、同時に同じようなところを拾っていたのが、橋本さんだったり山本さんのQuiet Cornerだったんですよ(笑)。でも今日、橋本さんに一番聞きたかったのは、いつぐらいからこういう風に、今のグラスパーに繋がるネオ・ソウル的なものと、エリオット・スミスみたいなフォーキーなものを同じ感覚で聴いていたのかと。
橋本:昔から黒人音楽と白人音楽は同時に聴いていたし、その隣接するところが一番好きだからかな。自分の好きな70年代の音楽シーンを見ても、ニュー・ソウルとSSWの関係のように、そこがとても近づいていますしね。それが90年代前半や現在にもいえるわけで、だからグラスパーがニルヴァーナやデヴィッド・ボウイをカヴァーすることも納得できる。こういう感覚は2000年代の後半からは特に意識するようになりましたよ。ニーナ・シモンがボブ・ディランとか白人の曲を実は多くカヴァーしているのが良くて、『Free Soul. the classic of Nina Simone』に大きくフィーチャーしたり。あとは自分の中で太い幹になっているのはディアンジェロがクエストラヴやピノ・パラディーノたちと組んだサウンドで、つまりJ・ディラの時代のバンド・サウンドといえばいいのかな。そういうアコースティック指向みたいなのがずっとある中で、自分の内省的なモードがフォーキーでスピリチュアルな音楽になっていくのが2000年代後半くらい。それをカタチにしたのが『ブルー・モノローグ』というコンピレイションでした。
山本:今回のコンピの後半もある意味『ブルー・モノローグ』の世界観にも近いですよね。それもジャズのフィルターを通した『ブルー・モノローグ』という。
柳樂:つまり、じゃあ、なんとなく選曲していったらそうなったと。でもマイケル・キワヌーカみたいなソウルとフォークが交わるものとかが収録されることで自然と意味をなしているのが面白いですよね。
橋本:やっぱりキワヌーカを聴けばビル・ウィザースやテリー・キャリアーを思い浮かべるし、選曲からそういう自然な部分がでればいいなと。
山本:たとえキワヌーカを知らなくても、フリー・ソウルを聴いてきたリスナーなら聴けば絶対に反応してしまうでしょうね。
柳樂:それにさっき、ビル・ウィザースやテリー・キャリアーを出していたように、収録された全てのアーティストから、何かしら過去のアーティストの姿が浮かんできますよね。
橋本:そう、オープニングのPJ・モートンはスティーヴィー・ワンダーだし、ライやクアドロンやジェシー・ウェアはシャーデーだし、グラスパーとノラ・ジョーンズの「Let It Ride」なら4ヒーローだし、ロビン・シックの「Ooo La La」ならジャミロクワイとかブラン・ニュー・ヘヴィーズ、ジョナサン・ジェレマイアならポール・ウェラーやニック・ドレイクといった感じかな。カヴァー曲は言わずもがなだけど、ホセ・ジェイムスはディアンジェロ『Voodoo』、デリック・ホッジ「Dances With Ancestors」はウェイン・ショーター「Nefertiti」で(笑)。
山本:しかし本当に豪華な並びですよね。そんな中にジェブ・ロイ・ニコルズがなんともいえない渋い役割ですね。
柳樂:たしかジェブ・ロイはノスタルジア77のベン・ラムディンとも組んでアルバムを出してましたよね。
橋本:まさにそのアルバムからのセレクトです。最初の選曲で並びをみたら4番バッターばっかりだったから、バランスをとるために少し渋いのも入れたかったんだよね(笑)。これがさっきも話した振り幅で、こういうフォーキーでオーガニックなSSWでありながらダビーに揺らぐメロウで内省的な存在があるから、ゴスペルやブルースで語れないジャズという側面も浮き彫りになったし、この本ともリンクした。
柳樂:特に後半の3曲のヴォーカルで参加したメンツの並び、ベッカ・スティーヴンス、グレッチェン・パーラト、アラン・ハンプトンがまさしくそうですね。「Jazz The New Chapter」でも大きく取り上げたし、大好きな人選ですが、あとやっぱりテイラー・アイグスティの『Daylight At Midnight』は僕にとって大きな存在ですね。
橋本:同感、このタイトルは『ブルー・モノローグ』のサブ・タイトルにも引用したし、この本にも書かれていたけど、まさに“ホワイト・レディオ”ですね。それで“ブラック・レディオ”と“ホワイト・レディオ”を結びつけるのがグレッチェンの『The Lost And Found』。グラスパーとアイグスティの2人も重要な役割を果たしている大好きなアルバムで。
