８年の時を越えて遂にリリースされたQ-TIPの幻のセアカンド・ソロ・アルバム。その先鋭的な内容から、レコード会社が発売を見送ったと言われていたが、未だその衝撃はフレッシュ。ロック的アプローチを取り入れ、プリンス荷も通じるポップ感覚が随所に散りばめられているんですが、僕、個人的には、これぞ未来のジャズ。ケニー・ギャレットやカート・ローゼンウィンケルとの絡みは絶品。傑作アルバムです！

GILLES PETERSONの何が凄いかって。世界中から集まってくる夥しい量の音源の中から"正しい"楽曲を聴き分けるその判断力だと思うんですよ。しかも、無名のアーティストをコンパイルしてこうして、彼のテイストで一枚の作品に仕上げてしまうんだから全く大したもんです。もし、このCD、彼の名前が冠してなかったら、絶対驚かされますよね？仕入れられない可能性もありますが・・・。深い一枚です。

名門BLUE NOTEが一押しするピアニスト、ROBERT GLASPERが新作を発表。１枚のアルバムなのに、２枚組的な内容が話題に。ピアノ・トリオな前半。そして、フェンダー・ローズをフィーチャーした７０年代のLAシリーズへのオマージュとも受け取れる後半。この２イン１なコンセプトは、一体何を意味しているのだろうか？いずれにせよ、クラブ／コレクター内で分裂するBNのイメージを統一した問題作。

事情通から、ヒップ・ホップ・ファン、そして、ビギナーまでが楽しめる２枚組CDが登場。ソウル／ファンクの名門レーベル、STAX音源とそれらをサンプリングしたヒップ・ホップを並列したその企画に拍手を送りたい。旧譜だけのDISC-1を聴いても気持ちいいし、オリジナルとその後継的存在を比較するのも勿論面白いし・・・。CDが売れないのは、こういう気の効いたアイデアが足りないからなんじゃないの？

これまた、恐ろしいアルバムがリリースされた。SA-RA CREATIVE PARTNERSのSHAFIQ EN'のソロ・アルバムが凄い事になっている。SA=RA譲りのブリープなベース・ラインと女性陣のコケティシュなボーカルのコンビネーションに加えて、民族音楽から果てはソフト・ロックの要素を取り入れたサイケデリックな世界観は、本隊に勝るとも劣らない。最高！０９年はエレクトリック・ファンクの当たり年でしたね。

ブロークン・ビーツってすかり影を潜めてしまいましたが、大阪や姫路じゃ健在なんですよ！エリアを限定する音楽になっているのかもしれませんね。「今頃、BUGZの作品集？」と思う事なかれ！ファンには嬉しい、REBEN BLADES&WILLIE COLONのCD初収録。SOUL II SOULのREMIX(歌、入ってないけど）がお披露目と進化するBUGZの新たな一面も垣間みれます。「FLAPPY DAYZ」のEDITも涙・・・。

僕は、クラブ・ジャズの人だから、ヒップ・ホップの全てをチェックをする事はないんだけれど、この人が作り出すストイックで、音楽的なトラックにはいつも自然に耳が向かった。このアンソロジーの第二弾には、僕が苦手なジャジーじゃないラップが入っていたりするけど、それでも彼のネタ使いに酔いしれる為にはそんな障害はちっとも気にならない。本当に素晴らしいプロダクションは、永遠に不滅。合掌。

こんな音源が存在したんですね。世界中のDJ/コレクターから愛され続けて来た永遠のレア・グルーヴ・アンセム"GHETTO:MISFORTUNE'SWEALTH"で知られる24-CARAT-BLACKの未発表セカンド・アルバム（実際には、セカンド・アルバムの為に録音された２０曲の中から６曲を厳選）が、遂にお蔵出し。ディープ、ソウルフル、ブラックなんて形容詞が凡庸過ぎて使えない本物の黒さが宿ってます。

すっかりこの手のハウスを聴く事がクラブでは減ってしまいましたが、やっぱりいいんですよね。DISC-1は、流石、LOUIE VEGA仕事と言った感じです。クロスオーバーなハウス・ミュージック？一方、DISC 2なんかはかなり、ダークでフロア向けに出来ていますね。ちなみに、KYOTO JAZZ MASSIVE好きな人は、SHAKE THE DOGの「RUN」とELEMENTS OF LIFEの「INTO　MY LIFE」の２曲の為にこの３枚組を買う価値がある筈です。そう、僕達が去年から何度もかけてきたあの名曲が遂に収録！

FUSION/DISCOの名盤が、ボーナス・トラック４曲を加えてリ・イシュー。エレンガントなのにファンキーで、踊れるのに鑑賞的・・・。いつも、思うんですけど、アメリカのDISCOっていうよりも、日本のDISCOって感じがするんですよね。「THERE'SA HAPPY FEELING」なんかは（笑）。「探偵物語」で、松田優作が踊ってそうな・・・。「BARBARA ANN」は、勿論素晴らしいけれど、これを機会にローズだけの「LOVING」もチェックしてみて下さい。天上の調べとはまさにこの事。スピリチュアルでもあります。JAZZY SPORTの雅也君のプレイにて発見させてもらいました。