第23位

2005年7月29日 (金)

R&Rの祖、リトル・リチャード

Little Richard

BeatlesRolling StonesElton John、Rod Stewartなどイギリス出身のミュージシャンで特にアメリカへの憧れが強く、現在の音楽シーンに絶大な影響をもたらしているこれらのバンドに影響を与えたミュージシャンこそがLittle Richardだ。とくに影響が強く現れているのがElton Johnのピアノに上る派手なステージ・アクション。またPaul McCartneyは作曲スタイル、ヴォーカル・スタイルとほぼ全ての面での影響が大きくLittle Richard出会っていなかったら今のPaul McCartneyはなかったのではないかと思われる。

生い立ち

Little Richard(本名:Richard Penniman)は1935年、アメリカ、ジョージア州メイコンで誕生する。祖父がキリスト教の牧師をしていたため幼少の頃から地元の教会でゴスペルに親しんでいた彼は必然てきに教会のゴスペル・コーラス隊に参加し歌いはじめていた。

しかし、彼は心に抱えていた秘密=同性愛者ということを両親に話したことで運命が変わりはじめてくる。厳格なクリスチャンの両親はこの事実を受け止めることが出来ず対立、そして彼は家にいることが出来なくなり大道芸的なパフォーマンスを行う集団に入り歌うことを決意することとなった。しばらくここでのパフォーマンスを続けながらお金を稼ぎ、ほとぼりの冷めたころを見計らって街に戻り地元のクラブでピアノを弾き、歌うようになったというがこのときまだ15歳だった。

1951年、ラジオ番組のタレント・オーディションへの応募をきっかけに運が彼の方へと向いてきた。このオーディションで見事に優勝したLittle Richardは地元DJの紹介でRCAでのレコーディングを行い、ここでの才能が認められレコード・リリースの契約までこぎつけた。そのレコーディングしたレコードは1952年デビュー・シングル"Taxi Blues"というタイトルでリリース。
しかしローカル的なヒットは見せたものの、続いてリリースした2枚のシングルともども商業的なヒットとはいかず、昼間は皿洗いという地味な仕事を、夜は怪しげなバーで働きながらとまたチャンスを窺う日々を送ることとなった。また、バンドを結成して作品をリリースするものの「成功」の文字からは程遠いものだったという。

ロック・シーンを変えた"Tuttifrutti"

失意のどん底にいるLittle Richardにチャンスが訪れた。スペシャリティ・レコードのLloyd Priceの紹介により同レーベルの社長に送ったデモ・テープが興味をひき再びレコーディングを行う契約を結んだ。
1955年、すぐにニューオリンズにてレコーディングが行われたがなかなか上手くいかない作業に苛立ったLittle Richardは意味不明なフレーズを口にした。このときのフレーズを曲にしたのが、ロック史上重要な名曲"Tuttifrutti"だった。 この曲は同年10月にリリースされると同時に大ヒットしビルボード誌のR&Bチャートでは2位を、ポップ・チャートでも17位にまで上がるヒットを記録した。この"Tuttifrutti"はエネルギッシュなヴォーカルにピアノヤサックスといったホーン・セクションの絶妙なグルーヴ感が当時の音楽シーンには新鮮な曲だった。

ビートルズもカヴァーしたヒット曲

この曲のヒットで勢いのついたLittle Richardは"Long Tall Sally(のっぽのサリー)"、"Slippin’& Slidin’"、"Rip It Up"など続々とシングルをリリースしヒットを飛ばしLittle Richardの名は一気に全米へと広まっていったのだった。
この後これらのヒット曲はBeatlesなどにカバーされることとなりロックのスタンダード・ナンバーとなっているので音楽ファンなら一度は耳にしたことがあることだろう。

突如引退!?ゴスペル歌手に

全米での人気が頂点に達した頃、初の海外ツアーを行う。がしかし、オーストラリアへと向かう彼らを乗せた飛行機がなんと火を噴く事故を起こすというとんでもない出来事が起きる。このときに「これはロックンロールに心を奪われた自分への神への怒りではないか、もし助かるならば神職につきます」と必至で祈ったところ無事助かったといわれ、’57年この祈り通りに引退を表明。宗教家への道へと進むべく神学校に入学してしまった。この後しばらくは世界中で布教活動を行いロックンロールを歌うことをやめ、ゴスペルを歌うようになった。この時何枚かのゴスペルのレコードもリリースしたもののこの活動は長くは続かず1962年に俗界へ復活している。

運命の出会い

'62年秋頃、シーンに復活したLittle Richardはイギリス、ドイツへとツアーに出た。着実にヨーロッパでの人気も上っていく中ドイツのハンブルグではBeatlesと出会っている。ここでの縁がきっかけとなりリバプール公演のときにはBeatlesがバック・バンドを務め、Paul McCartneyに至っては "Long Tall Sally(のっぽのサリー)"の手ほどきを受けたともいわれている。

その後2ヶ月ほどドイツのクラブに出演、エキサイトしたLittle Richardは下着姿で歌い踊りまくったらしい。
ツアーが終わりアメリカへ戻ったあとも順調に活動を続け、ライヴ、レコーディングとキャリアを重ねていく。しかし、1979年また突然-活動を休止、神の道へと導かれてしまった。以前同様熱心に布教活動を続けるものの長続きせず1980年代には復活してきている。

ロックの殿堂入り、様々なミュージシャンとのセッション

'86年「ロックの殿堂入り」を果たしたLittle Richardの活動に終わりはなくU2とともにB.B.Kingのセッションに参加したり、1993年には日本人ギタリストの高中正義をフィーチャーしたセルフ・カバー・アルバム『Richard Meets TAKANAKA』を制作したりと多彩な活動をみせている。

'60年代アメリカの音楽シーンを席巻したブリティッシュ・インベージョンに対してもかなりの影響力をもたらしている。特にBeatlesRolling Stonesなどはステージ・パフォーマンスにおいて曲などを取り入れたりもしている。Little Richardというアーティストが生まれていなかったら、現在の音楽シーンも違うものとなっていたことだろう。

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