柳樂:どれも2010年代のNYを象徴している重要な作品だと思いますよ。
橋本:2010年代のNYジャズがこの「アーバン・メロウ」のメインディッシュのひとつだから、重要な核になるのは『Black Radio』と『Daylight At Midnight』と『The Lost And Found』であることは間違いないですね。
山本:僕はそこにプラスして、レベッカ・マーティン『The Growing Season』、ベッカ・スティーヴンス『Weightless』、アラン・ハンプトン『Moving Sidewalk』を加えたいですね。
柳樂:山本さんはその辺りのフォーキーな感じがストライクですよね。今回の本でも「白人音楽のスピリチュアリティーと新たなスタンダード」の項で、レヴューを書いてもらったし。
橋本:本の中で柳樂さんが書いたワンス・ブルーからはじまる文章もよかったな。この辺りをきちんと書いている人はあまりいないような気がするから。
山本:この辺りって今までだと、あくまでもジャズ風味なSSWとして、SSWからの目線でしか描かれていなかったと思うんですよ。でもこの本ではジャズ・ミュージシャンとのシンクロの重要性がしっかり書かれているから嬉しかったです。
柳樂:そう、ブライアン・ブレイドの役割とかですね。
橋本:70年代の音楽にしても、たとえばデヴィッド・T・ウォーカーとかプレイヤーを見て作品を聴いたり、ジョニ・ミッチェルの作品にジャコ・パストリアスが参加しているのか気になったりするけど、この本でもレベッカ・マーティンのバックがブライアン・ブレイドであることの重要性とか、そこから『Mama Rosa』〜ブラッド・メルドー〜ニック・ドレイクとつながる感じとか、そういう聴き方も提示されているから、改めて気づかされることも多いはずだよね。
柳樂:この本を読んだ僕の友人が「これってサバービアじゃん」って言ったんですよ(笑)。だからこういう音楽たちをまとめた言葉を考えたほうがいいのかなと思いましたよ。
橋本:フリー・ソウル以外で、何か考えてよ(笑)。それよりもコンピを作った方がいいと思いますよ。たぶんすごいCDができるし。でもライターさんだからきっと書くことが楽しいのかな。僕や山本さんはペンが重くて、音楽だけ聴いてもらえれば充分だから、できれば書きたくないと思っているんですよ(笑)。
柳樂:(笑)。たしかに聴かせた方が早いし伝わりやすいですよね。
山本:柳樂さんはペンが武器ですからね(笑)。
橋本:あとこの本で思ったのは、大枠で紹介しているのが、ことごとく僕の趣味と一致するんだよね。そうそう、このビルド・アン・アークの『Peace With Every Step』も大きく紹介されているけど、僕にとってもエポック・メイキングだったな。いろんな意味で、選曲的にも人脈的にも20世紀と21世紀を結んでくれた作品かな。これは2004年で、東京ではそれ以前はカフェ・ミュージックのようなものが大流行していたからね。
柳樂:たしかにこの作品以降は雰囲気というか空気感が変わりましたよね。
山本:リスナーがスピリチュアル・ジャズのアップデイトを意識しはじめた頃ですよね。それはもちろんビルド・アン・アークがファラオ・サンダースとかのブラック・ジャズをうまく継承したからでしょうが。
柳樂:ビルド・アン・アークが出てきたときも、どのメディアもよく分からないままで紹介していましたよね。あそこに込められていたコンテクストはかなり深かったはずなのに、スピリチュアル・ジャズの焼き直しみたいなイメージでのみ語られていました。そんな中でも原雅明さんはきちんと紹介していたのが、僕にとっては重要だったんです。
橋本:原さんが書いた本『音楽から解き放たれるために』も素晴らしい内容だったな。
山本:ビルド・アン・アークは『Love』でもヴァン・モリソンをカヴァーしていたし、カルロス・ニーニョに至ってはターン・オン・ザ・サンライトというフォーク・ユニットを組んでいるから、やっぱり黒人音楽と白人音楽が隣り合わせの、世界同時進行のジャズの更新がされていましたよね。
柳樂:キャッチ・コピーが「ジョン・フェイヒィとブライアン・イーノが海と星と愛についての音楽を作ったとしたら」ですからね。
山本:では、その他まだ触れていないこのコンピの収録アーティストについて話していきましょうか。柳樂さんは何か気になるアーティストはいましたか?
