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Top 100 Albums - No.71

Sunday, March 14th 2004

ライヴ・アルバムや未発表音源集など、挙げ始めたらキリがないが、27歳の若さでこの世を去ったジミ・ヘンドリックスがこの世に残した音源/映像等は相当な量になる。しかしながらオリジナル・アルバムは意外にも、3枚しかリリースしていない。その3枚いずれもがロック史上に残る超名盤であるのだが、今回のカウントダウン企画「TOP 100 ALBUMS」の71位には衝撃のデビュー・アルバム『アー・ユー・エクスペリエンスト?』から僅か半年でリリースされた『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』がランクされた。

ジミの最高傑作とされることの多い『アー・ユー・エクスペリエンスト?』、ジミの思い描いた音世界を最も的確に表現したとされる『エレクトリック・レディランド』の間に挟まれ多少影の薄い感のある本作だが、実験的な試みや豊富なアイディアがふんだんに盛り込まれており、いまだに発見の多い作品である。重要度という点では決してその2作に引けをとってはいない。

『アクシス:ボールド・アズ・ラヴ』がレコーディングされたのは、 ザ・フーと演奏順について争い、コインで決着を付け、ザ・フーを凌駕する凄まじいパフォーマンスを披露した…という有名なエピソードが残っているモンタレー・ポップ・フェスティヴァルに出演した直後67年の9月〜10月であり、所謂サイケデリック・ムーヴメントの真っ只中に生み落とされた(因みにビートルズ『SGTペパーズ』ストーンズ『ゼア・サタニック・マジェスティーズ・リクエスト』もこの年のリリース)アルバムである。

当然のようにジミも少なからずサイケからの影響を受け、自らの音楽に反映させている。ミッチ・ミッチェルが猫をかぶったアナウンサーを演じ、ジミが扮する宇宙生命体の専門家、ポール・カルソーにインタビューする冒頭のお遊び風ナンバー“EXP”やぐるぐると音が回転するかのような実験的ナンバー“イフ・シックス・ワズ・ナイン”などはまさしくそれ。デヴィッド・キシングとロジャー・ロウがデザインした奇妙奇天烈なジャケット・デザインもモロに…!

このアルバムにおけるハイライトは満場一致で“リトル・ウィング”だろう。エリック・クラプトンギル・エヴァンススティングなど多くのミュージシャンがこぞってカヴァーするこの曲は、2分27秒という短い時間の中にジミが持ちうる叙情性をすべて凝縮して詰め込んでいる。もちろんその他のナンバーも実験的な試みが見受けられ、多くのエッセンスが注ぎ込まれている。“シーズ・ソー・ファイン”はノエル・レディングのペンによる楽曲であり、バンドへの貢献を果たしたが、ジミとの不協和音が高まり69年6月にエクスペリエンスを脱退している。

後にライヴで披露されることが少ないナンバーが多いため、地味な印象すら与えかねない本作であるが、前述したようにいまだに発見が多く、密度の濃い作品だ。未聴のかたはぜひご一聴を。因みに本作は全米3位、全英5位を記録している。

* Point ratios listed below are the case
for Bronze / Gold / Platinum Stage.  

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Axis: Bold As Love

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Axis: Bold As Love

Jimi Hendrix

User Review :4.5 points (22 reviews) ★★★★★

Price (tax incl.): ¥2,189
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Release Date:25/April/1997

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