柳樂:このコンピレイションに、ジェイムス・ブレイクがここまでハマるとは思わなかったですね。ジョニ・ミッチェルのカヴァーということもあるけど、意外でしたね。
橋本:ジェイムス・ブレイクはずっと好きで、以前「CMYK」をDJでかけていたらYOU THE ROCKがファスト・ラップで乱入してきたことがあったな(笑)。でも3.11以降は本当にジェイムス・ブレイクのファーストに救われたよね。あと、プリンスとジョニ・ミッチェルの存在がジェイムス・ブレイクやジャズ、さらにフランク・オーシャンを始めとするアンビエントR&Bにまで結びつく感覚が2010年代ぽいですね。
柳樂:フランク・オーシャンの「Sweet Life」には、ディアンジェロの『Voodoo』でのプレイでも知られるギタリスト/ベーシストのチャーリー・ハンターも参加していますよね。
橋本:どちらも最高だよね、彼のプレイ。マーヴィン・ゲイを彷彿させる「Sweet Life」は『Free Soul〜2010s Urban-Mellow』に入れたから、フランク・オーシャンは今回2度目で、真打ち登場「Thinkin Bout You」。
柳樂:あと感じたのは、PJ・モートンとかグレゴリー・ポーターとか、橋本さんはゴスペル的な音楽が好きですよね。ヴォイセズ・オブ・イースト・ハーレム然り。
橋本:嬉しい名前が出てきたね(笑)。そう、好きですね。ジェイムス・ブレイクもセカンドをつくるときにブライアン・イーノと一緒にゴスペルを聴いていたというからね。
柳樂:橋本さんは内省的な作品の文章とかでゴスペル的な言葉を使ったりするじゃないですか。
橋本:“祈り”とかすぐに使うからね(笑)。
柳樂:僕は今回のディスク・ガイドの中でもニック・ドレイクなどから影響を受けた多くのフォーキーなジャズを、“白いゴスペル”とか“白い教会音楽”とか書いていて、橋本さんが書いていることにも近いのかなと。
橋本:“白いゴスペル”、いいね(笑)。“白いスピリチュアル”“白いメディテイション”ということだよね。本にも「黒人音楽にとってゴスペルやブルースがルーツ・ミュージックであるように、メルドーにとってニック・ドレイクが最良のブルースだった」と書かれていて共感したな。
山本:今でいうとルーファス・ウェインライトやエリオット・スミスがそういう存在ですよね。
柳樂:橋本さんはその白と黒のゴスペルを両方表現しているところがすごいと思っていて、僕も本の中でやりたかったのはこういうことなんです。
橋本:きっとミュージシャン自身がそうだからね。プリンスもジョニ・ミッチェルも、テリー・キャリアーもニック・ドレイクも同列だからさ。だから『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』も「Jazz The New Chapter」もこの時代が生んだCDであり本であるといいたいね。
山本:そういう意味ではテリー・キャリアーの音楽を今聴くことってとても意義がありますよね。『Free Soul. the classic of Terry Callier』も発売されましたし。
柳樂:そう、ジャズとフォークの重要性を考えるなら、テリー・キャリアーは今こそ聴きたいですよね。
橋本:そうですね、『Free Soul. the classic of Terry Callier』に収録した共演曲のラインナップが物語っていますよね。ベス・オートンやポール・ウェラー、それにNujabes、どれも黒人とのコラボではない。
山本:それってチャールズ・ステップ二ーの影響も大きいですよね。ミニー・リパートンの『Come To My Garden』とかロータリー・コネクションもフォーキーな内容ですし。
柳樂:ステップ二ーはラムゼイ・ルイスとかカデットのジャズ・フィールドも手掛けているし。
橋本:そのサイケデリックとフォーキーとジャズが入り混じる感覚ってビルド・アン・アーク周辺にもすごい通じると思うんだよね。その延長線上にジョナサン・ジェレマイアとかもいるような。
山本:グラスパーも登場してきたときはアーマッド・ジャマルが引用されていましたよね。なんだかいろいろ繋がって面白いなあ。
柳樂:ヒップホップを通過したジャズ・ピアノで、いわゆるメロウ・ビーツですよね。それにプロデュースしているわけではないけどプロダクション感を感じましたよね。編集能力というか。
橋本:あと今回の選曲では、グレゴリー・ポーターとホセ・ジェイムスの御両人を同時に入れられたことも大きかったかなと。グレゴリーは『Urban-Mellow FM 77.4』にはハートウォームな「Be Good (Lion’s Song)」を入れたけど、今回マックス・ローチ&アビー・リンカーンのカヴァー「Lonesome Lover」を入れられたことで、何かひとつ完結したようで嬉しくて。
柳樂:この曲はアルバムの中でも大事な曲ですからね。グレゴリー・ポーターが持っているブラック・ジャズ的な部分がアビー・リンカーンへのリスペクトにも表れていると思うんです。
橋本:「Be Good (Lion’s Song)」だけだと彼の良さの優しさや包容力といったダニー・ハサウェイ的な側面しか伝わらないから、「Lonesome Lover」を選ぶことによって彼のギル・スコット・へロンなんかにも通じるシャープでビターな部分を紹介したかったんですよ。躍動感あふれるワルツ・ジャズだしね。
山本:あとはジ・インターネットも触れるべきアーティストですよね。
橋本:そうですね、本当にとても重要。オッド・フューチャー以降のライやクアドロンとも隣接する音楽は自分にとって2010年代を象徴しているかな。マック・ミラーとも絡んでいるのも納得いくしね。この「Dontcha」はその中でも極めつけで、ブギー感のある「アーバン・メロウ」というかアンビエントR&Bの最新型だね。ドレイク以降のビートが揺らぐ感じはUKもLAも共通してあるし、今再び充実しているプリンスとの親近性も感じるよ。
柳樂:そこにデリック・ホッジから自然とつながるのが面白いですよね。
橋本:ここだけの話、デリック・ホッジの『Live Today』は僕にとってある意味『Black Radio』より大きい存在かも(笑)。
柳樂:たしかに最近のジャズの作品はアンビエントR&Bの雰囲気をもっていますよね。エリマージもそうだったですし。
橋本:そうそう、それでクリス・ターナーとかが歌っているからね。それはその時代の音楽に必要とされているヴォーカリストがいるということなんだよね。70年代にディー・ディー・ブリッジウォーターがいたように、今はグレッチェンやクアドロンのココ・Oがいる。そういえばクリス・ターナーは最近聴きまくっているクリス・バワーズのアルバムにも参加しているな。
山本:とにかくこのコンピに収録されたアーティストはみんな今後の活動が注目ですし、新作が出れば間違いなく話題になるでしょうね。フリー・ソウル・シリーズも20周年を迎えて新作がいろいろ用意されているようですので、楽しみです。
橋本:このディスク・ガイドに関しても本当はまだまだたくさん話したいことがあって、クリス・デイヴとかのドラムにスポットを当てていることや、ミシェル・ンデゲオチェロを改めて評価していることとか。
山本:いや〜、話は尽きませんね。またどこかの機会で座談会を開きましょう!
柳樂:いいですね、ぜひお願いします。
V.A. 『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』
収録曲
- 01. Always Be / PJ Morton
- 02. Happiness / Jonathan Jeremiah
- 03. Wake Up Everybody / John Legend & The Roots feat. Common & Melanie Fiona
- 04. Ooo La La / Robin Thicke
- 05. The Fall / Rhye
- 06. Let It Ride / Robert Glasper Experiment feat. Norah Jones
- 07. Dances With Ancestors / Derrick Hodge
- 08. Dontcha / The Internet
- 09. Lonesome Lover / Gregory Porter
- 10. A Case Of You / James Blake
- 11. Thinkin Bout You / Frank Ocean
- 12. Devotion / Jessie Ware
- 13. Make It Right / Jose James
- 14. Disappointment / Jeb Loy Nichols
- 15. Baby Be Mine / Quadron
- 16. Between The Bars / Taylor Eigsti feat. Becca Stevens
- 17. When An Angel Sheds A Feather / Gerald Clayton feat. Gretchen Parlato & Sachal Vasandani
- 18. Serenity / Kendrick Scott Oracle feat. Alan Hampton
- 19. Watch You Sleeping / Booker T & Friends feat. Kori Withers
- 20. I’ll Get Along(Ethan Johns Session) / Michael Kiwanuka
特別付録! 橋本徹セレクト「Jazz The New Chapter」
柳樂光隆セレクト「2010s Urban-Mellow」
柳樂光隆セレクト「2010s Urban-Mellow」
〜橋本徹(SUBURBIA)セレクション「Jazz The New Chapter」20枚〜
“21世紀のアーバン・メロウ”という観点を踏まえ、ムック「Jazz The New Chapter」から愛聴盤20枚を選んだ。もちろんコンピ『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』にフィーチャーした顔ぶれが中心になっているが、ジャズ・ミュージシャンのSSW化という側面にも目配せしたセレクトになったと思う。ジャケット&タイトルは掲載されていたが、ディスク・ガイドはなかったマッドリブ『Shades Of Blue』やカール・クレイグ『The Detroit Experiment』も、僕にとっては重要(90年代のカサンドラ・ウィルソン/エリオット・スミス/インナーゾーン・オーケストラも同様だ)。同じ午年おひつじ座ということでも親近感を抱いているロバート・グラスパー(「I Stand Alone」というマニフェストも好き)は、最初にしびれた『In My Element』と悩んだ末。出たばかりのクリス・バワーズは2014年のNo.1アルバムになるかも。エスペランサ・スポルディング『Radio Music Society』やベッカ・スティーヴンス『Weightless』は次点ということにしておこう。ブランドン・ロス/ロイ・ハーグローヴ/リオーネル・ルエケ/クリス・ターナー/エリマージ/ブッゲ・ヴェッセルトフト&ヘンリク・シュワルツ/アントニオ・ロウレイロなども候補に挙げていた。曲単位では、トラヴィス・サリヴァンズ・ビョーケストラの「Hyperballad」(ビョーク)やダリル・リーヴス「Think Twice」(ドナルド・バード/マイゼル・ブラザーズ)、ミシャ・フィッツジェラルド・ミシェル&ミシェル・ンデゲオチェロ「Pink Moon」(ニック・ドレイク)といったカヴァーも推したい。
01) | 03) | 04) | 05) | |
06) | 07) | 08) | 09) | 10) |
11) | 12) | 13) | 14) | 15) |
16) | 17) | 18) | 19) | 20) |
01) Robert Glasper Experiment / Black Radio
02) Common / Like Water For Chocolate
03) Derrick Hodge / Live Today
04) Meshell Ndegeocello / Comfort Woman
05) Q-Tip / The Renaissance
06) Gretchen Parlato / The Lost And Found
07) Jose James / No Beginning No End
08) Gregory Porter / Liquid Spirit
09) Kendrick Scott Oracle / Conviction
10) Brian Blade / Mama Rosa
11) Maria Schneider Orchestra / Concert In The Garden
12) Rebecca Martin / The Growing Season
13) Taylor Eigsti / Daylight At Midnight
14) Build An Ark / Peace With Every Step
15) Austin Peralta / Endless Planets
16) Dexter Story / Seasons
17) Terrace Martin / 3ChordFold
18) Kris Bowers / Heroes + Misfits
19) New Zion Trio / Fight Against Babylon
20) Avishai Cohen / Seven Seas
(ムック掲載順)
〜柳樂光隆(Jazz The New Chapter)セレクション「2010s Urban-Mellow」20枚〜
橋本さんの『Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme』へ、「Jazz The New Chapter」からのアンサーとしての20枚。2014年のビッグ・リリースとも言えるクリス・バワーズから始まり、ジャネル・モネイ&エスペランサ・スポルディング、ジェシ・ボイキンス三世&クリス・ターナーは21世紀のジャズとフリー・ソウルとを繋ぐ的なコラボレイション。黒田卓也はロイ・エアーズ(ディアンジェロ)、ジョン・レジェンドはボビー・コールドウェル(J・ディラ)の今日的な意味を改めて伝えてくれる。クリス・ターナーのシャーデー「Kiss Of Life」は言うまでもなくライ〜クアドロンへのアンサーとして。エリック・レニーニやグレゴリー・プリヴァを、ヨーロピアン・ジャジー・フリー・ソウルとして聴いてみるのもいいだろう。スナーキー・パピーとレイラ・ハサウェイ、ブライアン・ジャクソンとグレゴリー・ポーターがまとうゴスペルのスピリットは、ミシェル・ンデゲオチェロ〜アラン・ハンプトン〜ベッカ・スティーヴンスをブリッジに、ブラジリアンとアルメニアンを経て、ジョン・ホーレンベック、デイヴ・ダグラスが奏でる白い祈りへと。その祈りは、ビョークのカヴァーで大空へと舞い上がる。最後に「Jazz The New Chapter In Japan」としてのKan Sanoの素晴らしさについては言及しておきたい。01) | 02) | 03) | 04) | 05) |
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16) | 17) | 18) | 19) | 20) |
01) Kris Bowers / Heroes + Misfits
02) Janelle Monáe / The Electric Lady
03) 黒田卓也 / Rising Sun
04) John Legend / Love In The Future
05) Eric Legnini & The Afro Jazz Beat / Sing Twice!
06) M1, Brian Jackson & The New Midnight Band / Evolutionary Minded - Furthering The Legacy Of Gil Scott-Heron
07) Snarky Puppy / Family Dinner - Volume 1
08) Chris Turner / LOVElife Is A Challenge
09) Grégory Privat / Tales Of Cyparis
10) Kan Sano / 2.0.1.1.
11) Jesse Boykins III & MeLo-X / Zulu Guru
12) Me'Shell Ndegéocello / Pour Une Âme Souveraine
13) Alan Hampton / The Moving Sidewalk
14) Becca Stevens / Weightless
15) Julian Lage & Fred Hersch / Free Flying
16) Mike Moreno / Another Way
17) Tigran Hamasyan / Shadow Theater
18) John Hollenbeck / Songs I Like A Lot
19) Dave Douglas / Be Still
20) Travis Sullivan's Bjorkestra / I Go Humble
(SUBURBIA)
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ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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Free Soul〜2010s Urban-Mellow Supreme
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フリー・ソウル・シリーズ
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Free Soul.The Classic Of Terry Callier
Terry Callier
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まとめ買い価格(税込) : ¥1,870発売日:2014年03月12日
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Free Soul Grand Gallery 〜Chill-Out Mellow Lovers
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Free Soul.The Classic Of Nina Simone
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Free Soul.The Classic Of Jose Feliciano
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FREE SOUL LOVERS 〜15th Anniversary Deluxe Edition
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フリー・ソウル・イン・ザ・スタジオ〜チルアウト・メロウ・アンサンブル
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